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#132

Kの葬列という楠本まきさんの作品が大好きです。
まきさんの本は私の聖書的な存在。
全てではないですが、ほとんどもっていると思います。

独特な空気感。

長い時間、
私はあの世界観の中で呼吸を続けて生きてきた。
本当に美しくて、孤独で、心地のいいものでした。
私もたしかに、
物語にでてくるアパートメントの住人だった。


時間や生活に追われているうちに、
近くにあった大切な物語の気配は薄れていき、
気づかない間に思い出すことがなくなっていった。

【あれ、なんか息がしづらい】


体がいつも強張ったように、深い場所から何かを拒否している。

ずっと理由が分からなかった。
考えきる余力もないくらい、
頭はクタクタで体もなんだか他人行儀だ。


いつの間にか普通でいようとすることに躍起になって、頭が馬鹿になっていたみたい。

年相応な価値観
年相応な言動
年相応なファッション
年相応な趣味趣向
相対的な人生プラン


勿論、側面的にはそれらはとても大切で
できるに越したことはないのかもしれない。
自分に足りないものを補おうとする姿勢は大切なんだと思う。

でもそれらは誰のためにやっていたんだろう?
そんな疑問が浮かんだ。


自由は責任だとおもう。
責任が取れるなら、
自分の好きな自分を選ぶ方がこの上なくいい。

いい歳の大人の女性として、
周りの人は嘆かわしいことばかり言うけれど、
私はあまりそうは思わない。

みんな平等に体に死が植えられている。

お揃いの価値観で相応に生きていくなんて、
なんだかとても窮屈じゃないか。


***


最近になって、急にまきさんの作品たちがフラッシュバックのように頭に浮かんでくる。

手を離したり諦めたり、
裏切っているのはいつも自分の方で
大切なものは失われずに本当はいつもすぐ傍にある。


受け取れない自分になってしまっていた。
大切な心象や感傷や憧憬が、
ずっと呼び続けてくれていたのに。

一般的な大人らしくいることもとても大切なことだとおもうけど、
本当に大切なものの上にその虚飾は続かない。

自分にとって心地いい生き方を選んでいくことにする。
自分の人生くらい、自分で決めないと話にならないか。
当たり前の事をどうしてすぐ忘れちゃうかなぁ。


あなたは、今日どんな事を思った一日でしたか?
私はこんな事を思った一日でした。

また、明日。

#25時ごろ待ちあわせ #日記 #楠本まき #心象 #大切なもの

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