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上振れでセッションを終了する

ポーカーをしていると「今日は上振れた!」だとか「下振れたー」とよく聞くと思います。誰でも一度は考えることかと思いますが、上振れているときにセッションを終了したいですよね。

ではどのくらい勝っていたら「今、上振れている」と言えるのでしょうか。簡単に計算してみました。

キャッチーなタイトルを付けましたが、上振れとは何かを考える記事です!笑


wikiから持ってきた平均0の正規分布です。真の実力がプラスマイナスゼロのプレイヤーなら、セッション損益の頻度分布は上図と同じになります。(中心極限定理)

ポーカーは分散が大きいゲームです。個人のプレイの仕方にもよりますが、少なくともσ=80BB/100handsくらいでしょう。つまり100ハンドプレイした時点で68%の割合で±80BBに収まるということです。

逆に言えば、80BB以上勝っていれば、それは16%しかない"上振れ"だということです。このラッキーは6回に1回しか起きません。いい止め時ですね。160BB以上勝っていれば2%しかない、つまり50回に1回の"上振れ"です。


標準偏差はサンプル数の平方根に比例するので、100ハンド当たりでなくても、任意のハンド数で標準偏差が計算できます。

オレンジ色の線が1σ、緑色の線が2σです。このグラフの意味を理解できれば、正規分布がたくさん見えます笑

例えば、500ハンドプレイして179BB以上勝っていれば16%しかない"上振れ"です。

これを100ハンド当たりのwinレートに直してみます。

ハンド数をこなすほど収束する様子が感じられますね。

青のプロットは私の戦績(2NL Zoom, 32セッション)です。

数えてみましたが、サンプル数が少ないながらいい感じですね。

これで144ハンド212.5BB/100handsだったセッションは発生確率2%未満の上振れだということが分かりました笑

今後は、プレイしながらこの表を見て、「今+1σ以上の上振れだからここでセッションをやめて勝ち逃げしよう」という風に使ってみようと思います笑



注釈

今回はポーカーというゲームの特性としての上振れを考えました。プレイヤーの実力より上振れたという意味合いではありません。

また真の実力がプラスマイナスゼロのプレイヤーだと上図のような分散になりますが、自分が+5BB/100handsだと信じるなら、その分を上乗せすればいいだけです。

そもそもですが、ポーカーは期待値を稼ぐゲームなので、セッション当たりの損益は“理論上は”トータルの損益に関係しません。1ゲームごとに独立試行だからですね。けれどセッション勝率は精神状態に影響し、精神状態はプレイの質に影響するので、セッションの勝ち逃げを意識することは、巡りめぐってトータルの収益に寄与すると私は考えています。


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