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イギリス党首討論。税制巡り舌戦では、スナク氏やや優勢という世論調査結果。

ヨーロッパ経済ニュースEUROPE NNAは2024年06月06日に、与党・保守党を率いるイギリスのリシ・スナク首相(Rishi Sunak British Prime Minister)と、イギリスの最大野党・労働党(Labour)の党首サー・キア・スターマー(Sir Keir Rodney Starmer)は2024年06月04日に、民放大手ITVの主催による最初のテレビ討論を行った。

両氏は経済政策や不法移民対策、NHS(National Health System/国民医療制度)の待ち時間解消に向けた措置などについて、舌戦を繰り広げた。

スナクは、労働党が掲げる公約を実現するには向こう4年間で£385億が必要で、これを補うには1世帯当たり£2,000の増税が避けられないと主張した。スターマーはこれに対し、スナクの示した増税額の予想は「完全な偽り」と一蹴した上で、イギリス経済の悪化の一因はトラス前首相にあると切り返した。

移民対策を巡っては、スナクは不法移民のルワンダ移送を実現するためには、欧州人権条約からの脱退も辞さない考えを表明。一方、スターマーはイギリスが国際的な協定から離脱することには強く反対すると強調し、移民流入の抑制は密入国業者の取り締まり強化など国際法に則った手法で対応していくと述べた。

NHS問題で、スターマーは、診察や治療待ちとなっている患者の数はスナクが首相に就任した時点の720万人から750万人に増加していると批判。若手医師のストライキについては、和解に向けて交渉を続けていく方針を示した。

イギリスのインターネット調査会社ユーガブ(YouGov)が討論後に行った世論調査では、今回の討論に勝利したのはどちらかとの質問に対し、スナク首相との回答は51%、スターマー氏は49%だった。討論内容では、税金と移民対策ではスナク氏に軍配が上がった一方、インフレ対策、NHSや教育などの公共サービス、気候変動対策ではスターマーがリードしている。

次の討論では、どう修正してくるか楽しみである。

民主主義の国イギリスは、討論が一番楽しいい。公園に行くと木箱の上に立って、自由勝手に演説を始める。

良い加減なことを言うと、木箱の上肩引き摺り下ろされ、他の人に変わる。

イギリスに行くと公園で、自由勝手の演説を聴くのも楽しい。

2024年06月04日---イギリスの首相と労働党党首の討論が、2024年06月04日と26日にTV放送。
2024年05月29日---イギリスの若手医師、総選挙直前にスト。
2023年12月21日---イギリスのイングランドとウェールズで若手医師、年末、年始のストに突入。

https://www.bbc.com/news/articles/c800xw8zy9po
https://www.aljazeera.com/news/2024/6/4/uks-sunak-and-starmer-to-clash-in-debate-as-farage-enters-election-fray
https://apnews.com/article/uk-election-debate-sunak-starmer-farage-5bacbe244215d8b2c69229828335d7c5

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