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英語の発音はどこまでできれば良いのか

英語を話すうえで直面する問題:発音

 日本人が英会話をする際、よく直面する問題があります。それは英語の発音です。日本人はどうしても日本語特有のアクセントで英語を発音してしまうことがたくさんあります。日本語アクセントで英語を話して、外国人にはどれだけ伝わるのか不安になるのではないでしょうか。今回は英会話をする際に発音はどれほど上手ければならないか考えてみました。今回の記事ではいくつかYouTube動画を貼っています。動画の内容は全て英語なので英語が理解しにくい場合は動画内の右下に字幕をつけるオプションボタンで英語・日本字幕をつけてご視聴ください。

そもそも発音って大切か

 結論からいうと正確な発音は非常に大切ですが、相手に苦痛を与えないレベルであればネイティブスピーカーレベルは必要ないと考えています。例えば、外国で暮らしていて自分一人だけが日本人で他の人たちはネイティブスピーカーという環境下であっても、ネイティブスピーカーレベルの発音力が必要かというとそうではありません。コミュニケーションを取る際に支障がないレベルであれば問題がないのです。つまり相手が理解できる英語であれば問題がないし、少しくらいわかりにくい発音をしていても相手が興味がある内容であれば、一生懸命聞いて理解したいと思ってくれるので問題ありません。ただし、あまりにもひどい場合は聞く気になれないので論外です。

相手が苦痛でなければ良い/聞く価値がある内容ならば良い

 2つの動画の例を挙げます。1つ目の動画は国連のAntónio Guterres議長が気候変動について話す動画です。António Guterres議長はポルトガル・リスボン出身で、英語で話す際は母国語:ポルトガル語のアクセントがある状態で話しています。

 動画では議長が話す前に進行役の女性も話していますが、おそらくネイティブスピーカーではなく、どこか違う言語のアクセントを持っています。2人とも固有のアクセントを持っていますが、そこまで聞き取りづらい英語ではなく、聞いていても苦ではないレベルだと思われます。またアクセントによって一部聞き取りづらくても、ある程度は予測変換するようにどんな言葉を話しているか理解できるはずです。このようにある程度のアクセントがあっても話が理解できれば、コミュニケーションを取ることに問題はありません。

 また2つ目はソフトバンクの創業者である孫正義さんがテレビ番組で英語でインタビューを受けている動画です。このインタビュー動画で話す孫正義さんもネイティブスピーカーのようなアクセントでは話していません。またネイティブスピーカーのような多彩な語彙表現で英語を話していません。まさにアジア人特有のアクセントでアジア人っぽい英語を話している感じです。

 しかし、理解できない言葉では全く話していませんし、非常にシンプルでわかりやすい言葉を選んでいると思われます。そして孫正義さんの話の内容は自身の投資の考え方についてです。これは世界で成功している人物がどんな考え方で行動し、今後をどのように考えているか、これからどうしていきたいかというみんなが聞きたい内容です。このような場合、少しくらい聞きづらい英語であっても、聞き手は一生懸命聞いて理解したいと思うはずです。

ちょっとくらいサムライアクセントがあっても良い

 例に挙げた2つの動画で話している方たちの英語を聞いてみていかがでしょうか。いずれも母国語の影響を受けてネイティブスピーカーのようなアクセントでは話していません。しかしながら、話している内容は理解できる/聞きたいことではないでしょうか。つまり、少しくらい独特なアクセントを持っていても聞くに堪えないレベルの発音や聞くに堪えない内容でなければ、話すことに全く問題はないのです。少しくらいアクセントに問題があっても話を聞く価値があるのであれば良いのです。発音が少しくらい悪くても、とにかく聞き手にとって価値がある内容を話すことを意識していきましょう。発音を練習したいのであればなおさらです。ネイティブスピーカーと何度も話す機会をつくれば、正しい発音や正しい文法、言い回しがわかってくるはずです。そうした経験を得るには、やはりこちらの話す内容が聞き手にとって魅力的でなければなりません。避けるべきはあまりにも聞き取れない発音や理解できないレベルの文法で話をすることだけなのです。

でもやっぱりある程度は発音が上手くないとダメ...

  ただしやはりアクセントが強すぎると避けられることがあります。これは同じ日本人同士の会話ですら発音が悪すぎて何を言ってるかわからなかったり、聞き取りづらかったり、よくわからない内容でだらだらと話をされると苦痛になるのと同じです。毎回そのような話し方してしまうと、この人とは話したくないとなって話をしてもらえなくなります。この例を別の動画で紹介します。Steve Robbinsという方が講演で話している一幕です。この動画の前半ではSteve Robbinsさんは日本人のアクセント(?)を真似して英語を話しています。そして後半では ネイティブスピーカーのアクセントに戻り、 アメリカでは一部の大学生が講義を教える先生のアクセントを問題視して授業を取ることを諦めるという例を引き合いに話を進行していきます。

 ここでの例では主張として、独特なアクセントを持っていることで聞き手は話し手に対してポジティブであれ、ネガティブであれ、様々な印象を持つということです。つまり独特なアクセントを持っていることによって聞き手は話し手との会話を避けたり、関係を避けたりする場合もあるということです。ですので、いくら価値がある内容の会話ができたとしても、まず聞いてもらえないことだってあるので発音の練習はしっかりと頑張りましょう。別記事でも紹介していますが、オンライン英会話などで練習することをオススメします(参考:オンライン英会話がオススメな理由)。

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