〔3日目〕ベビーカーで土手ランウェイ

昼下がり。河川の水面は光を受けてキラキラ輝き、秋風が土手の緑をさーっと撫でて音を奏でる。土手の一本道は、ランウェイだ。

その中を、背筋を伸ばして口角を上げ、ベビーカーでぐいぐい進む。

この日は大型商業施設を目的地に据えて、往復10㎞をベビーカーでウォーキングした。幸いにも土手の一本道はきちんと舗装されていて、車の乗り入れが禁止されているのでベビーカーで散歩するにはもってこいだ。

何はなくとも土手はある


子を授かる前は都市部に住んでいたので、近所のジムやホットヨガスタジオに足繁く通って体型を管理できていた。

ところが妊娠を期に夫の職場(グラウンド)まで徒歩圏内の場所へ引っ越してからは、周りには土手と交番とスーパーくらいしかない。

華やぐ街を恋しく思うが、都市だろうが郊外だろうが、どちらにせよワンオペ育児では外のスタジオには行けない。

というわけで、私の体型管理の主戦場はヨガスタジオから土手に移行し、天気の良い日はこうして土手沿いランウェイに繰り出しているのだ。

川崎マゾヒスティック

目的の商業施設には1Hほどで着いた。ウィンドウショッピングをして、ベビールームで少し休憩をしたあと、帰路につく。

途中で武蔵小杉のラグジュアリーな駅近タワマンに帰っていくベビーカーママを横目に、土手が待っている川崎方面に歩みを進める。

こちとら、再び1Hのウォーキングが待っていると思うと、ドM精神を刺激されてゾグゾクするってもんだ。

「フェン」と我が子がひと泣きしたので、速度をあげて汗ばみながら一本道をひたすら進む。

息せき切り歩く土手ランウェイが、オレンジに照らされてゆく。

いつのまにか、娘はスヤスヤ寝息を立てていた。

ヒールはスニーカーに変わり、
かつて西麻布で丸の内サディスティックを歌い散らかしていた私は何処へやら。

犬の散歩をする人や部活帰りの中学生たちとすれ違い、私もベビーカーを握る手を緩めてペースを落としてみる。

空は広く、風は清い。
こういう景色も悪くないな、と暮れゆく空に気持ちが綻んだ。

10/3のダイエット記録
●体重53.9kg 体脂肪31.4%
●運動
・ベビーカーウォーキング2.5H
・子乗せ腹筋 30回
●反省
土手ランウェイの際は、オシャレに決め込まず、スポーティな装いで行くべし。
汗でお気に入りのジレがベタベタになってしまった..。


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育児日記

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