さらに追い討ちをするように、ミャンマーは価格高騰が続く!

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アジア経済ニュースNNA ASIAは2021年05月21日に、政情不安が続くミャンマーで、食料品や医薬品、燃油といった必需品の価格高騰が続いていると報告した。

チャット安の進展や、長引く金融機関の機能不全で、物価の上昇に歯止めがかからない。

経済運営で実績を示したい国軍は、農産品の安定供給や食用油の価格統制に躍起になっている。

https://time-az.com/main/detail/74456

最大都市ヤンゴンの卸売・小売業者らは、2021年02月01日のクーデター後に食料品の価格が10~15%上昇していると口をそろえる。

ミャンマーの新聞「イレブン(Eleven)電子版」は2021年05月19日に、コメは高級品種を中心に高騰している。「ポーサン・タウンピャン」品種は1袋(108ポンド=約49キロ)当たり5万チャット(約3,300円)と、以前より約25%高い。

標準的な鶏肉価格は1ビス(約1.6キログラム)当たり2割上昇して6,000チャット。豚肉は4割余り高い1ビス当たり1万2,000チャットとなっている。

南ダゴン郡区の消費者は「1.8リットルのサラダ油が4,500チャットもする。これまでより3割高い」と困惑する。

ミャンマー政府系英字紙「グローバル・ニュー・ライト・オブ・ミャンマー(The Global New Light Of Myanmar)」は2021年05月18日に、ヤンゴンでの黒豆の価格は1トン当たり106万9,000チャットと、2021年02月01日から20%上昇した。

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「イレブン」によれば、医薬品も同様で、ヤンゴンの卸売市場の業者によると、「5~10%値上がりしている」。ミンガラ・タウンニュン郡区でインド製の医薬品を取り扱う業者は「まだ在庫はあるが、現在は商品を輸入できる状態ではない」と今後に懸念を示す。

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ガソリンの値上がりも続いている。
世界の燃料価格をまとめたサイト「グローバル・ペトロール・プライシース(Global Petrol Priceys)」によれば、ミャンマーのガソリン(RON95=オクタン価95)価格は2021年05月17日の時点で、1リットル当たり1,171.16チャットと、2021年02月01日と比べて39%上昇した。
ニューヨーク原油先物相場の指標となる米国産標準油種(WTI)は同じ期間に、24%の上昇率だった。

軍隊によるクーデターで。一番問題になるのは経済の安定である。
経済の素人の集団が、軍隊である。

チャット売りの原因は、国内経済の先行きへの不安や、銀行員の「CDM(Citizen's Disobedience Movement/市民不服従運動)」への参加による金融機関の機能不全にある。
チャットの信認低下と反比例して金価格は高騰しており、国営紙によれば、2021年05月12日には過去最高を更新した。

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