Ⅱ.習近平新時代中国特色社会主義思想・学生読本・小学高年級 p.22-23

1.只有改革开放才能发展中国

1「改革開放」だけが中国を発展させられる

典拠:2018年11月11日、習近平が「アジア太平洋経済協力首脳会議」(亚太经合组织工商领导人峰会、APEC首脳会議)で行ったスピーチ。
※参考:〈人民日报评论员:只有改革开放才能发展中国


本文:
1978年12月,我国拉开了改革开放的大幕。40多年来,我们解放思想、实事求是,大胆地试、勇敢地改,干出了一片新天地。

意訳:1978年12月、我が国は「改革開放」の幕を開けました。40余年来、私たちは思想を解放し、客観的事実にのみ基づいて正解を探し求め(実事求是)、大胆に試み、勇敢に改め、新天地を生み出しました。

注釈:
①40多年~新天地:
2018年12月18日、習近平が「庆祝改革开放40周年大会」で発した重要講話。
※参考:〈“40年来,我们解放思想、实事求是,大胆地试、勇敢地改,干出了一片新天地!”这些字字珠玑的“金句”,你get了吗?


本文:
我国创造了世所罕见的经济快速发展奇迹和社会长期稳定奇迹。

意訳:我が國は、世界でもまれに見る経済の急速な発展という奇跡と社会の長期的な安定という奇跡を生み出しました。

注釈:
①我国创造~稳定奇迹:2019年10月31日、「中国共产党第十九届中央委员会第四次全体会议」で承認された認識。
※参考《党的十九届四中全会《决定》全文


本文:改革开放是发展中国的强大动力。没有改革开放,就没有中国的今天,也就没有中国的明天。只有改革开放,才能发展中国。

意訳:「改革開放」は中国を発展させる強大な原動力です。「改革開放」がなければ、中国の今日はなく、中国の明日もありません。「改革開放」だけが、中国を発展させられるのです。

注釈:
①只有改革~发展中国:
2018年11月11日、習近平が「アジア太平洋経済協力首脳会議」(APEC首脳会議)でのスピーチで言った言葉。


図解:试行家庭联产承包;乡镇企业异军突起;沿海和内陆中心城市对外开放;加入世界贸易组织;取消农业税牧业税和特产税;共建“一带一路”;设立自由贸易试验区;举办中国国际进口博览会。

意訳:生産責任制を試みた。郷鎮企業が勃興した。沿海と内陸の中心都市は海外に対して開放した。世界貿易機構(WTO)に加盟した。農業税と牧業税、特産税を取り消した。「一帯一路」を〔諸外国と〕共同で打ち立てた。自由貿易試験区を設立した。中国国際輸入博覧会を開催した。

