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パレスチナ難民キャンプでホームステイ

18年前、自衛官を辞めてヨルダン川西岸にある
パレスチナ難民キャンプに行きホームステイをした。

どうして戦争は無くならないのか?
今の私の答えは「人の心の弱さ」。

それを少しでも理解したくて。
このまま自衛官で居ても、女の私にはPKO参加なんて程遠いんだと
悟った時から自費で、紛争地を旅すると決めて実行した。

人の心の弱さ。
自分が楽したいから他者を搾取する。
安心したいから人を排除する。

それを乗り越えられない時、争いは起きる。
乗り越えるには、自分の時間やお金や体力を見ず知らずの人に使える
心の強さが必要と私は思う。

いくら貧しくても、心の強い人は人の為に自分の損を喜んでする
(でも、簡単じゃないし。その人の精神を支える別の人が必ず必要)。

ヨルダン川を目の前にして、このたった3歩で渡れる川幅の向こうの対岸はフェンスで囲まれてて。
イスラエル兵の見張り小屋があって。
イスラエルの国旗が、優雅に棚挽いてて。
川のこっち側には、キリスト教の聖地があって。

3歩先はイスラエル

訪れたバカア難民キャンプ【The Baqa'a refugee camp (Arabic: البقعة)】は、難民1世の土地を追われ、国を亡くした日の話、射殺された家族の話を聞いた。この難民キャンプは1968年に始まり、今年で55年が経つ。

55年を経て、難民キャンプ内の見た目は普通にコンクリートの街並み
ヨルダン川にあるキリスト教の聖地


キャンプ内の小学校で算数の授業と図工室を見せてもらった。
図工室の片隅にサラッと子供達の書いた絵があって。
イスラエル兵にパレスチナ市民が銃殺されていたり、
戦車で轢き殺される絵だった。

なんか後ろめたくて、こっそりとテーブルの下にカメラを隠しながら
隠し撮りした。
この子達の日常目にする光景が理解できた。

キャンプ内で会う子供達は皆んなニッコニコ。
無邪気にカメラに手を振ってくる。
こんな絵を描く凄まじい日常の中にいる子供たちの現実と
子供たちのピュアで真っ直ぐな笑顔とのギャップが心を揺さぶってぶくる。

それが余計に私の中で、キツく響いた。

ホームステイ先のムハメド・アリさん宅は、ヤギ農園で生計を立てて居て。ヤギの放牧地の丘の上まで、夜中にも関わらず連れてってくれて、乳搾りしてミルクを振る舞ってくれた。

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