デ・キリコ展を観て

既に閉幕してしまいましたが、こちらの展覧会に行ってきました。
以下のvoicyを聞いたのが、きっかけです。


これまで、シュルレアリスムの絵画はどうも苦手でした。どういう意図を持って作品を描いているかがわからず、不気味で気持ちが悪いという印象を持っていました。
20代の頃ですが、バルセロナでダリの彫刻が多数置いてある美術館に行き、そこでよくわからないというイメージが自分の中で強くなりました。

シュルレアリスムの絵画を描いた巨匠でたるデ・キリコか生涯に渡りどのような変遷を経て、その作風に至ったのかがわかるとのことだったので、今回の展覧会に興味を持ちました。

初期の頃から、様々な学習とチャレンジを続けた歴史がわかり、非常に感動をしました。
最晩年の頃には、これまでの様々な作風を統合するような絵画になり、まさにオリジナリティあふれるものとなっていました。
一時代を築き、歴史に名を残す人がどれほどの努力をしてきたからという足跡に感銘を受けました。
1人の人生の中で、これだけの変化ができ、感性とスキルの向上ができるのかと、目が見開かされる思いがします。
以下の展覧会のウェブサイトに、展示品がまとまっています。

一度、古典絵画に立ち戻ったというのが非常に興味深かったです。
温故知新ではないですが、ある程度のレベルに達したら古典から学ぶことが多いというのは、どの分野にも通しそうです。

デ・キリコが以下のような名言を残しているそうです。

特に必要なのは、世界のすべてを謎と見なす高い感受性です。世界に住むことは、奇妙なもので溢れた巨大な美術館にいるようなものです。

世界は奇妙なもので溢れていると感じられて、それを面白がれるかと思えると、人生がより豊かに楽しく生きられそうに思いました。

デ・キリコのアート作品を通して、世界の見方が少し変わったように感じます。
今後は食わず嫌いをせずに、シュルレアリスムの作品を色々と観てみようと思いました。

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