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公務員家を買う⑯(滅失登記と表題登記を考える)

地縄張りまで終わり、着工を見届けてしまうと、施主としては、やることが正直ありません。後々見返そうと思って、16回目まで書き続けているこのnoteのネタにも困ったほどです。

そのため、今までよりも少し時間軸は長くなりますが、着工から2か月の間、住宅を建てるためにやってきたことを記したいと思います。

1 ローン審査を通す

わが家は、土地代を含まず注文住宅だけとはいえ、結構値段がかかりました。さすがに現金一括払いで払えるほど貯金もなく、このご時世もあって、住宅ローンをしっかり借りて支払った方が、後々にも良いと考え、いくつかの銀行に住宅ローンを申し込みました。

以前に、事前審査は3行通すことができており、必要書類をそろえて本審査へ臨みました。本審査で必要となるのは、収入が確認できる書類(源泉徴収票など)や本人確認書類(免許証)、購入物件に関する書類(建築確認証)です。

いずれも職場やハウスメーカーに言えばすぐに用意できるものであったため、結構な時間がかかるのではと思っていたのですが、意外なほどスムーズに審査が下りることになりました。

2週間ほど経って、審査が下りたと連絡が入り、専用のサイトで結果を確認すると、「条件付きで融資可能となった」と連絡が入りました。

その条件とはいくつかありました。
①土地の滅失登記を事前に提出して、宅地へと地目を変更させること。
②表題登記を行い、書類を提出すること。
③検査済証を提出すること。 でした。

2 滅失登記の対応

滅失登記は、建物を取り壊したときに行う手続きのことです。法務局に行って、申請書を出して登記簿に建物がなくなった事実を記録してもらいます。

ハウスメーカーに有償(5万円ほど)で代行してもらうことも可能と言われたのですが、建築関係の知人に「滅失登記なら自分でやってもすぐ終わる。」とアドバイスしてもらったこともあり、解体業者に連絡を取って、自力で申請をしてみることにしました。

解体業者から、「●月●日に確かに解体を行った。」という証明書をもらい、法務局のサイトにある申請書に必要事項を記載して滅失登記の申請を行いました。

印紙も必要なく、係の担当者から言われた箇所に持ってきた印鑑を押して、自分の身分証明書を提示するだけで終わりました。ものの5分もかからず手続きは終了です。(申請の後日、滅失登記が完了した書類を受け取りに行く必要はあります。)

代行して行うと4万円~10万円ほどの費用が掛かる場合もあるようですが、正直なところ書類さえ用意できれば、法務局に行く手間だけであるので、滅失登記は自分でやった方がお得です。

3 表題登記について調べる

表題登記は、まだ登記が行われていない土地や建物に、不動産の大きさなどを示すために行われるもので、この土地に不動産がありますよと公的に示すための登記です。

登記の方法を調べてみると、滅失登記よりも必要な書類が多く、図面等も作成する必要があるため、一般的には土地家屋調査士に依頼をすることが多いようです。

表題登記も、住宅ローンを借りるために必要な手続きの一つですが、表題登記を行うためには、不動産を物理的に取得していなければならず、引き渡しが終わった後でなければ登記をすることはできません。

一方で、引き渡しの際に最終金を払うためには、住宅ローン融資を実行してもらえなければなりません。引き渡しを行うために住宅ローンが必要にもかかわらず、住宅ローン融資実行のための手続きは引き渡しが行われなければできないという訳のわからないことになってしまいます。

こういった際に一般的なのは、ハウスメーカーとつながりのある土地家屋調査士を紹介してもらい、ハウスメーカーを通して、表題登記を行ってもらうことで、ハウスメーカーの信用によって、引き渡しより前に表題登記を完了させることが有効だそうです。

一方でハウスメーカーを通すため、仲介手数料が発生します。自分で土地家屋調査士に頼むよりも2割ほど高くなるようです。住宅ローンを借りるために仕方ないとあきらめるか、表題登記を必要としない、共済組合の住宅ローを利用するか、非常に悩ましいところです。

共済組合の住宅ローンは巷のネット銀行の住宅ローンよりも、1%ほど金利が高くなっています。35年でより高額のローンを組むのであれば、1%の差は死活問題なのですが、10年で、比較的高額でない住宅ローンを組む身とすると、そこまで大きな差はありません。

自分で、住宅ローンのシミュレーションサイトを使用し、比較検討すると、およそ10万円ほど、ネット銀行のほうが有利となります。

比較をすると・・・
 ネット銀行の住宅ローン
→金利が安いが、必要書類が多く、登記の手続きも必要で、諸々の事務手数料も30万円ほどかかる。
 共済組合の住宅ローン
→金利は高いが、事務手数料は印紙代の2万円のみで、必要書類も少なく、すぐに借りることができる。

表題登記を自分で土地家屋調査士に頼んだとしても20万円ほどの差です。ネット銀行の住宅ローンだと、表題登記に加えて、検査済証という工事の終了証明書のような書類も融資実行前に手に入れる必要があり、銀行が求める期限に間に合う保証はありません。

ざっくり言えば、20万円で、簡便な手続きと手元に早めに最終支払金を手に入れられるという安心感を買うかどうかというものです。まだ最終的ではないですが、だいぶ共済組合の住宅ローンに傾いています。

幸い、急いで決めることもないので、本業の傍ら、考えて年内に結論を出したいと思います。

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