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今年もやる、2021年映画ベスト10【大マジ】

第1位「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」


2021年大傑作。歴代ガンダム作品の興行収入記録を塗り替え、アニメ史に名を残す大傑作。アニメを越えた超一級の映画作品。この映画が公開されたことで、これからのロボットアニメは「閃光のハサウェイ」を越えられるか、越えられないかの基準になりました。


原作小説が出版されてから30年以上映像化が期待されてきて、コロナ禍での度重なる公開延期を経て、満を持して公開された今作。ガンダム作品としても超一級の作品だし、一つの映画作品として観ても超一級の作品でした。この作品が公開された瞬間、2021年公開の全ての作品を差し置いてこの映画の一人勝ちになってしまった。令和の時代にこんな上質な映像作品が観れること自体が本当に素晴らしい。令和って最高。


第2位「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」

一般的にガンダム作品って「ロボットアニメ」に分類されるんですけど、「閃光のハサウェイ」は完全に人間ドラマです。運命に導かれた人間同士の、愛と憎悪と騙し合い。ネタバレになるんですけど肝心のガンダムがガッツリ登場するシーンが最後の数分だけっていう、本当にガンダム作品か?って一瞬疑うぐらい、歴代のガンダム作品と比べると全く新しいクライムサスペンスチックな人間ドラマメインの作品でした。

https://www.youtube.com/watch?v=iMAj6ggHEyU


今YouTubeで冒頭映像公開されてて、それ観たら分かるんですけど「007」シリーズやクリストファーノーランの「TENET」に近い、むしろそこから影響を受けたんじゃないかって思うような緊迫感のあるシーンもあったりして、一種のスパイ映画のような一面もある今作。色々なジャンルの映画が合わさって大作映画のキメラと化してるのがこの「閃光のハサウェイ」。ただのロボットアニメとは呼ばせないっていう気概を感じた作品。洋画好きな人とかは相当楽しめると思います。


第3位「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」

この映画の凄い所って、作画や音響が全部ドルビーシネマ対応で作られているってことなんですよ。通常の映画とはまた一つレベルの違う、ハイクオリティな作画と大迫力の立体音響で織りなす初のガンダム作品。

空や海、草木等の自然の美しさとダバオ市街地のリアルさ、そしてモビルスーツ戦での破壊描写、飛び散る火花が戦いの緊迫感と悲惨さを描き出す。また、立体音響によって銃声や爆撃音、ビームやミサイルの音が全身に響き渡るような感覚を味わえる。映画館の大画面で見るメッサー撃墜シーンはあまりの美しさと儚さに思わず泣いてしまいました。

この映画は全て映画館の音響と大画面の環境があって初めて完成する作品なんですよ。映画館に足を運んでお金を払って体験することが出来る圧倒的な迫力の作品。スマホやテレビではなく、映画館で観ることの意味を実感する作品。作画が音響のクオリティが抜群に優れている映画は傑作ですよね。つまり「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」は傑作です。

第4位「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」

「閃光のハサウェイ」は人間ドラマ、って書いたんですけど、この映画は登場人物の描き方が本当に上手いんですよ。特に細かい表情の描写がキャラクターをより魅力的にさせているなあと実感。印象に残ったものの一例を書くなら、タクシー運転手との会話で、現実と理想の乖離に苦悩するハサウェイの表情。取り調べのシーンで見せるケネスのサディスティックな一面。ギギに関しては全シーンだから本編を観て。魅力のあるキャラクターだからこそ人間ドラマにも魅力が生まれて先の読めない緊張感が生まれる。最高。

映画化するにあたって、元々の小説版やゲーム版とはキャラデザを一新したのも個人的には凄く良い方向に行ったんじゃないかなって思います。特にガウマンとかマジで別人みたいにかっこよくなってて良かった。

ゲーム版と映画館版の違い。印象激変するね


あと人物の描き方で個人的に衝撃的だったのは、料理の食べ方にも細かい違いが描かれていて、食事シーンで登場人物の人物像が分かるところなんですよ。ハウンゼンに登場している乗客の中で一人だけ機内食をちゃんと完食するし、連邦軍の朝食ビュッフェでは栄養バランスのよい食事をしているハサウェイと、同じテーブルで朝からステーキを食べて食器の音を立てながら食事するギギ、そういうあまりにも細かい描写の中にも登場人物の人間性が垣間見えたりするのが「閃光のハサウェイ」という作品の完成度に繋がってるんじゃないかなって思います。

