「怪物」で韓国ドラマのサスペンス初体験！ シン・ハギュンがマジモンの演技の怪物だった
先日、このドラマを観終わりました。
「怪物」
あらすじ等はこちらをご覧ください。
このドラマ、日本での公開を楽しみにしていました！昨年の放送時から本国で評判がいいことや、「韓国のゴールデングローブ賞」と呼ばれることもあるそうな、大きな映画ドラマアワード「百想芸術大賞」
この賞で作品賞、脚本賞、主演男優賞の3冠ということで、「そりゃ面白いだろうな〜」と思って。
しかもこのドラマ、ポスターが凄いカッコ良くて！
ただ私、今まで韓国ドラマの本格サスペンスを観たことがなくて、ポスターだけでだいぶ闇深げなこの作品に耐えられるか、賭けではあったのですが「まあ、きつかったら途中でやめよう」と思い、韓国ドラマ有料放送チャンネルKNTVに加入し、放送を撮り溜めして一気に見始めました。
で、結論から言うと
途中で止めるどころか、最終回でめっちゃ泣いて、終わった後もある人に会いたくてたまらなくなる
という、観始めた時には本当に考えもしなかった事態に陥りました！
では、ここからは思いっきりネタバレしまくってますので、知りたくない方はご注意下さい。
韓国ドラマって1話の引きが強い事が多くて、だいたい自分に合う合わないがそこで決まる事が多いと思うのですが、
このドラマ、1話からとんでもなく不穏で気持ち悪いんですよ。
まずオープニングのこれから気持ち悪い（笑）
韓国のマニャンという片田舎で起きた猟奇殺人をベースにした話なんですけど、この田舎特有の陰湿さや、人間関係の窮屈さが息苦しくて。
そこで警察官として働くドンシクが主人公。彼は若い頃に妹が猟奇殺人の犠牲者となり、自分が犯人として逮捕された経験の持ち主。犯人と断定できず釈放されたが、本当は犯人かもしれない。。。シン・ハギュンが演じているのですが、このドンシクがもう、
めっちゃくちゃ気持ち悪いのですよ！！
この顔！！これ1話のラストよ（笑）やばくないですか？私もそれなりにドラマ観て生きてきましたけど、こんなゾワ〜ってする表情、ハリウッド俳優でもなかなか観ないですよね！！この顔で鳥肌たっちゃってもう（笑）まだ1話なのに既に続きが観れるか心配になってしまいました。
けど続きが気になって2話以降も観ていきましたが変わらず気持ち良くない話で（笑）
このエリート警察官のジュウォンがマニャンに異動してくることからこの物語が始まるんですけど、この人も決して気持ち良い人ではなく（笑）若くエリートゆえの傲慢さや、潔癖症である神経質さ。田舎に対するあからさまな拒否。
この二人がコンビ組まされるんですけど、お互い何考えてるか分からないキャラで、腹の探り合いなど緊張感が凄い高い。起きる事件も女性が行方不明になって切り落とされた指だけ見つかるっていう猟奇殺人だし。
ドラマがマニャンていう町やシチュエーションの作り方が凄く気持ち悪さを演出していて。
田舎の夜の田畑、夜道、教会、精肉店、古いスーパーなど、都会の人から見たら薄暗くて怖いような場所が舞台。
そこに
この二人の心理戦と犯人が誰かっていう謎が相まって、不気味度高いまま話が進んでいきます。5話くらいまで、ほんと誰が犯人か1mmも分かんない。個人的にこんなに予測がつかないドラマ、あんまり他にないかもです。
展開の話はまた後でするとして、私がこのドラマで何より言いたいことはタイトルにもありますとおり、
シン・ハギュン！あんたの演技が「怪物」だってば！！！
もうシン・ハギュンが毎話演技がもの凄いんですよ！！
見てください、このヤバい顔のバリエーションを（笑）昨年に韓国ドラマにハマって、韓国俳優界、上手い方が多々いることは分かっていたつもりでしたが、このドラマのシン・ハギュンには本当にびっくりしました。
この目の下の充血した赤味！この顔の表情の使い方！もう凄い！凄すぎる！！
