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NocodeとUSJ

ゴールデンウイークも終盤になり、NocodeとUSJの関連性について考えてみた。
USJについては説明するまでもないと思われるが、Nocodeについては簡単に紹介しておく。

ノーコード開発プラットフォーム (英: No-code development platform, NCDP) (NoCode(ノーコード)とも言う) は、プログラマーやノンプログラマーが、従来のコンピュータ・プログラミングの代わりに、グラフィカル・ユーザー・インタフェースや設定を通してアプリケーション・ソフトウェアを作成することを可能にする。ノーコード開発プラットフォームは、アプリケーション開発プロセスを迅速化するために設計されているため、ローコード開発プラットフォームと密接に関連している。これらのプラットフォームは、企業において、モバイル化が進行する労働力と、有能なソフトウェア開発者の供給が限られているという2つのトレンドに対処するために、人気が高まっている。

出典:Wikipedia

Nocodeはコーディングなどの知識がないユーザにおいても簡単に開発ができてしまうプラットフォーム/ツールである。
USJも様々なコラボをベースに次々と新しいアトラクションを展開しており、まずはNocodeのメリットから、USJに展開してみる。
Nocodeで主に取り上げられるメリットとしては下記があげられる。

  • 開発にかかる時間の短縮

  • 開発コストの抑制

  • コーディングの知識不要で開発が可能

次に、それぞれのメリットをUSJに置き換えて検討する。

開発にかかる時間の短縮

USJにおいても、新規アトラクションを検討する際に、ベースの世界感を既存の映画/キャラクターから転用できる点においては、USJについても同じことが言えないだろうか?
(もちろん交渉などビジネス的な難易度は想像しがたいものがあるが…)

開発コストの抑制

時間の短縮と同じく、既にヒットしているキャラクター、世界感を真似ることで一見抑制できるようにも思える。

コーディングの知識不要で開発が可能

キャラクター、世界感を真似ることに関しては、事前の知識は最小限でも可能かもしれない。

一見、Nocodeと同じく、早く安くエンターテインメントを提供しているように思えるが、某国のテーマパークがエセキャラクターで溢れているものと表面上だけでは同じであり、USJの違い/V字回復した要因も含めて再度振り返ってみよう。
USJの成功の立役者と言われている森岡氏はこう表現している。

結局のところ「どれだけの消費者価値につながるのか」という1点に尽きるのです。
簡単に言えば、会社側のどんな事情もどんな善意も、消費者価値につながらないのであれば(消費者に伝わらないのであれば)、一切意味がない。そう腹をくくった意思決定をできる会社が Consumer Driven Company(消費者視点の会社)です。
<中略>
プロの作り手は、この業界で経験を積むほどに作り手としての専門的な知識を獲得して玄人になっていきます
それは素人である消費者とは真逆の感覚に進むことを意味しています。

出典:USJを劇的に変えた、たった1つの考え方

つまり、どんなに安く早く作れてたしても、消費者目線で価値提供できなければ、意味がないことであり、ITの世界での開発も同じである。
また、ツールの使い手になり、使い手のプロ(玄人)になることで、本来のソリューションありきの感覚に陥ってしまうリスクも潜んでいる。
Nocodeというマジックワードに踊らされてしまう一方、こうした消費者目線での価値提供も忘れてはならないと再認識したゴールデンウイークであった。

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