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イーロン・マスクが旧ツイッター幹部をクビ似した理由。そして、旧ジャニーズを強請る記者という名の活動家の行動原理はこれかも。 10月28日 The Corporation as a Political Institution 政治的存在としての組織

#10月28日  土曜日のお昼になりました。

今日の#ドラッカー365の金言 テーマは、
#The_Corporation_as_a_Political_Institution#政治的制度としての会社 )
#政治的存在としての組織

 経営者は、企業利益の代表、ではなくて、公共の福祉の代表として発言し、行動する責任を受け入れなければならない。(中略)
 経営者が公共の利益についてのリーダーシップをとる責任を受け入れない限り、彼らは多元的政治環境の中で次第に力を失っていき、そして対決の政治の中での敗北者としての地位にとどまるであろう。

「乱気流時代の経営」290〜291ページより

 しかしながら、現在では、公共の利益について経営者が責任を受け入れることが経営的にも善だった無垢な時代は終わったように思います。

 なぜなら、経営者が社会的責任を受け入れ続けた結果、グリーンピースやLGBT運動家などが企業を「強請り」「たかる」ことで新しく支配権を握ろうとしているからです。

儒教・道教・仏教・神道を知る日本の経営者と異なり、知らない米国の経営者は、「ウォーキズム(Wokism)」「ウォークネス(Wokeness)」の前には無力のようです。

「ウォーキズム」とは「社会問題に高い意識を持つよう呼び掛ける主張」。

 ウォーキズムやウォークネスという言葉は、米国で制度的な人種差別や不公正といった問題への関心を喚起するためのスローガンとして使われていたが、現在では広く転じて「ポリティカルコレクトネス(人種・性別・信条などによる偏見・差別のない中立的な表現)」や左派的信条をやゆする表現として、政治用語のトレンドとなっている。

「意識が高い「ウォーキズム」に反発する保守派の学生たち 米」
https://www.afpbb.com/articles/-/3402205 、
https://ja.wikipedia.org/wiki/Woke 参照

“実業界で発生した数多くの論争を見てもわかるように、ウォークネスは財産権をはく奪する働きをしている。最近マイクロソフト社に買収された巨大ゲーム会社のアクティヴィジョン・ブリザード社の運命について考えてみよう。何人もの元社員が、同社のカリフォルニア・オフィスにおけるハラスメントと男子学生社交クラブ的文化について告発の声をあげた。それを受けて、同社はさまざまな方向から攻撃を受けた。
 まず、カリフォルニア州が同社を告訴した。
 次に、メディアが熱心に報じ始めた。さまざまなNGOと活動家組織がこの論争に飛びつき、証券取引委員会は調査を開始した。同社に対する元々の告発は職場でのセクハラに関するもののみだったが、アクティヴィジョン・ブリザード社に突きつけられた要求のリストはすぐに最初の罪を超えたものに伸びた。
 問題を起こした社員を解雇して単に職場改革を実施しただけではすまなかった。
アクティヴィジョン・ブリザード社は、さまざまな”多様性”の目標基準を満たすために、社内的な採用・解雇の意思決定をある種のパブリック・レビューに委ねなければならなくなった。この論争の行間を読み取れば、会社のオーナーがその雇用プロセスを他の事務方機関にレビューしてもらわなければならなくなったことは明らかである。

 ウォークネスが社会に課す主要な実務的要求は、以前は独立していた社会的プロセスと経済的プロセスに事務方が介入できる範囲を大幅に拡大することである。アクティヴィジョン・ブリザードについて言えば、職場環境に関する論争が、従来のものに取って代わる新しい人事の仕組みを実行に移すための戦いとなった。この新しい人事の仕組みには会社の経営陣のコントロールが及ばず、また会社はそれに対してある種のイデオロギー的みかじめ料を支払わなければならない。
 
これが実質的に意味するところは、些細とは言い難い財産権の放棄である。あなたは会社のオーナーかもしれない。しかし、外部の審査委員会の“助け”を借りることなく、思いどおりに会社を経営できると思ったら大間違いだ。
 忍び寄る介入の例をもう1つあげよう。いわゆる人種的公正コンサルタントを雇用するというハリウッドのトレンドである。映画やテレビドラマにさまざまなマイノリティ出自の俳優が適正に起用されていることを確認するコンサルタントである。
 かつての脚本家は、感情移入や想像力といった生々しくて公正さとは無関係な手段を活用して、プロットを構成し、登場人物を肉付けしていた。こうした手法はますます許されなくなってきている。さまざまなマイノリティ出自の登場人物をシナリオに含めることが奨励されているだけでなく要求されているのである。それも、仲裁的コンサルタントを依頼した上で行わなければならない。今や物を書くにも道徳的事務方階級の介入が必要とされるのである。

「ウォークネス〜事務方主義の最高の段階として」https://tarafuku10working.hatenablog.com/entry/2023/03/05/182712 より
太字は私。

 今ならわかります。

 米カリフォルニア州で小売店が襲撃された、という報道を目にします。しかし、実は、襲撃される店と襲撃されない店があるそうです。ウォーク活動組織と「手打ち」した大企業の店舗は攻撃されず、要求を拒んだ店舗が襲撃攻撃されている、というのです。

 これは、米大企業経営陣がウォール街を批判した活動家に批判や店舗への攻撃を止めるよう活動家と手打ちするに際して、ある種の介入、みかじめ料を支払うことで手打ちしたことで、活動家の経営への介入を許し、資金援助しているからだとのこと。

 イーロン・マスクが #ツイッター買収 後、経営陣に巣食っていた「 #ウォークネス 」思想の「ルンペン・ブルジョワジー」層を排除したのは、同上のアクティヴィジョン・ブリザード社の過ちを繰り返さないためだったことが。「Go  Woke, Go Broke」(「目覚めた、破産した」)を避けるためだったとわかります。

 また、先日の #ジャニーズ事務所 記者会見で記者という名の「活動家」たちが経営陣に大声で攻撃し、さらに、新会社は被害者に金を払い続けよ、と要求したのは、この「 #Wokism 」思想に基づいて、資産の大きな #旧ジャニーズ 事務所への介入しようとしていることだと気づきました。

この #ウォークネス 、#ウォークネス 思想を謳う政治家やリベラル活動家に対して「自らの奉じる価値や規範は絶対視するのに、他者に対する敬意を欠く」と見なされ、とりわけ非難されている人には「典型的な #ダブルスタンダード の極致」と批判も強まっています。

特に、この6月に可決されたLGBT理解増進法に対して、保守層が反発し、岸田政権への批判も強まっています。

ベストセラー作家の #百田尚樹 氏と政治ジャーナリストの #有本香 氏が今月結党したばかりの「 #日本保守党 」には、xのフォロワー数は32万人超と国内政党でNo1になり、1ヶ月経たないうちに支持者=党員(有料)数が5万2000人を超えるほど、急成長しているのは、この#ウォークネス、#ウォークネス 思想への批判でしょう。

日本保守党のxアカウント。すでにフォロワー数32万を超えている。


1980年代に #ドラッカー が記してから40年。今や牧歌的な意見なのかもしれません。

今日のテキストは1980年発刊の「 #乱気流時代の経営 」 16章 #政治活動家としての経営者  292~293ページより ↓↓↓↓↓

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