注釈:
①家庭联产承包(家庭聯産承包):
生産責任制(農家請負制、家族営農請負制)。大躍進時代(1958-1961)に設置された「人民公社」に代わって、1980年代前半に導入された農政改革。人民公社では村落ごとに生産量が設定され、農民は生産大隊の隊員として集団農業に取り組んでいたが、恐ろしく生産性が悪く、「三年大饥荒」を引き起こして数百万人とも数千万人とも言われる餓死者を出した。一方、生産責任制では個人の裁量権が大幅に認められ、各農家は定められた量の農作物を政府に収めれば、余剰農作物は自由に販売していいことになった。これにより中国国内に自由市場が復活し、農業生産性が向上して飢餓が解消したのみならず、商品経済も発達し、「万元戸」と呼ばれる富農が登場するにまで至った。
 本制度は1978年12月の「第11期三中全会」で採択されたが、実はその一ヶ月前に、安徽省鳳陽県小崗村の農民18人が〈生死状〉を連判したうえで違法に生産請負を開始していた。結果的に小崗村は大成功を収め、生産請負制は全国に普及していく。小崗村は「改革開放」の発祥地として、歴史にその名を留めることとなった。
②乡镇企业(郷鎮企業):1985年頃から急増した農村が集団経営する企業の総称。人民公社の解体後、人民公社が経営していた社隊企業が郷(村)や鎮(町)と言った地方自治体が経営する集団所有企業として再出発したもの。業種は農業・工業・運輸業・建築業など多方面にわたり、商品経済の発展を促した。
③异军突起(異軍突起):他軍が突然出現すること、新興勢力が唐突に台頭してくること。出典は司馬遷《史記・項羽本紀》だが、1980年代に鄧小平が蘇州市華西村を視察した際、現地の郷鎮企業がすでに農業を上回る利益を叩き出しているのを見て、「乡镇企业,异军突起」と言った逸話で有名になった。
④取消农业税(取消農業税)~:中国政府による非関税型の農業保護政策。2006年1月1日を以て、中国政府は農業や牧畜業を免税とした。
⑤一帯一路:中国が2017年より推進している広域経済圏構想。中国を起点にアジア-中東-アフリカ東岸を経てヨーロッパへと至るルートを、陸路の「一帯」と海路の「一路」結び、エリア全体の経済協力関係を構築・推進するプロジェクト。中国がルート上に国々のインフラ整備に大規模投資しているが、スリランカのように「債務の罠」に陥る途上国が現れ、問題視されている。コンセプト自体は、90年代に橋龍内閣が立案した「シルクロード外交」に近い(が、何というか、金利が違う。むしろ大東亜共栄圏)。
※参考:〈五年记:了解中国倡议的“一带一路”
⑥自由贸易试验区(自由貿易試験区):2013年に上海に試験的に設置された経済特区で、金融サービス業の自由化が図られた。1980年代に日本が実施した「金融緩和」のようなもの。現在はCPTTP(環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定)の加盟条件に準じた水準の自由化に取り組んでいる(らしい)。
⑦中国国际进口博览会(中国国際輸入博覧会):中国政府が輸入拡大に向けて行っている展示会。2017年5月、習近平が「一帯一路国際協力サミットフォーラム」にて開催を提唱した。会場は上海市青浦区の国家会展中心で、2018~2020年にかけて年1回、都合4回開催された。2020~2021年はコロナ禍で中止。

補論:小岗村〈生死状〉
 1978年11月24日夜、安徽省鳳陽県鳳梨公社小岡村の18名の農民が連名で血判状を作成した。その文面は次の通り。

我们分田到户,每户户主签字盖章,如以后能干,每户保证完成每户的全年上交(缴)和公粮,不再向国家伸手要钱要粮。如不成,我们干部坐牢杀头也干(甘)心,大家社员也保证把我们的小孩养活到18岁。

意訳:我々は〔村全体で共有している〕農地を世帯ごとに分け〔て、人民公社の指導による集団経営から世帯ごとの個人経営へと切り替え〕る。各世帯主は署名と押印〔して、以下のことを誓約〕する。もし今後〔このやり方が〕できたなら、各世帯はそれぞれ一年分の納税と備蓄米の供出を完遂し、さらに二度と国家に向かって金銭や食料〔の援助〕を求めないと約束する。もしできなければ、我々幹部は投獄も死刑も甘んじて受ける。村人(社員)全員も〔、我々幹部が処刑された場合は〕我々の子供を18歳になるまで面倒をみると約束する。

小岡村〈生死状〉


図解:
世界第二大经济体;货物贸易第一大国;外汇储备世界第一;外资流入第一大国;商品消费第二大国;制造业第一大国

意訳:世界第2位の大規模経済圏。貨物貿易量世界第1位の大国。外貨準備高世界一。外資流入世界第1位の大国。商品消費、世界第2位。製造業、世界第1位の大国。


サイト:《习近平新时代中国特色社会主义思想学生读本》配套教学资源平台(1)小学高年级・第4讲・读本解读(王玮:北京联合大学)
(2)小学高年级・第4讲・专家说课(何秀华:清华大学附属小学)
(3)小学高年级・第4讲・示范课例(林芳宇:清华大学附属小学)


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