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「戦う相手が増えちゃってるよとか、どうやってその相手と戦うのかとか…」

いよいよ、今シーズン初めての来場者の皆さんを迎えてホームゲーム開催となります。ここまで支えてくれた多くの皆さんに改めて感謝です。

本当にありがとうございます。

ということで「来場者の皆さんを迎えての運営がいよいよ始まるか…」という緊張感もありますし、スタジアムでの「コロナ」という見えない敵との戦いも同時にあるわけですから、その緊張感も倍増しています。

まずはこの立場としては、安心・安全な運営を第一に考えて、そこに注力していこうと思っています。

ということではありますが、自粛期間からずっとフロントとしてのホームゲームの「戦い方」について悩みに悩んでいました。

クラブの人間が「戦い方」とか言うなよ!という人はここで読むのをやめといた方が良いと思います。そもそも価値感が違うだろうし、僕も僕でいろいろ言われるのも...と思うので 笑

ということで「戦い方」について考えてきたことをだらだらと整理したいと思います。

まず、誰と戦うか?

ここは皆さんわかってる通り、ホームに迎えるビジタークラブ。それはスポーツにおいて相手と戦う競技であれば当たり前の話しだと思います。

まずは対戦相手と戦う!

通常なら対戦クラブだけなのですが…

やっかいなことにその試合会場には感染拡大に繋がるリスクもあるわけです。

誤解がないようにしておきたいんですが、この「コロナ」っていうのは今の日本の仕組み上“無症状の人を積極的に特定することはしていない”という現状もあるので、知らず知らずに感染してしまったり、感染させてしまったりということが起こっているのが現状です。誰が悪いとかそういうことは一切思っていないですし、人類みんなで共通の戦うべき相手は「コロナ」というウイルスであって、感染している人、感染した人が悪いとは一切思っていません。ここだけは絶対に誤解しないで下さい。
「コロナ」を敵と考えた場合、感染した方々はどんな理由であれ被害者です。。どのドクターに聞いても“今は誰が感染してもおかしくない状況”だと言われます。“コロナと共存”とかいろいろあるとは思いますが、今後打ち勝つ為の“共存”であると思ってます。

そういうことで、我々栃木SCとしては今シーズンは“対戦クラブ”と“コロナ”の両方を相手にシーズンを戦っていかないといけないのかなと。

冒頭話した通り、じゃあ、どうやって戦っていくの?ということに悩んでいました。

対戦クラブに対してはチームがしっかり戦ってくれると思います。問題は、選手達と一緒に戦う為に来てくれている来場者の皆さんが本来の戦い方ができなくなってしまっていること。

リーグのガイドラインでは“応援スタイル”ということでルールができているが感染症専門家からアドバイスを頂きながらしっかり考えて頂いていると思っています。本当にクラブとしてはこういうガイドラインがあることが助かってますし、改めてリーグに感謝しています。

“応援”する方々にとってはしっかりとしたルールではあるものの、じゃあ“戦いに来ている方達”にはどう当てはまるのだろうか…。ここが本当に悩みどころ。

いろいろ考えてみて、戦いに来ている方達に対して“対戦クラブ”そして“コロナ”の両方とスタジアムで戦うスタイルを呼びかけることは有りなのかなと。推奨とまではいかない。だって戦い方はクラブが縛れないと思うし、縛るつもりもない。これは完全に個人的な意見なのですが... 笑

時系列で話しを進めていくと…

再開前から考えたことが、いろんな制約がある無観客試合の時にスタジアムで戦いたくても戦えない人達の想いをどうクラブが理解して選手と共に戦う環境を作れるか?ということです。

賛否両論あると思うんですが、僕個人の考えとしては“チームを勝たせる為に何ができるか”ということなんだろうと考えました。

そこで、もっとも悩んだのがスタジアムの「音」による「雰囲気」をどうするかという問題。

栃木SCがSNS上で集めたチャントを会場で流すと言うことについてはいろんな意見があると思いますが、いろんなことを考えてみて実施をしてみました。
チャントって本来サポーターがスタジアムで歌うから選手の後押しになってるわけで、音源を流すことが本当に良いことなのか?ということはかなり悩んだことだけお伝えしておきます。

