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今日の気分はこの曲


Vol.6「アンダルシアに憧れて」

THE BREAKERS

ザ・ブレイカーズが1984年2月19日、

原宿サンスタで行ったライブからの一曲。

ザ・ブレイカーズは1978年、

杉浦公司と真島昌利を中心に結成されたロックバンド。

真島昌利は後にTHE BLUE HEARTSでデビューし、THE HIGH-LOWS、

ザ・クロマニヨンズと甲本ヒロトの女房役で日本のロックを牽引します。

ザ・ブレイカーズ自体は1985年1月25日、

新宿でのステージを最後に解散しました。

そのステージに飛び入りで一人の男がステージに上がりました。

当時ザ・コーツを解散してしばらく経った甲本ヒロトだったのです。


この曲は真島自身のお気に入りだったようで、

1989年11月21日に発売された最初のソロアルバム「夏のぬけがら」にも、

セルフカバーで収録されてます。

この曲の凄さは、歌詞ですね。

「歌詞は4分間の映画のシナリオ」

世にさまざなジャンルのヒット曲を多数を送り出し、

伝説となっている稀代の作詞家・阿久悠の言葉です。

まさにこの曲の歌詞はシナリオそのもの。

死へと向かう主人公の最期が、まるで映画のワンシーンです。

後にTHE BLUE HEARTSで数々のヒット曲を作詞した、

真島の才能の片鱗が見られます。

だってまだ二十歳やそこらでこの曲を書いているんですよ。

ただ、後にソロで出たバージョンと比べると、歌詞が一部変更されてます。

「ブラウンのズートスーツ」とかが。

ズートスーツ、一般的じゃありませんよね。

1940年代、主に黒人ミュージシャンやマフィア、

チンピラなどが着ていたスーツです。

例を挙げると、キャブ・キャロウェイの衣装がそうですね。

あとジム・キャリーが主演した映画「マスク」の衣装とか。

要はチンピラの象徴としての言葉だったのだと思います。

ソロで出たバージョンは何回も推敲を重ねたのか、歌詞が洗練されてます。

聞きやすいのは、断然ソロ出たバージョンの方でしょう。

でも自分にとってはザ・ブレイカーズのバージョンの方が、

荒削りの瑞々しさが感じられて好きなんです。


カバーですが近藤真彦のバージョン。

デビュー時に比べると格段に上手くはなってると思うんですけど、

歳を重ねるにつれ難しい曲ばかり挑戦するのは…

この曲も元より難しくしてるし。

ただ、コレがキッカケとなって、

この曲はジャニーズのスタンダードナンバーになったようで、

少年隊の東山紀之のバージョン。

いや~、基礎の差が出てますね。

少年隊は下積みが長くて満を期してデビューしたんで、

物凄く基礎が出来てるんですよ。

これは3人の大きな財産だと思います。

最後は山崎まさよしのバージョン。

一番オリジナルに近いカッコ良さですね。

歌唱力が高く、オリジナルへの尊敬の念があるからだと思います。


という訳でザ・ブレイカーズの名曲、

「アンダルシアに憧れて」についてでした。




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