開業までの道のり -3- ハーブの扱い方の多様さ、扱う人の多様性
こんにちは、薬剤師・フランス植物療法士のうめやかおりです。
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開業ストーリー第3回目はハーブにまつわる多様性のお話です。
ハーブなどの植物(=Phyto、フィト)を生活に取り入れることはとても洒落たことだと私は思います。
観葉植物もそうですが、そこにあるだけで、その空間がお洒落になる。
しかしながら誰が見ても美しいと思うお花のような ”飾り” とは何か性質が違う。ハーブティーを淹れる写真がおしゃれか、というとそうでもないんですよね。
間違いなく言えるのは、ハーブの存在そのものが人を豊かにしてくれているということ。ハーブを上手に取り入れることでその人の本質が最大限に発揮されることは、美しさをもたらすのだと思います。
そしてハーブの活用法はお茶として飲むことだけではなく、チンキにしたり、スキンケアに使ったり、衣類の防虫に使ったりと多岐に渡ります。ハーブの果たす役割を最大限に活かしてあげられるといいですよね。
パリのエルボリストリ勤務時代のお客様達を見ていると、年齢や性別に偏りは感じられませんでした。
そしてパリには様々な人種の、様々な背景を持った人達が集まっています。元々、どんな場所にも、その土地の植物を病の治療に用いてきた歴史があります。エルボリストリにはヨーロッパだけでなく、アフリカや北米南米など世界各地の植物が集まっています。(取り揃えられるものの限度やヨーロッパやフランス内での規制はありますが)
フランス語が話せなかったら、ここまで多様な背景の方々と会話をしてお互いを尊重するという経験はできなかっただろうと思います。
多様な植物と、多様な人々との出会い。パリのエルボリストリでの経験はその点が最も貴重な財産となりました。
植物はどんな人にも求められるべきものです。
既成概念のターゲット年齢層、性別、関係なし。
ヒトは植物なしでは生きられません、ヒトとフィト(植物)は隣り合わせにあるはず。
このヒトとフィトの関係を日本でも多くの方に知ってほしい。
何より自分自身の本質を追い求め、それを尊重するために取り入れてほしいものなのです。