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シネマ飛龍革命『MEGザ・モンスターズ2』


生態系の頂点に立つのは、果たして誰か。
人間か、サメか。

どっちも違う!

頂点に立つ者──それはステイサムだ!


…と、夏の青空のようにピーカンな正解を叩き出す映画が公開された!
それが『MEGザ・モンスターズ2』だ!

今回も心配されないステイサム


前作ステイサム醤油で召し上がる中落ち丼とすれば、今回は刺身以外にイクラも生シラスもつけちゃうよ!という魚市場ばりのサービス精神が炸裂している。
本作を言い表すなら、具材を盛りに盛った海鮮丼状態とでも言おうか…
飲食店として…じゃねえや、続編として実に正しい姿勢だ。

前作で巨大サメMEGとの時間無制限デスマッチを制したステイサム。
今回はMEG以外の巨大生物も大量参戦!
プロレスでいうところのロイヤルランブル状態に陥り、ステイサム南海の大決闘の様相を呈するのであった。
普通であれば巨大サメ(しかも3匹)だけでも手に余る話だ。

盗んだジェットスキー走り出すステイサム


だが、前作で大中2匹を仕留めた確かな実績がステイサムにはある。
おかげさまで普通であれば目を疑う事態に全く動じないのであった。
前作以上に『われは海の子白波の』精神が行き過ぎた結果、盗んだジェットスキーで単身突撃!
『爆発!ステイサム鎗』巨大サメへタイマンを張る、驚愕の映像を披露!
今まで積み上げてきたタフなハゲのイメージを、サメ映画相手にフルで叩きつけている。
前作で超必殺ステイサムカッターで観客のド肝を抜いたわけだが、超必殺路線は本作でも健在。
ここぞ!で繰り出す

超必殺エクステイサムカリバー

は必見だ。

目を疑う超必殺技!


ともすればバカと言われるかもしれんが、皆さん冷静に考えて下さい。
能書きでは、デッカいサメは倒せないじゃないですか。
だったら、どうするか?

こうすんだよ!

…という劇中のアンサーに誰もが頷くしかない。
この際言い切るが、もう

ロジックしかない。


具体的に言うと、

ステイサム・ロジックが。

こうしたジャンルでよく囁かれる『人間が一番怖い』だが、いちいちセリフで語らなくても人間…ていうかステイサムが怖いというのがよく分かる作品だ。
なにせ本編でパワードスーツみたいな潜水服を着用するものの、「オマエそれ要らないだろ!」と言いたくなるほどに断然生身のが強そう…というか実際強いのだった。
いずれにせよ、ステイサムという生身の男が持つ無限の可能性──そう、ステイサム・ドリームに溢れている。

頭が悪いかもしれんが心が震えるショット。


キャラ立ちはステイサムだけではない。
前作では正直刺身のツマ扱いだったキャラにもスポットが当たっているのも見逃せないポイントだ。
特に愉快な黒人枠だったDJと、司令官ポジションのマックも戦闘力が大幅にアップ!
前作の大惨事を乗り越えているのを考えると無理はない話だが、思いがけない活躍で我々を楽しませてくれる。
特にDJはバッドボーイズ2バッドばりのムーブを繰り出したかと思えば、エンディングでは偏差値低めのサメ・ラップ『CHOMP』まで披露!
一回聞いたら耳から離れないサメ・アンセム(日本語訳付き)は必聴だ。


そして、まさかの前作でラストを締めた犬が再登場!
飼い主も前作であんな被害に遭ったんだから、他でバカンスを楽しめよ!
えーなんだ、山とかで!と心がシャウトしてしまうだろう。
それはそれとして、人間…そして犬でさえも。
一度サメに襲われたら、二度目もある。
この作品のサメ・ジンクスの徹底ぶりに震えてしまうだろう。
続編ということでサメ、ステイサム以外のキャストもボリュームがアップ!

新規キャラとして中国が誇るカンフー兵器ウー・ジン、かつてランボーに心臓を抜き取られたメキシコ兄貴、セルヒオ・ぺリス=メンチェータも参戦!
ウー・ジンのジャッキーみのあるシャカリキなムーブ、ランボーの次は巨大サメとステイサムに襲われるメキシコ兄貴の受難は、ある意味作品の追いがつおつゆになっている。

高校野球のベンチを思わせるステイサムとウー・ジン



巨大サメVSステイサムという出オチに近い設定を最後までやってのけた前作『MEGザ・モンスター』。
続編制作が発表された際、「マジで!?」となったのは俺だけではなかろう。
だが、それは杞憂であった。
かつて故アントニオ猪木が「やれんのかい?」と問い、張り手を繰り出したものの、藤波辰爾が更に強烈な反撃を繰り出した飛龍革命の如く、しっかりステイサムから観客へのMEG革命が為されている。
いわば『映画という名の張り手』といっても差し支えがないかもしれん。
サメ映画と聞くと、どうしてもチープな映画の言い訳が効く代名詞になりつつある。
だが本作は、そこら辺を歩いている老若男女問わず、サメもステイサムも楽しめる映画に仕上がっているはずだ。多分!!
それはそれとして、是非MEGザ有給を取得して、ステイサム夏の大一番を劇場で見届けて欲しい。


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