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【スタートの速さ】トレーニングコーチとして全日本選手権:100m決勝をみて確認した事

こんにちは。Dice Trainingです。
岩手県でトレーニング指導を生業にしてます。
アメリカ留学中にNSCA CSCSを取得。
留学中のインターンシップも含めると、
トレーニング指導に携わって20年以上になります。

突然ですが、第104回全日本陸上選手権。
みなさんは見ました?
僕は気になる競技は、タイミングが合えば、
リアルタイムで見ていました。
一番は、やはり、花形である100m決勝。
単純に、いちスポーツファンとして、
移動中でしたが車を止めて、
100m決勝はリアルタイムで見ていました。

スプリントは、あらゆるスポーツ競技の基本です。
球技の場合、直線100mを走るというケースはほぼありません。
でも、スタート技術はすごく参考になる。

最近、僕がスピードやアジリティの
指導する時に焦点を当てているのが、
”重心位置”です。

球技の場合、前方だけではなく、
いろいろな方向に動かなくてはいけません。
従って、重心が正しい位置にセットされることで、
動き出しや、方向転換がより速くスムーズになります。

言い換えると、
重心位置が変わるので、体軸が適度に傾く
100mのスタートは、
それが一番明確に分かりやすいと思います。
各選手が、30〜40m付近まで、
適度な前傾を保つ。
スタートが得意な多田選手は、
他の選手より、スタート時の前傾が
より明確ではないでしょうか。

日本陸上連盟の公式サイトに、
大会のダイジェスト動画が掲載されているので、
ぜひ、見てみてください。
スタートを横から撮影した動画もあります。
前傾がすごくよく分かります。

この”傾き”が作れる選手は、
”正しい方向に力を伝達できる選手”だと、
僕は考えています。
要は”力のベクトルの向き”です。

中学生や高校生を指導していると、
結構、重心位置が浮いたままで動き出す選手が多いです。
脚力はそれなりにあるのに、
力の方向が、ハマっていないという印象。
なので、姿勢と傾きを意識することを、
メニューの最初に持ってきて、
その後に、スタートやアジリティのエクササイズに入ります。

正しいポジションを作るためには、
もちろん、筋力やバランス能力が必要。
小学生や中学生なら、筋力に焦点を当てるのはまだ早いですが、
バランス能力の向上は目指すべき。
方法はいろいろありますが、
一つの動きに囚われず、
いろいろな運動を経験させたり、
わざと不安定な状況で動作したり。

適正な姿勢を作る。
正しい方向に力をかける。
これができるだけで、
動作がかなり変わります。

最後に、100m決勝の話に戻します。
優勝したのは桐生選手。
タイムは少し物足りない感もありますが、
でも、今の日本選手たちは、
レベル上がったよなというのが、
素人でも感じるところ。
今回の決勝に進出した
桐生選手、ケンブリッジ選手、小池選手、多田選手、飯塚選手。
今回の大会に不参加だった、山縣選手、サニブラウン選手。
本当、レベルの高い選手が多いと感じています。
日本人が世界陸上や五輪の100m決勝の舞台に。
楽しみですよね。

来年、五輪開催できるといいな。。。。

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