言い得て妙
冬から春へと移りゆくこの時期、景色を春色に染めるのは河津桜や寒緋桜。市内にあるいつもの植物公園に出かけると、一本の河津桜の樹に数十羽のメジロ大集団が群がり、近くに人がいても逃げることなく、一心不乱に蜜を吸っていた。
花壇には色とりどりのクリスマスローズの他、カンザキアヤメ、スイセン、バイカオウレン、ヒマラヤユキノシタ。少し気温も暖かくなってきたせいか、春本番に向けて植物園もにわかに活気づいてきた。
来園者のために休憩室として使われている古い木造家屋の和室には雛人形も飾られ、春を迎える準備も万端のようだ。
この植物公園ではこれから先5月までの間、様々な品種の桜が咲き、訪れた人に癒やしの波動を降り注ぐ。
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一月二月もあっという間だった。『一月往ぬる二月逃げる三月去る』とは言い得て妙だ。
いったい誰がいつ考え出したものなのかは不明。正月から3月までは色々な行事が続くために、あっと言う間に時が過ぎていくという意味合いだが、最近は行事がない他の月であっても同じではないか。
慣用句ではないが、「逃げる」という言葉を使った諺は、調べてみるといろいろ出てくる。
三十六計逃げるに如かず
逃げるが一の手
逃ぐるが奥の手
逃ぐるをば剛の者
逃げ逃げ天下を取る家康
地震の時は竹藪に逃げろ
逃げるは恥だが役に立つ
逃げた者はもう一度戦える
どれも「逃げるが勝ち」という言葉にひとくくりできそうだ。以前はよく卑怯者というレッテルを貼られたり、自己嫌悪に陥ることもあったが、最近では逃げるが勝ちと思える局面が世の中随分多くなったように思う。
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しかし逃げない方がいいと思う状況が一つある。感情的になっている女性から、男性が逃げ出したくなる時だ。この状況は互いにとって関係性を深めるまたとないチャンスであり、気づいていない自分自身を知る絶好の機会でもある。
女性が身近な男性に対して感情的になる理由は様々だと思う。しかし往々にして男性は、明らかに男性に非がある場合だけでなく、誤解されていると感じる場合でも、自分の気持ちをどのように表現すればいいのかが苦手というのが正直なところだと思う。
その結果、逃げ場を失い、口をつぐんだり、逆に感情的に思いついた言葉をつい口に出してしまう。女性の感情的な態度から逃げようというよりも、本当のところは、自分の想いや感情に向き合うことから逃げたいというのが男性側の本音ではないか。
感情的に反発し合うのではなく、プライドを脇に置き、自分の気持ちをじっくりと見つめ、整理するように少しずつ言葉を紡いでいけば、自分の深層心理を紐解くことにも繋がる。本当はこんなことを自分は感じていたのかと驚くこともある。自分の抑圧していた感情に気づき、それを解放することも時には必要かもしれない。
自分を曝け出し、互いに相手の想いを理解し合えれば、信頼関係はいっそう深まると思う。
結婚カウンセラーの石井希尚氏は、ブログに「男はみんなウルトラマン、女は誰でもシンデレラ」と書かれていたが、男女関係の真相を端的に表す言葉として、これもまた実に言い得て妙である。
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Her
Hara Noda
ありがとうございます
番外編
福津市宮地嶽神社でも桜が満開となった。桜門の横に咲く寒緋桜は赤味が濃い釣鐘状の花が特徴。境内の通称「夫婦桜」はやや色が薄い彼岸桜で樹齢130年。横に大きく広がっているために全体像が撮れなかった。神の使いと言われているフクロウたちも元気。
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