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米国のイーライリリーが開発したアルツハイマー病治療薬「ドナネマブ」をFDAが承認。

Forbes Japanは2024年07月02日に、米国のForbesが2024年07月02日に公開した「FDA Approves Eli Lilly’s Alzheimer’s Drug Donanemab」を翻訳し、FDA(Food and Drug Administration/米国食品医薬品局)は2024年07月02日に、イーライリリー(Eli Lilly)の薬剤「ドナネマブ(donanemab)」をアルツハイマー病治療薬として承認したと報告した。

臨床試験において認知機能の低下を大幅に遅らせる効果が示されたこの実験的治療薬は、市場への投入は数年遅れていた。

イーライリリーによれば、同社の「ドナネマブ(商品名Kisunla/キスンラ)」は、18カ月間の試験で「非常に意義深い結果」を示し、アルツハイマー病患者の認知機能および日常生活機能の低下を遅らせたことから、月1回の注射薬として規制当局の承認を受けたという。

1700人以上の参加者を対象とした試験で、イーライリリーは患者を初期または進行期の病状に分類した。
両グループにおいて、「ドナネマブ」で治療を受けた参加者はプラセボ群と比較して、病状悪化のリスクが39%低下した。

イーライリリーによると、約17%の患者が6カ月の治療後に「ドナネマブ」の使用を中止でき、47%が1年以内に、69%が18カ月以内に中止できたという。さらに、薬の使用を中止した後も認知機能の低下が継続的に遅延したと報告されている。

イーライリリーは、「キスンラ」の1年(12カ月)分の治療費用はUS$3万2000(約517万2000円)、6カ月分はUS$1万2500(約202万円)以上、18カ月分は約US$4万9000(約792万円)となる見込みだと、イーライリリーは述べている。

「ドナネマブ」は、FDAがアルツハイマー病治療薬として承認した2番目の薬剤である。最初の承認薬は、バイオジェン(Biogen)とエーザイ(Eisai)が開発した「レカネマブ(Lecanemab/商品名レケンビ/Leqembi)」で、昨年承認された。「レカネマブ」は「ドナネマブ」と同様に、専門家の一部が疾患と関連づけている脳内のアミロイドタンパク質の蓄積と戦う仕組みだが、2週間ごとに投与され、十分なアミロイドが除去された後も治療が継続される。
「レカネマブ」1年分の費用は約US$2万6000(約420万2000円)となるが、イーライリリーのアン・ホワイト執行副社長(Anne White, an executive vice president at Eli Lilly)はニューヨーク・タイムズ(New York Times)に対し、「ドナネマブ」の高額な価格設定は、十分なアミロイドが除去された後に患者が治療を中止できるという期待を反映したものだと述べた。

イーライリリーは昨年、「ドナネマブ」の後期臨床データを発表し、医療機関や専門家から規制当局の承認を求める声が上がった。FDAは3月に「ドナネマブ」の承認決定を延期し、薬の安全性と有効性についてさらなる精査が必要だと述べた。この延期は、薬の効果が統計的に有意ではないという懸念や批判、また脳内のアミロイドタンパク質を除去しても認知機能の低下を効果的に遅らせることができないという意見を受けてのものだった。さらに、CNBCによると、後期試験で3人の参加者が副作用で死亡したことから、薬の使用中に脳浮腫や出血のリスクが高まることも懸念されていた。

イーライリリーとノボノルディスク(Novo Nordisk)の株価は米国時間2024年07月02日の取引で最大4%下落した。これは、ジョー・バイデン大統領(President Joe Biden)とバーニー・サンダース上院議員(Sen. Bernie Sanders)が、両社に対して薬品の「良心に反する高額な価格設定」をやめるよう呼びかける新聞記事を寄稿したことを受けての動きである。バイデン大統領とサンダース上院議員は、両社が提供する人気の高い減量薬オゼンピック(Ozempic)とマンジャロ(Mounjaro)の価格が、他国と比較して「容認できない」水準にあると指摘した。サンダース上院議員は数カ月前から、ノボノルディスクの薬価を批判している。これは、イェール大学の研究(Yale University study)で、オゼンピック(Ozempic)とウェゴビー(Wegovy)の注射ペンの1カ月分の製造コストがわずかUS$5である可能性が示されたことを受けてのもので、オゼンピックの1カ月分の費用は、米国ではUS$1000(約16万2000円)だが、カナダではUS$300(約4万8000円)であることが指摘されている。

私も、糖尿病に効果があると言われ、使っているが、臨床では高齢者肉化がないと言われ、がっかりしている。

今度、病院に行くときに、その点を話すことにしている。

町医者は私のように調べていない。

2024年05月21日---注射可能な減量薬: 誰が使用するのか?、効果があるのか?
2024年04月10日---米国製薬イーライリリー、ドイツ西部で工場着工。
2022年09月29日---エーザイのアルツハイマー病治療薬の試験で精神機能の低下が抑制された。
2022年09月25日---世界の認知症今後認知症疾患はより多く発生するようになる
2020年11月17日---病院は、Eli Lilly COVID-19治療へのアクセスを制限する場合がある。
2020年10月28日---米国がイーライ・リリーとCOVID-19の可能性のある医薬品でUS$3億7500万の契約を締結。

https://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/2816824
https://forbesjapan.com/articles/detail/72149/page2

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