私シン・ハギュンの作品を初めて観たのですが、本当に参ってしまいました。顔ばかり並べてしまいましたが、もちろん台詞、佇まい、全てが圧倒的です。ドンシクは途中まで本当の内面を見せられない役ですが、演技力の高さで圧倒されました。途中までは気持ち悪くてたまらなかったですが、私は限界点を越える前に「いや、気持ち悪いだけじゃない何かあるな」っていう展開になってくれたので良かったです。
対するジュウォンを演じたヨ・ジング、「演技大変だったんだろうな〜」と勝手に思ってしまいました。はっきり言って中盤くらいまであんまり目に入ってなかったっていうか（笑）それはドラマの後半に向けた展開のせいもあって「なるほど」って感じでした。とはいえ、このドラマのシン・ハギュンには敵わないよね。
役自体は合っていて、田舎に似合わない端正な容姿と三白眼気味の目がクールに見えるし、普通のドラマなら演技的には申し分ない。上手いなって気づいたのは14話くらいから。遅くてごめんなさい。それまではシン・ハギュンに目がいきすぎてしまいました。
で、展開の話につながると、猟奇殺人の犯人が途中で既に明かされて
このスーパーの店主、ジンムクだと分かって、またこいつがドンシク以上に気持ち悪い（犯人だから当たり前なんですが）から、ドンシクの気持ち悪さがちょっとだけ和らいだのですが、
このジンムクを捕まえるまでと捕まえてからの主役二人とのやりとりしてたあたりが個人的にドラマのピークだったかな〜、と。
そして、もう一人驚かされた人物がいて
ドンシクの親友、ジョンジェを演じたチェ・ジェフン。この方
「愛の不時着」のユン・セリの長男！「怪物」ではドンシクの妹を誤って殺してしまったと思い込み、心を壊してしまう男を演じてますが、また顔の話で申し訳ないですが、ドンシクぐらいヤバい表情もありましたし、演技的にも見応えありました。
ジョンジェのお母さん役のこの方も怖かった。キル・へヨンさんという役者さんだそうです。
と、演技的には本当に申し分無し！というか、シン・ハギュンはじめみんな不気味で見応えありました。
「このドラマの企画、よく通したな」ってくらい暗くて気味悪い話だけど、こんな演技凄い人達でキャストして、
こんな若い女性監督で撮ってしまうところが韓国ドラマの凄いところだと思います。この女性、シム・ナヨンという方だそうですが、演出力、相当凄いと思うのです。いくら演技上手い人達揃えたとはいえ、うまさを引き出せなければつまらない作品になってしまうと思うのですが、そういう隙が一切見当たらなかった。映像的には斬新さはなかったけど、話の進み方やさっきから散々言って申し訳ないですが（笑）この気持ち悪さを出せる力はなかなか強いと思います。
私はこのドラマ、1点だけ「惜しいな」ってところがあって、
後半から事件の全容が見え始めて、ドンシクの妹の死の真相が分かるんですけど、それがジュウォンの父か〜っていう。私的にはジンムクでも良かった気がします。ジンムクがあまりにも気持ち悪く、逮捕劇と後の取り調べが一番盛り上がったので、それ以降の話はちょいテンションが下がってしまったかな〜、と。ただ
ヨ・ジングに焦点が合って、演技が上手いことに気づけたのは良かったです。
で、最終回、全てが決着した後のドンシクの顔を見て、意外にも泣いちゃいまして。ガン泣きというより静かに泣くような。妹を殺され、犯人にされ、家族を壊された男。けどマニャンから離れられない。ただそこで生きていくドンシクの顔がなんか切なくて。シン・ハギュン、ラストまで本当にいい演技でした。あんなに気持ち悪かったのに、終わってしまうのが寂しくて。
万人には勧められないかもですが、サスペンスが好きな方、シン・ハギュンがどんな演技してるか気になった方は機会があったらぜひ観てみてください♪
おまけ
シン・ハギュンとオ・ジョンセが共演してる「エクストリーム・ジョブ」観ます！！
おまけ2
「愛の不時着」のこの方もちょっと出てるのです！今大活躍！韓国ドラマ脇役特集も書きますね！！
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