ちなみにケネスはハサウェイの部屋にいきなり押しかけて話のついでに人の料理を食べる。最低


余談だけど、ジブリ作品とかに出てくる料理ってめちゃめちゃ美味そうですよね。「閃光のハサウェイ」に登場する料理の作画もめちゃめちゃ美味そうに描かれているし、実際に再現されたりもしたんですよ。印象に残る食事シーンが出てくる映画が名作であるように、「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」もまた、名作なのです。


第5位「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」

「閃光のハサウェイ」は登場人物の描き方が素晴らしいって話をしたけど、声優の演技も抜群に素晴らしいんですよ。「閃光のハサウェイ」のキャラに声が付いたのってゲーム版が最初(寧ろガンダムファンとしてはゲーム版のほうが有名)で、キャラデザを一新するにあたって声優も変わったことで公開前は賛否両論出たんだけど、本編見たら映画版の声優ドハマりしててめちゃめちゃ好きになった。ハサウェイを演じた小野賢章は公開直前インタビューで「ハサウェイを演じる自分自身の葛藤もあって、苦悩しながら演技する場面もあった」って語ってて、ハサウェイに自分自身を重ねるような演技が結果的にドンピシャでハマってたから大正解だったと思う。

個人的に凄いと感じたのはギギを演じた上田麗奈。「閃光のハサウェイ」って、ギギ・アンダルシアっていう魔性の女に男たちが狂わされていく話でもあるんだけど、上田麗奈の演技は1000%魔性の女。ハサウェイどころか全男性を狂わせる。しかも何が素晴らしいって、ハサウェイには過去にクェスっていう好きな女の子がいて、クェスのことを未だに引きずっている(クェスは前作「逆襲のシャア」で戦死した)っていう状態なんだけど、このギギ・アンダルシアを演じた上田麗奈の演技はギギでありながらクェスを思い出させるような演技で、ハサウェイを狂わせるには本当に完璧な演技だった。市街地の戦闘後にケネスの元に駆け寄っていくギギに過去のクェスを重ねるシーンは鳥肌立った。

この演出本当に天才


ちなみにその他の声優陣も全員が主役級の超豪華になってます。声優が豪華な作品って名作ですよね。諏訪部順一に拷問される津田健次郎が観たいって人は「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」おすすめですよ


第6位「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」

再度「閃光のハサウェイ」は人間ドラマ、っていう話題になるんですけど、この作品が歴代のガンダム作品とは明らかに違っている点が、モビルスーツの映し方なんですよ。

ガンダム限らず大抵のロボットアニメって、基本ロボットがかっこよく動いている所を描いたりロボットをメインで描くんだけど、「閃光のハサウェイ」では人間目線から見たロボットっていう描き方をしているんですよね。

コックピットがここまで詳しく描かれてるのも初

空港での会話シーンで、窓の外ではもはや日常の風景のような感じでモビルスーツが空を飛行している。ダバオ市街地での車道にマンハンター仕様のジェガンが降り立って、車が踏みつぶされそうになる。そんな日常生活の中にモビルスーツが存在しているっていう異常さが描かれてて、まるで戦争映画を観ているかのような感覚だった。戦車、戦闘機、モビルスーツって感じで軍事兵器としてしっかり描かれてたのが本当に見事。しかも作中でモビルスーツやガンダムって単語が殆ど出てこないのがまた凄い。

中盤の市街地空爆なんてもう今作の名シーンですよ。ロボットアニメの戦闘シーンって大体「ロボット同士がかっこよく動いて戦ってる!かっこいい!」で終わるんですけど、「閃光のハサウェイ」ではモビルスーツ同士の戦闘シーンを一般市民目線で描いてるんですよ。深夜に巨大なロボット同士が市街地で戦い、深夜の暗闇の中でビームの光と炎だけが街を照らす。倒壊する建物や降り注ぐ炎から逃げ惑う一般市民。飛び散ったビームの残滓が街の電信柱やポールを溶かす。メッサーが落としたビームライフルが車道に突き刺さる。普段はかっこいいモビルスーツ戦が、一般人からの目線だと一種の災害に巻き込まれた恐怖に変貌する。まるでディザスター映画を観ているかのよう。この描き方が、戦いの残酷さや悲惨さを演出してて圧巻だった。この市街地戦を映画館で観た瞬間に、2021年の神映画が確定した。