そんな流れで今回良い経験が続いています。

まずは再開後の第2節山形戦では、チャントは流れていなかったけどスタジアム全体のスピーカーを使って手拍子はありました。その経験を僕そして選手が得られたことは今後“コロナ”と戦いながらシーズンを進めていく上で大変参考になったと思います。

第3節のホーム東京戦では、用意した音源をタイミングなどを考慮してホームゴール裏に設置したスピーカーから流しました。これは事前に選手にも体験してもらって、最終的にはチームで音源を流すかどうか決めてもらって実施に至りました。

第4節のアウェイ千葉戦では、音響は無い中で有観客試合となり、拍手だけとなりましたが、スタジアムに来ている人達の拍手の力を実際に体験することができました。

この3試合だけでもフロントが“対戦相手”、そして“コロナ”とどう戦っていくべきかを検討する材料を得ることができたと思います。

では、第5節のホーム大宮戦でどう戦っていくのか?
そして戦いに来ている人達とどうやって“全員戦力”を進めていけるのか?

選択肢がいくつかあります。

① 第3節で実施したホームゴール裏スピーカー設置でチャント音源をクラブとサポーターで流す
② 音響機器メーカーのリモート応援アプリを使う
③ ①と②のミックス
④ 音響は無しで第4節の千葉さん同様に拍手で戦う

今のところフロントが考えられる相手チームそしてコロナとの戦い方はこの4つ。

チームも第2節〜第4節で異なる体験をしながら戦った実績があります。

ということで、チームに相談したところ④で戦ってみたいとのチーム側の要望があったので、15日の大宮戦は徹底的に“拍手”で戦ってもらえる環境を作ろうということになりました。
もちろんこれは「必ず賛同して下さい」という拘束力はありません。
ただ、ファン・サポーターの皆さんが大事にする「フットボール文化」ももちろん大事なのですが、いまは感染拡大して重症者を出さないように戦っていくのも大切だと思っています。

結局は“対戦チーム”と“コロナ”を同時に相手にしながらの戦い方の話しなんです。

戦い方に制限がある以上、基本的には新たな戦い方を考えていかないといけないんだと思います。

“全員戦力”とクラブが考えている以上、できれば来場者全員の拍手の力で選手を後押ししてもらいたいと思っています。

チャンスの時の拍手
ピンチの時の拍手

などなど、戦い方を考えればいろいろできると思うんですよね。

スタジアムでのもう一つの敵である“コロナ”との戦いにはいろんな事が起きている。

最後にこの“コロナ”との戦いはスタジアムだけで起こっているあけではなく、各地域で起こっていると理解してもらいたいと思います。

例えば、多くの子供達は僕たちが経験したような子供の頃の生活ではなく、まったく違った生活を送らないといけない状況に陥っています。

子供達は“コロナ”相手に“我慢”というスタイルで戦っている。

宇都宮市に関しては夏のプール授業はなくなると聞きました。これ、自分が子供の時だったらかなりきつい!これを我慢するのは大変な戦いじゃない?マスクだってそう。この暑さの中マスクして生活しないといけないのも子供達はなんとなく理由を理解しながら必死に“我慢”というスタイルで戦っている。

僕たち大人も見習わないと。

犠牲になっちゃうのは結局子供達なんじゃないかな。感染者増えたら学校行けなくなるとか、子供達は大変です。
その子供達が必死に戦っているんだから、僕たちはもっと頑張らないといけないと思っています。

応援については「スタジアムのルール」という表現になっていますが、、「戦うべき相手との戦い方」という解釈もできるかな、と。僕たちの戦い方も、状況に合わせていろいろ考えていかないといけないと思っています。

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