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4月21日 Sloan on People Decisions スローンの人事

おはようございます。 
今朝も #ドラッカー #365の金言  からスタートしましょう。
本日 #4月21日 のテーマは、
#Sloan_on_People_Decisions
#スローンの人事

今日の金言は・・・

#正しい人事のために4時間をかけなければあとで400時間とられる


 私が傍聴していたころのGMの役員会では、戦後の経営政策について基本的な決定を行なっていた。設備投資、海外進出、車種別事業部間のバランス、労使関係、財務構造などだった。
 ところが私は、これら経営政策に比べるならば不つりあいなほど小さな人事に、かなりの時間を費やしていることに気がついた。ある日には、ラインのはるか下のポストの人事に何時間もかけていた。私はCEOのスローンに「あのような下の人事に、よく4時間もかけられるものですね」といった。
 彼の答えは、「GMは重要な決定を行なうためにかなりの報酬を私に払っている。デイトンのあの職長の人事が間違ったら、たくさんの決定が画に描いた餅になる。決定を具体化するのはあのポストだ。時間がかかることなど何でもない。正しい人事のために四時間をかけなければ、あとで400時間とられる。そんな時間はない。本当に重要な決定は人事だ。何でもこなせる優秀な人間を手に入れればよいという人がいる。そうではない。われわれにできることは人事だけである。成果をもたらすのは人事である」というものだった。

『傍観者の時代』 1979年版 専門経営者アルフレッド・スローン 433〜434ページ

ACTION POINT
#採用#異動#評価などの人事を最も重視してください

これには続きがある。

「こういうからには、私が人間を正しく評価できる優れた審判官でなくてはならない、とあなたは言うでしょう。でも、そんな人間がいるわけがない。ただ、人事に関する正しい決定を下せるのは人間だけです。そして、それには時間がかかるもので、急いで間違った人事政策を打ち出せば、後々まで後悔するだけです。人間を正確に評価できる審判官にはなれなくても、誠実であれば、誤りを少なくすることはできるのです。」そして、スローンは、古くからある重要なルールを強調した。「自分の後継者は、決して自分で選ぶな。そんなことをすると瓜二つの人間が後を継ぐことになり、そういう後継者は必ず駄目な人間だ。」と言うわけだった。

『傍観者の時代』 1979年版 専門経営者アルフレッド・スローン 433〜434ページ

「人間を正確に評価できる審判官にはなれなくても、誠実であれば、誤りを少なくすることはできる」

名経営者と言われるスローン氏がなぜこのようなことを述べたのか、そして、ドラッカーが常に「Integrity=誠実であること=倫理基準を守り、正しい行動をとること」が個人と組織に極めて大きな力を与える、と述べていたこと。

それらをじっくりと考えてみよう。今日を変えていこう。愛を込めて。


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