ゴルフの腰痛対策 〜まず自分のことを知る〜

いきなりテーマがゴルフになってしまいましたが、きっかけはパーソナル指導のお客様からの声。
“飛距離をもっと出したいんだけど、やっぱり筋力アップは必要だよね?”。
っていう質問です。すべてのスポーツは身体活動です。基本的に筋力アップすれば、パフォーマンス向上は期待できます。

しかし、体を鍛えるのはいいとして、何か障害(痛みなど)があれば、優先順位が違ってきますよね。ゴルフ障害の統計によると、腰痛は最も多く、ゴルフ上級者では65%で第1位、一般のゴルフプレイヤーでは31%強で、やはりいちばん多い障害になっているという報告もあります。

もし、あなたが、「スィング動作中やラウンド終了後に、体のどこかに痛みや違和感がある」のであれば、ぜひ、読んでください。(逆にこの悩みがないのであれば、この読む必要はありません。そのままゴルフを楽しんでください。)

まずは、自分の体のことを知る。

体に“痛み”があるというのは、ゴルフはもちろんですが、あらゆる身体活動を楽しめない状況を作ってしまいます。治療院などで施術をしてもらえば、痛みは一時的に消えてくれます。でも、根本を解決しないと、同じことの繰り返しです。

お客様からの要望もあり、また僕自身の興味もありゴルフの勉強をしました。(たま〜にラウンドしたりしてます。スコアは100〜110くらい。もう少し上手くなりたいです。。。)ゴルフ業界で認知度の高いTPI認定資格も取得。TPIが保有している統計データや科学的根拠に基づいた教育プログラム、+αで僕のトレーニングに関する知識・経験則を加えながら情報提供したいと考えています。“ゴルファーは健康で効率よい身体から、最も利益を得られる。(TPIのコンセプトの一つ)”わけですから、ゴルフを楽しむ皆さんが自分の身体のことを再確認するきっかけになれればと思っています。

※TPIのことをより詳しく知りたい方は、TPIのHPにぜひアクセスしてみてください。英語のサイトになりますが、右上に言語を選ぶボタンがあります。日本語でも確認できます。トレーニングのこと以外に、ゴルフスィングの練習ドリルや、いろいろな記事もあるので、ゴルファーの方はとても参考になると思います。

TPI資格認定者は、必ず最初にフィジカルスクリーニング(身体評価)を行います。ゴルファーの身体的特徴、特に体の各部位の“可動性”と“安定性”をチェックしていきます。もし、このスクリーニングで、何か制限が見つかった場合、その制限を解消しない限り、また同じ“痛み”に悩まされることになるわけです。

では、腰痛の原因は?

ゴルフスィング中の自分の姿勢をチェックしてみましょう。ゴルフ仲間の方に画像や動画を撮影してもらってください。簡単なセルフチェックの仕方をお伝えします。

まず、アドレスで構えた時に、あなたは、こんな姿勢になっていませんか?
・腰の部分が過剰にそっている。
・背中が丸まっている。
・お腹が弛んでいるか、突き出ている。
・お尻の部分が平らになってしまっている。
原因はお尻の筋肉(臀筋群)とお腹の筋肉(腹筋群)が弱く機能していないため、正しい姿勢(背筋は真っ直ぐ)が保てないからです。

次に、バックスィング中に、トップの位置を高くしようとして、あなたは、こんな姿勢になっていませんか?
・上半身が後ろにそってしまう。
・上半身が左側(右利きの場合)に倒れてしまう。
原因は胸椎・骨盤の可動性、また、背中の筋肉(広背筋)の柔軟性が低いため、上半身をうまく回旋できない。さらにお尻の筋肉(臀筋群)やお腹の筋肉(腹筋群)が弱いため体を支えることができないからです。
これらの姿勢は腰部に過剰なストレスを与え、腰痛症の原因となります。

という事で、もしこのような姿勢や動作がみられるのなら、スィング軌道を自分の身体特性に合わせて修正するか、もしくは、自分の体の可動性と安定性を改善しないといけません。

まとめ:ゴルフスィングにおいて腰痛が出てしまう要因3つ

まとめると、ゴルフスィングにおいて腰痛がでてくる要因は以下の3点です。
・姿勢(体幹保持)が悪い(体幹の安定性が悪い)
・骨盤回旋が悪い(骨盤の可動性が悪い)
・上半身(胸椎)回旋が悪い(胸椎の可動性が悪い)

どうでしょう? 何か当てはまっているものはありませんか? もしあれば、改善するためのエクササイズを取り入れることで、正しい姿勢をとる事ができるようになり、回旋動作もスムーズになっていきます。自分が理想とするスィング軌道に近づく事ができます。
という事で、次回、これらの身体的制限を改善するエクササイズを紹介したいと思います。(ちょっとシリーズのような感じで続けていきたいと思います。)

よろしければ、サポートをお願いします。情報発信するためのトレーニングセミナー開催費用や、ジュニア世代へのコオーディネーショントレーニング指導などの活動費として活用させていただきます。