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愛媛FCのJ3降格に思うこと

健闘虚しくというべきか、全然勝てないので当然というべきか、サッカーの愛媛FCが16年目にして初めてJ3に降格することになった。

これについて、「愛媛県は野球どころだから、サッカーへの関心が薄い」みたいなコメントを見た。実際に、地元の反応はどうなのか、個人的な感想を書いてみたい。

愛媛県は、正岡子規に始まり野球と縁の深い地域であり、高校野球の勝率とか優勝回数も、人口の割りには上位にいて、野球への関心が高い地域なのは間違いない。

ただ、私が関わっているソフトボールを含めて、少子化の影響もあり、子供の野球のチーム数は減り続けている。

一方で、サッカーはというと、少子化の影響はあるだろうが、「道具があまり必要なく、手軽に始められる」と見られているのか、野球やソフトボールに比べて競技している子供の数が多い。

そして、プロチームにしても、野球は独立リーグのチームだけなのに、サッカーはちゃんとしたJリーグのチームが今治FCも含めると2つもある。どちらも、ちゃんとしたJリーグの所属チームであり、「ちゃんとしたプロチーム」との位置付けで、試合結果はローカルニュースで映像付きで報道されている。

トップチームを頂点に子供のチームや学生のチームを含めた組織もちゃんとしていて、地域に根付いているのは間違いない。

ただ、一番の問題というのは、愛媛FCのホーム試合を行うサッカースタジアムで、県庁所在地の松山市でななくて南隣の砥部町にあり、松山市内からのアクセスが絶望的に悪い。

野球場の「坊っちゃんスタジアム」もやや郊外にあるが、松山市内だしJRの駅があり、1年に数試合行われるNPBの試合の時には臨時列車も走らせている。

サッカー場は、自動車でも行けるが駐車場に限りがあり、公共の交通機関はバスしかなく、気軽に観に行ける状況ではない。

松山城の近くの堀内公園には、サッカースタジアムが2つはできそうな広大な土地があるが、予算の問題と埋蔵文化財の問題があって、サッカースタジアムを作れないらしい。

その影響が大きいのだと思うが、J2で毎期最下位かその一つ上の観客動員数に留まっている。そのため、入場料収入も増えず、補強ができず、人気が出ないの悪循環に陥っているのではないか?

さて、チームは「1年でJ2復帰」なんて言っているらしいが、現実的には、J2の下位とJ3のチームの差は少なく、実際にJ2からJ3に落ちて一年で復帰した例はない(または非常に少ない)らしい。

腰を据えてチーム力や環境を整えて、J2に復帰してもらいたい。

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