見出し画像

アフガニスタンのフォーク "Leli Jan"

数日間、アフガニスタンのフォーク『Leli Jan』について調べています。民族音楽、そして歌と言う性質上、表記が様々です。
私が最初に見たのは『Laili Jaan』で、その後にLaily Janと言うタイトルでSpotifyで登録されているバージョンも見つけました。


色々調べて行くと、原曲は此方のようです。⇩

一体どうやって録音したらこういう音質になるのか、なかなか興味深いです。

ところで私が最初にこの作品『Laily Jan』を聴いたのは日本で唯一アフガニスタン音楽を生演奏するユニット、「ちゃるぱーさ」の余りにルーズでだらしのない動画が切っ掛けでした(笑)。⇩

ツッコミどころは満載ですが、先ず気になったのは以下の点です。

①メインのボーカルの発声がとてもルーズでだらしなく、喉がバっクンと開いてしまって気持ち悪い、さらに宗教性の欠片も感じない点。

②左側でタブラを演奏している女性 [IKEDA Ayakoさん] の、音楽と何の関係もない [うすら笑い] の表情が不気味であり、アフガニスタンの他の多々の演奏動画とは比べものにならない程楽しそうな光景が不自然である点。

③全員がとりあえずそれらしい衣装を纏って「アフガニスタン」の音楽を演奏してる、ある種の余裕とちゃっかり感とふくよかさが、現地の音楽や宗教観や文化を完全に軽視し切っている点。等々‥。


民族音楽を演奏するにあたり、先ずその音楽の背景となるお国のことをきちんと理解し、文化や宗教観や食生活~生活習慣等を完全に把握する必要が生じます。
少なくとも、けっして豊かとは言い難い国の音楽を演奏するのであれば、演奏者もその生活習慣の則って体を絞り、食生活等もその国の習慣(素材)に合わせて行く必要が生じます。
その点に於いて見た場合、流石に上の動画「ちゃるぱーさ」の5人は肥り過ぎており、生活が豊か過ぎるように見えて仕方がありません。

何より音楽自体を人前で演奏する緊急性に乏しく見える有り様は、アフガニスタンの音楽を演奏する上では致命的と言えるでしょう。
そしてよくよく編曲を聴くと、上に紹介した此方 ⇨ Laily Jan⇦ のまるパクリで、日本人として恥ずかしくなります。

この曲『Laily Jan』、歌詞を何度も調べてみたのですが、やはり「歌」と言う特性上コレと言った究極の意味には辿り着けませんでした。

画像1

ざっと日本語翻訳すると、こういう風に表記されます。⇩

リリーリリーリリージョン、ジョンジョン
あなたは私の心を台無しにした

この冬、ナムディワイワイメルヴアルマン船

母親の黒い目は熱く見えません
母親を見ない、
恋人を見ない、
暑いのを見ない

上から雨が降ったヤラムが廊下にやってきた
キスをお願いした
目が泣いてた


歌とか歌詞とはとても抽象的であり、文章や論文ではありません。よって「韻」を強調する場合も多々あり、或いはAの表記でBの意味を含むような場合も生じます。
少なくともこの歌が幸福な光景を歌っているわけではない‥ と言うことは分かるので、「ちゃるぱーさ」のような余裕綽々で著しく音程や発声も緩すぎて曖昧で、尚且つ演奏者全員が人生の危機感すら感じていないようでは表現としては最悪としか言いようがありません。

その点で。私は Sima Bina のこの表現は、とても素晴らしいと思いました。

Sima Bina とは、イランの伝統的な音楽家、作曲家、研究者、画家、教師であり、「イランミュージックの母」と称される‥ とあります。


Sima
の暮らしや生い立ちがどうであれ、こと、音楽表現となると母国ではないこの作品『Laily Jan』の楽曲の原点を模索し、その原点の音楽表現に歌姫 Simaが到達している感は私にも伝わって来ます。

Sima Bina の最近のアクティビティーを探ってみたところ、2021年3月28日にJANAと言うアルバムがリリースされているようです。
残念ながら英語 & 日本語でアルバムに収録されている曲目のタイトルの意味や歌詞等を調べてみたのですが、全く分かりませんでした。でも音楽は国境を越えます。

先ずは何も考えずに音楽に耳を傾ける‥、音楽とはそういうものであるべきと最後に付け加え、アルバムのSpotifyのリンクを貼っておきます。


記事を気に入って下さった暁には是非、サポートで応援して下さい。 皆様からのエネルギーは全て、創作活動の為に使わせて頂きます💑