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〜ワインテイスティングノートP28 〜DUJAC Fils et Pere 2000

産地 Bourgogne MOREY-SAINT-DENIS/France
品種 Pinot noir
容量 750ml
アルコール度数 15%未満
希望小売価格 ?

今やモレ・サン・ドゥニを代表する大ドメーヌとして勇名を馳せるドメーヌ・デュジャック。しかし、その歴史はわずか45年に過ぎない。
創設者のジャック・セイスはベルギー出身で、ドメーヌ創設の前に2ヴィンテージをブルゴーニュで過ごし、ジェラール・ポテルの元、ドメーヌ・プス・ドールでワイン造りを学んだ。
その間に、DRCのオベール・ド・ヴィレーヌやアルマン・ルソーのシャルル・ルソーらと親交を深めている。
そして1968年に4.5haのドメーヌ・グライエを買い取り、自らの名前、ジャックをもじってドメーヌ・デュジャックと名付けたのだ。
現在はジャックの息子、ジェレミーとアレックがそれぞれ醸造と販売を担当し、ドメーヌを実質的に引き継いでいる。
ジャックの妻もジェレミーの妻もアメリカ人で、ジェレミー夫人ダイアナは醸造学を修めたエノローグである。
2000年にジェレミーは父のサポートの元、ネゴシアンビジネスを開始。その名も「デュジャック・フィス・エ・ペール」という。
会社名として「ペール・エ・フィス」(父子)という表記はよく見かけるが、「フィス・エ・ペール」(子父)は珍しい。
中心となるのが息子であることの証である。
このデュジャック・フィス・エ・ペールは、ネゴシアンといっても単に畑が自分たちが所有していないだけ。畑の管理や手入れ、ブドウの収穫までドメーヌのスタッフが行う。
ブドウの購入契約は量に応じてではなく面積単位。したがって収量制限も思い通りとなる。したがって、実質的にはドメーヌものと変わらないものの、ドメーヌとネゴスで重複するアペラシオン(例えば村名モレ・サン・ドニ)があってもそれぞれ別々に醸造、瓶詰めされる。
(データはインポーターHPより抜粋)(写真は某フレンチにて)

以下分析。

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1.前提

提供温度15度程度。
抜栓後30分。

2.外観

茶色みがかったルージュ。

3.香り

黒ベリー系のフルーツの香りと紅茶、タバコの葉、色のついたキノコ、黒トリュフなどがバランスよくミックスされた熟成香が素晴らしい。

4.味わい

アタックは控えめにはなっているものの芯のしっかりした果実味、タンニンも酸と共にまだ緊張感を残している。 
一つ一つの要素が比較的控えめではあるものの複雑味とバランスは秀逸。
ゆっくり飲み進めていく間にどんどん開いてきて美味しくなるのが想像できる。

5.楽しみ方の提案

料理とのマリアージュ
提供温度15℃
猪のテリーヌ(この日一緒にいただいたので)
牛頬の赤ワイン煮込み
フランス産キノコを使ったオムレツ

6.雑談(感想)

このクラスのワインを頂けたのは幸運でした。
(お店で隣のお客様より頂きました、感謝。。)
この日は2012ヴィンテージをグラスで頂けたので垂直試飲も出来ました。
(2012記事はこちら
産地に拘らず色々なワインを楽しむのが自分のスタイルですが
このクラスのブルゴーニュは特別ですね。。

最後まで読んで頂きありがとうございました!


山田正道

シェフ、ソムリエ、SAKE Diploma、出張料理人として活動。
現在は主に西麻布の紹介制のBARとオンラインワインショップを運営しています。
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