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「普通の日本人、特に体力ではなく知識で働く者たちが活性化し、成果を上げられるようになるには、本人はどのような意思をもって、どのような努力を重ねるべきであるか?」  8月31日 Maintaining Dynamic Equilibrium 変革と継続の実現

8月31日 土曜日です。
今日の #ドラッカー365の金言 テキストは、
1995年に発表された #ドラッカー#ダイエー  創業者  #中内功 氏との交換書間の書 #創生の時  第1章 個人の創生 26ページより。

今日のテキストは、ダイエー中内さんが「普通の日本人、特に体力ではなく知識で働く者たちが活性化し、成果を上げられるようになるには、本人はどのような意思をもって、どのような努力を重ねるべきであるか?」に対しての回答の中の一節です。

 私は、社会や組織の存続に不可欠な変化と継続のバランス、しかもその動的なバランスを実現してくれる社会的機関として、マネジメントを捉えたからです。

『創生の時』 27ページより

まさに私の仕事は、継続と変革の相剋に対する関心から始まったと言って良い。

『すでに起こった未来』301ページより

相剋というと、陰陽五行思想を思い出されます。

相克とは相手を手を抑制する関係です。 相生の流れにおいて一つ飛ばした木→土→水→火→金という順に関係しています。 木は土から養分をとって成長する土は水の氾濫を止める水は火を消す火は金属を溶かし金属は木を切り倒すという形になっています。

 社会は、保守継続ながら、変化(変革)もしつつ、動いています。ドラッカーは、60年前に、変化と継続のバランスに対する関心から政治、産業社会、マネジメント、組織、人間へと研究が進んでいったようです。

そもそもは法治国家に関する研究がナチスのため研究ができなくなった。継続性と信条を喪失した社会、悲惨な恐怖と絶望に陥った社会の崩落の記録として、処女作『経済人の終わり』を、ナチス後の変化と継続の双方を可能とする産業社会のための社会理論と社会構造を明らかにしようと『産業人の未来』を記し、そこから、個々人の仕事に対して地位と機能を付与し、かつ個々人の仕事を社会共同の成果に統合する社会的機関として、マネジメントの分析へと進んだ。

『すでに起こった未来』305ページより編

こうした彼自身の研究や分析に取り組むようになったやり方として、研究者になる前に、3〜4年ごとに新しいテーマに取り組む方法論を確立したと言います。

 統計学であったり、中世史であったり、あるいはまた日本画であったり、経済学であったりします。
 もちろん3年では、これらのテーマを完全に自分のものにすることはできません。しかし、それらのテーマを理解することはできます。(中略)
 この方法で私はたくさんの知識を仕入れただけではありません。新しい体系や新しいアプローチ、新しい手法を受け入れることができるようになったのです。私が勉強とした諸々のテーマには、それぞれ別の前提や家庭があり、別の方法論があったからです。(中略)
 1年に2度の話し合いの中で、いつも私たちは、半年間の仕事ぶりを振り返り、それからの半年間の仕事(中略)「集中すべきことは何か」「改善すべきことは何か」「勉強しなければならないことは何か」についてでした。(中略)
毎年夏になると、2週間ほど自由な時間を作り、それまでの1年間を反省することにしています。非常に良くできたこと、もっとよくできたはずのこと、お粗末なできぶりだったこと、しなければならなかったにもかかわらず、しなかったことについて、反省することにしています。(中略)
 もちろん、毎年8月につくるこの計画通りに、1年を過ごせたことは1度もありません。しかし、この計画によって、私は、いつも失敗し、今後も失敗するでしょうが、とにかくヴェルディの言った完全を求めて努力するという命題に沿って、生きざるを得なくなっているわけです。(中略)
 私は新しい仕事をやるようになるたびに、「新しい仕事で成果を上げるには、何をしなければならないか」を自問することにしています。そして、その答えは、その度に違ったものになっています。

同書、36〜38ページより

今日のテーマ:
#Maintaining_Dynamic_Equilibrium ( 動的平衡の維持)
#変革と継続の実現

今日の金言:
#マネジメントが変革と継続のバランスを実現する

今日のACTION POINT:
#変革の担い手となるためにイノベーションのプロセスを組織に組み込んでください

ドラッカーは、60年以上前から、政治、社会、企業、組織、イノベーションなどあらゆる分野において、変化(変革)と保守継続の相剋、ブレ具合に常に関心を持ち続け、学習し続け、より良い作品を生み出そうと熱心に取り組んできたからこそ、予言ではなく、「すでに起こった未来」をいち早く読み取るアンテナを身につけることができたんだろうと思った次第です。

ということで、普通の人が成果を上げるには、『創生の時』51ページ以降に記されています。自分も8月29日に誕生日を迎え、また、新しく1年が始まりました。まさにリボーンです。良い1年となるようやっていこうと思います。あなたもぜひ良い日々を、そして、良い週末をお過ごしください。

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