《雨の輪舞曲》

「ロンドンじゃ、雨が降ると、
七つの小説が地面から生えてくるんだってさ」

ここはいい
どっからくすねてきたのか、
なかなか小粋な傘で雨宿りできるし
靴磨きも頼める

私はちらと
水溜まりに揺れる文字に目が留まり
台の裏を
見せてもらった

そこには
ぎこちなく
少年の詩が踊っていた

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