第7位「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」

モビルスーツのデザイン自体も本当に素晴らしいですね。「閃光のハサウェイ」ではクスィーガンダムとペーネロペーっていうガンダムが登場するんですけど、見た目がまるで怪獣みたいですね。一般的に知られているガンダムとは全然違いすぎて「これ本当にガンダムの映画なの?」ってなると思います。

主役機 クスィーガンダム
 敵機 ペーネロペー

本当にその通りで、作中でペーネロペーが上空を飛び回る時にフライトユニットの独特な音を鳴らしながら飛行するんですけど、あの音はキングギドラの鳴き声をイメージして作られたんですよね。

また、ペーネロペーが飛行する姿は「ガメラ3」の邪神イリスを彷彿とさせるし、クスィーガンダムが出てくる時のシーンは何か巨大怪獣が出てくるような迫力。人間目線でのモビルスーツを描いてるところと重ねると、「閃光のハサウェイ」って特撮映画や怪獣映画のような作品でもあると思います。ちなみに同時期にコロナ禍で公開延期されてた「ゴジラvsコング」が公開されて、似た境遇も絵面も含めて「閃光のハサウェイ」って怪獣映画なんじゃないかなって一部では認識されてるそうです。

みなさん怪獣映画好きですか?「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」おすすめですよ。

完全に一緒


第8位「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」


名作に欠かせない要素の一つにサウンドトラックがあると思ってるんですけど、「閃光のハサウェイ」の劇中BGMは本当に素晴らしいです。

過去にガンダム作品や「進撃の巨人」、「キルラキル」や「プロメア」などのアニメ作品や映画作品の音楽を数多く手掛けた澤野弘之の曲が、「閃光のハサウェイ」での戦闘の迫力や緊迫感そして悲壮感を演出していて最高だった。OPテーマの「mobius」や市街地戦で流れる「TRACER」のボーカル付の曲もかっこよすぎてイントロが流れた瞬間に鳥肌が立つ。

個人的には曲名も中々面白くて、この作品のテーマソングでもあり、満を持して主役機のクスィーガンダムが登場するシーンで流れる「XI」は曲名そのままクスィーって呼べるし、タサダイホテルに向かうシーンの車内で流れる「G1×2」はギギって呼べる。そういう曲名にもちょっとした面白さや魅力があって鑑賞後にはサントラをエンドレスリピート間違いなし。名作には名曲の存在が欠かせないですね。


第9位「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」


「閃光のハサウェイ」が人気になった理由の一つにネットでやたらとバズったのも一因だと思うんですよね。

その代表がアレキサンドロスが歌う主題歌「閃光」をBGMにカボチャ頭の男が踊るあのMAD動画(通称:連邦に反省を促すダンス)

https://www.youtube.com/watch?v=2x33fVB3iNs


元ネタは海外のオーディション番組に出演した人の動画らしいんだけど、この動画がバズり散らかしたせいで「閃光のハサウェイ」の知名度が変な感じに爆上がりしていって、一部では「映画観たけどカボチャ頭の人踊ってなかった」っていう誤解を生むこともあったみたい。踊るわけないでしょハイジャック犯のリーダーなんだから。



他にも「閃光のハサウェイ」と「名探偵コナン」がコラボしたり

なんで?

まさかの「モルカー」とコラボしたりしてネット民が大いに騒ぎまくったし

なんで??


