ヤラセと情熱
小学生になった頃かな、祖母に「超科学ミステリー」という本をたまたま(僕が選んだのかな?)買ってもらい、これは夢中で読みましたね。
この辺のシリーズは結構読んだかもしれないが、「超科学ミステリー」のインパクトは忘れないなあ。
↓ こういうのもずっとホントの話だと信じてたしね。
まあ、僕ら世代が小学生の頃は、オカルトはブームだったし、超能力から、UFO、未知の生物、ノストラダムスの予言、心霊現象や都市伝説話等々常に身近にありましたよね。
テレビもそういったものを傍若無人に放送していたから。
そんな中「水曜スペシャル」の川口浩探検隊シリーズに出会うわけです。
僕の記憶ではもう「川口浩探検隊」となっていました。
これはホント夢中で観てましたね。
その後僕は高校生になっても、元気TVでやったオジャガーはラス前まで信じてたし。さすがにクラスメートには呆れられたけど。
Mr.マリックもホントに超能力者だと思っていたし。
まあ、その頃(高校3年生くらい?)は川口浩探検隊はとっくに番組ごと終わってましたが。
番組が終わったのは1985年ということで、割りとその年の大きな出来事は覚えてる。
僕が中学3年になった年だ。
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この間たまたま本屋で見かけた
「ヤラセと情熱 ー川口浩探検隊の「真実」ー」
プチ鹿島著
これがメチャクチャ面白かった。
川口浩探検隊、あれをヤラセと一生懸命言っていた中学の体育科の教師もいたし、同級生でも同じことを言っていた奴もいた。
それこそ親や親戚も僕が一生懸命テレビを観ている横で鼻で笑っていたなんて記憶もザラにある。
嘉門達雄の「ゆけゆけ川口浩」はもちろん聴いたけど、ぶっちゃけその辺りで自分の中の川口浩探検隊は終息に向かったかなという感は否めない。
だから最終回も覚えてないのだろう。
とはいえ、何かが廃れてもまた新しい何かがテレビの中では生まれていた。
矢追さんの番組もやってたし、韮澤さんというインパクトキャラも登場し、大槻先生とのバトルも風物詩となり、宇宙人解剖映像から、ノストラダムスの予言も良く特集が組まれていた。
僕の高校卒業後(1989年)、92、3年あたりになると宇宙人、UFO系のネタが詰まらなくなってきたこと(ネタ切れ?)や、ゆうむはじめ氏の著作を読んだり、それこそテレ朝の「プレステージ」なんかを観たこともあり、懐疑的な思考に急変していき、一気に興味が薄れていった。
だから、イカ天でファンになった池田貴族がある時「心霊写真が~」とワイドショーでコメントしてるのを観てショックだったし、織田無道も最初から胡散臭く感じてもいた。
で、オウム真理教ですよね。
そして、決定打として「と学会」との出会い。
プチ鹿島さんは僕と同い年なので、テレビとオカルトの向き合い方に非常に共感出来ることばかりでした、だから僕も僕なりにテレビとオカルトへの関心のあり方や変化を書き綴ってみた。
現在に至るまで、さすがに僕も「川口浩探検隊」のことについて、どんなことをしていたのか、あれはヤラセなのか、嘘なのか、真実はどこにあるのか、台本は?等々少しはわかってきていたものと思っていたが、鹿島さんの著書を読み、知らないことだらけだったことに驚いた。
そしてなにより「番組制作スタッフ」の情熱。これは凄い。
視聴率でもなく視聴者の為でもなく「自分たちが面白いと思うものを作っていた」という信念と情熱。
おそらく当時の視聴者にどれだけ届いていたのだろうか。
僕と同じく夢中になって観ていた当時小学生だった人たちも現在では大体40半ばから50台となってますから、いまこそ、この本を読んで貰いたい。
あの時大の大人が糞真面目にそれこそ命懸けで探検隊シリーズを作っていたということをホントこれで知ってもらいたいし、普通に感動もするしね。
そしてなにより、本そのものが「冒険の書」となっているから。
探検隊シリーズは、平成にありがちなバラエティー番組で取り上げられることも多かったし、パロディもあったし、映像に芸人が突っ込んで笑いを取るようなものや、ネット掲示板等で弄られるような素材にも良くなっていたけれど、これを読んでから映像を観ると、笑うという感覚が飛んでしまう。
だからこそ、川口浩探検隊のDVD、今でも入手出来るので、酒でも呑みながら是非観返してもらいたいです。
違う景色が本当に見えたからね。マジ。
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