ハーブではじめる植物療法の手引き
今回はDgs phytreatの店主・梅屋香織が執筆した『ハーブではじめる植物療法の手引き』(グラフィック社)をあらためてご紹介したいと思います。
本が発売されたのは2022年3月8日。Dgs phytreatのお店が誕生したすぐ後に出版されました。(そう思うと2022年は、店主の香織さんがフランスから持ち帰った植物療法の知恵が東京のお店で、そして書籍で日本へと渡った一つの大きな節目のようにあらためて感じます…!🇫🇷🇯🇵)
様々な症状を網羅した処方集で、ハーブたちの性質や私たちの身体のことについても基本的なことから言及された本。日常の小さな健康トラブルから未病のケア、病後の回復の助けまで、困ったときに頼りになる一冊です。
「植物と一生を共にしていくためのバイブル」と香織さん自身も言っていますが、まさにその言葉通り、これを片手に生活して辞書や教科書のように調べる日々がはじまることでしょう。。本には植物が持つ薬効を利用して体のバランスを整え、心身を心地良い状態へと導いていく為の138(!)の処方・レシピが載っています。
今でこそ自信をもっておすすめするnoteの筆者もハーブ初心者、植物療法の世界の目の前にした当初は「一体、どこから手をつけたらいいのか……」と果てしない自然の奥深さに圧倒されかけていました。
でもここで一呼吸。
「なぜ自分が植物の力を借りたいと思っているのか」という根本的で、パーソナルな理由を思い出すことができたら、あとはこの本がサポートをしてくれます。だから安心して、気楽に気になるページをぱらりと開くことから始めてほしいです🌿
具体的な目的や悩みを解決するヒントを探すのはもちろん、さらにハーブのことを深く多角的に知りたい時は、テーマごとのハーブのレシピがぎゅっと詰まったページの間に収録された文章をシンプルに読みモノのように目を通して知識を深めることもできます。植物の作用は様々な視座で捉えることができるように、この書籍もあらゆる使い方ができるのです。
また、本の後ろには書籍の中で登場したハーブを集めた事典も付録されており「このハーブって、他にどんな効能があるのかな?」と五十音順に並んだ105種類のハーブから手軽に調べることもできたりと、本当にいろんなアプローチができます🔎
たとえば遠方にお住まいなどで、お店になかなか訪れることができない、でもわざわざコンサルテーションを予約して相談するほどでもない、ちょっとした日常のケアなどにもどんなハーブが役立つのかを知るヒントがたくさん詰まっています。この本を片手に身近なハーブから試したり、オンラインでお買い物されても良いと思います。
また、一度処方されたレシピをあらためて索引から調べて効能を理解したり、そこから自分風にアレンジしていくのにも役立ちそうです🧚♂️
心身の悩みを解決したいときに、本を片手にハーブを見立ててブレンドをこしらえる。そのレシピにあるハーブの効能などを紐解くと、さらに体のしくみを理解すること自体にも繋がります。
自分の体を労ると、見える世界が変わっていきます。知ることと実践を繰り返すことで、より一層視点が深まり楽しめる一冊です。
書店やオンライン、Dgs phytreatの店でぜひお手にとってご覧ください。
(文・龍山)