2021年アニメ流行語大賞では「やってみせろよ、マフティー!」「なんとでもなるはずだ!」「ガンダムだと!?」の通称マフティー構文がなんと金賞を受賞して大きな話題になりました。

しれっとカボチャ頭のダンスも銅賞受賞。このダンスは本編には出てきません。


またFNS歌謡祭にアレキサンドロスが出演して、「閃光のハサウェイ」の本編映像をバックに主題歌「閃光」を演奏したり、LIVE付き上映会なんかもやりましたね。

「閃光のハサウェイ」って映画として本当に素晴らしい作品なのは勿論だけど、知名度の上げ方とかメディア展開が中々上手くいってたんだなあって改めて思う。まあ大体ネットでバズる作品って名作なことが多いですよね。そう考えたらカボチャ頭はネットのオモチャにされて良かったと思う。

この字幕ミスも皆に笑われてた


第10位「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」


この映画が劇場公開時に

「閃光のハサウェイって、シリーズものなんでしょ?ガンダムのこと全然知らないけど観て分かるかなあ…」

ってツイートを多数見かけました


大丈夫!!とりあえず1回観て、それから考えよう!!


分からないなりに観て全然良いんですよ。

なんなら、「閃光のハサウェイ」は三部作のうちの1作目だから描かれてるのはほんの導入の部分だけだし。ガンダムシリーズでお馴染みの用語とかはストーリーに関係してこないから初心者でも全然スルーして大丈夫。

もちろん、シリーズものなのは確かだし前作の「逆襲のシャア」のシーンも一瞬だけど流れたりするし、前作を観ているとハサウェイの理念とかはより伝わりやすくなる。でも正直「閃光のハサウェイ」の次回作の2作目とかでこれから明確に分かっていく所だから今は分からなくても大丈夫。
(ただしクェスとの過去に関しては逆襲のシャアを観る必要ある)

立ち位置的には「エヴァンゲリオン新劇場版:序」とか「スターウォーズ エピソード4」とかと似たようなポジションじゃないかって個人的には思う。


この「閃光のハサウェイ」って作品には日本のアニメが世界に誇る文化って言われる理由が沢山詰まってる名作なのは間違いないので、興味を持ったなら今すぐにでも観たほうが良いです。正直、これから初見で観れる人のことが凄く羨ましい。
別にガンダムの他の作品観たり事前に予習したりガンダムに必ずハマらなきゃいけないなんて事は無いし、作画が凄い音楽が凄いサウンドが凄いとかの感想で十分に100点満点だから変にハードル上げなくていいです。

とにかく今すぐ観よう。本当は映画館のドルビーシネマで観るのがベストだけど、今はアマプラで見放題だからテレビやスマホで観よう。あれ?よくよく考えたら「逆襲のシャア」もアマプラで観れるから前作の予習簡単にできるじゃない!これを読んでいる人がいたらこの時点で読むのを止めて今すぐにプライムビデオを開くんだ!そして観よう!ガンダムを観よう!!おい聞いてるか!!!これで観なかったら正月に反省を促すダンスを踊ってもらうぞーッ!!!!



以上、2021年映画ベスト1.0でした さようなら





おまけ:「閃光のハサウェイ」がすぐ分かる、「逆襲のシャア」の超ざっくり重要ポイント

増えすぎた地球の人類を減らすために、宇宙に人が住める衛星を作って一般市民を宇宙に移住させた。地球には上級国民や政府関係者が残って宇宙に移住した一般人を蔑んだりぞんざいに扱ったりした。これが全ての始まり。

地球にいる上級国民や政府関係者の横柄な姿に怒って、シャアって人が地球に隕石を落として人が住めない環境にして地球の人間を全員宇宙に送ろうとしたけど、アムロって人が頑張って隕石落下を阻止した(この戦いがシャアの反乱)

この時ハサウェイはアムロがいる戦艦に乗る途中でクェスって女の子と仲良くなって恋をする。だけどクェスはシャアのほうに惹かれて行ってしまって、敵同士になってしまう。そして戦いの結果クェスは殺されてしまう。クェスの死を止められなかったハサウェイはそれをずっと引きずってる。

そして拗らせまくった12年後のハサウェイが「地球の人が宇宙の人を蔑むから争いが生まれるし、その争いのせいでクェスは死んだ。地球の政府閣僚を暗殺して、しっかり反省してもらおう」の考えで、テロを実行しようと地球行きのシャトルに乗っている所から「閃光のハサウェイ」本編が始まる











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