#38
スマホをいじる手を止めて、
車窓の向こうの景色を眺めた。
晴れた日に窓から見る景色はとても綺麗。
過ぎて行く景色の中に、ささやかな記憶が溶けている。
休日の午後、車内は涼しくて人もまばらだ。
遠足の帰り道、
バスの窓から見える景色にいつも魅了されていた。
段々と景色に都会の欠片が混じり始めるのが面白くて、飽きずにずっと見ていたな。
それは多分今も変わってない。
***
お昼の休憩。
外に出ると地面には散らばる光と陰の模様。
太陽が照りつける。
それでも暑さの質が変化しているのを感じた。
ジトリ、とまとわりつくような熱の核は
もう何処かへ消えてしまったみたい。
気づいたら通り過ぎている、
夏のこういう表情にいつも心が乱される。
夏休みがあってもきっとなにもしないだろうなあ。
避暑地に移住するくらいの心づもりがないと、
夏を満喫した気持ちにならないような気もする。
夏の外装に惑わされてばかりです。
今日は何してましたか?
また、明日。
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