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NASAの小惑星専門家が演習用の仮想衝突シナリオを作成。

第5回惑星防衛機関間卓上演習(The fifth Planetary Defense Interagency Tabletop Exercise)は、NASA JPLの地球近傍天体研究センター(NASA JPL’s Center for Near Earth Object Studies)が設計した小惑星衝突シナリオに焦点を当てた。

近い将来、大型小惑星が地球に衝突する可能性は極めて低い。しかし、そのような出来事による被害は甚大になる可能性があるため、NASAは2年ごとに、衝突シナリオの多くの不確実性に対処するため、連邦機関および国際機関の専門家や意思決定者とともに、仮想小惑星衝突「卓上」演習を実施している。最新の演習は2024年04月に実施され、予備報告書は2024年06月20日に発表された。

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このようなシナリオを関係者全員にとって現実的で有用なものにすることは、決して簡単な作業ではない。
南カリフォルニアにある NASAジェット推進研究所(NASA’s Jet Propulsion Laboratory in Southern California)のCNEOS(Center for Near Earth Object Studies/地球近傍天体研究センター)の科学者は、小惑星や彗星の追跡と軌道決定、地球にとって危険となるものの有無の調査を専門としており、11年前の最初の演習以来、これらの演習の設計に大きな役割を果たしてきた。

「これらの仮想シナリオは複雑で、設計に多大な労力を要するため、私たちの目的は、演習参加者と意思決定者がプロセスと手順を磨き、惑星防衛コミュニティの知識のギャップに対処しながら、迅速に行動計画を立てられるように、それらを有用かつ挑戦的なものにすることです」と、JPLのCNEOSディレクター、ポール・チョーダス(Paul Chodas)は述べた。

このようなシナリオを利用して、多くの映画も作られた。

衝突シナリオ

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