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目的論から考える感情 〜アドラー心理学〜

みなさん。おはよう。こんにちは。こんばんは。

今回はアドラーが唱える目的論から人の感情について考えていきます。
前提として、アドラーは過去と現在には因果関係はなく、現在の目的によって過去に意味を与える『目的論』を提唱しています。

ここで一つの疑問が生まれます。
怒って怒鳴ってる人や悲しくて泣いている人も目的を持っているのでしょうか?
これに対して、アドラーは感情に関しても過去と現在に因果関係はないと考えています。

二つの例について考えていきましょう。
・怒って怒鳴っている。
・悲しくて泣いている。

これらの例をフロイト的『原因論』で考えていくと、
・部下が仕事のミスをしたから(原因)怒り、部下を怒鳴る。
・彼女に振られたから(原因)悲しくて、泣いている。
となります。

対して、アドラーの『目的論』で考えると、
・部下が仕事をミスしたのをいいことに、部下を怒鳴ることで自分は権力があると周りに知らしめるため(目的)に、怒鳴っている。
・彼女に振られて気持ちが落ち込んでいる。少しでも気持ちを落ち着かせるため(目的)に泣く。
となります。

本当に目的に基づいて感情を使っているのかを考える上で、
「感情はコントロールでき、自分自身が選択している」
ということが重要になります。
上記の例である部下に怒鳴っている上司について考えていきましょう。

オフィスで上司が部下を怒鳴りつけています。
そこに社長が上司の元に来て、
社長「上司君!今日のランチ一緒に食べないか?マクドナルドに新作が出て食べたいんだよ!」
と言います。そして、上司は、
上司「いいですね!私も気になっていたんですよ!」
と返します。その後、社長が去ると再び部下を怒鳴りつけ始めます。
この時、上司の感情は部下と話している時、社長と話している時、共に怒りなのでしょうか?
きっと違います。一瞬だけであっても怒りは鎮まっているはずです。

その他にも、親が子供を怒っている最中に電話が来た際、声色を変えて電話に出て話している等もイメージしやすいと思います。

これらの例から
・怒りという感情はコントロールできる
・場面場面の目的に応じた感情を自分自身が選んでいる。
ということがわかると思います。

人は皆、目的のために適切な感情を選んでいることがわかると、怒りという感情がどれだけ不必要なものかわかってきますね。
きっと皆さんもあの時、感情をコントロールしてたなぁと思うことがあるでしょう。
私の話をすると、小学生の頃たまごっちが欲しくてトイザらスで大泣きしていました。しかし、絶対に買ってくれないことが分かると泣き止み、平然としていました。
あの頃の私は、たまごっちが買って欲しい目的のために泣いていたのでしょうね、、、もちろんそこに原因はないということもわかっていただけると思います。

こうして、自分自身を振り返ってみると心理学的に面白い発見があるかもしれませんね。

それでは、まとめになります。
・目的論から感情を考えると人は目的を達成するための手段として適切な感情を自分自身が選択している。

フロイト的原因論とアドラー的目的論、どちらが正しいというわけではありません。あなたが選び少しでも何か感じていただけたら嬉しいです。
次回は、アドラー心理学的過去の捉え方について書いていこうかと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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