山茶花
12月中旬、北九州では朝晩と日中の寒暖差が気になるようになった。ようやく街中のモミジやイチョウが色付きのピークを迎え、初冬というより晩秋といった趣の方が似合う。
公園の池にはカワセミの甲高い鳴き声が響き渡り、冬の渡り鳥ジョウビタキの姿もちらほら見るようになった。
所々街路樹の茂みの中に真っ赤な山茶花の花がこんもりと輝いている。
山茶花と椿、どちらも似たような木でいつもその違いに迷う。プロの造園工の人でも難しいという話も聞いたことがある。
花が咲いていると見分けがつきやすい。山茶花は花が散る時は花びらがパラパラと落ちる。椿は花が散る時に花首からポトリと落ちる。開花の時期も山茶花の方がやや早いようだ。
花びらが散るにしろ、花首が落ちるにしろ、どちらもそれぞれに独特の風情があっていい。これから春先まで花の少ない時期、山茶花と椿の赤は色彩の薄い景色の中で明るく足元を照らしてくれる。
ほんのりと気持ちが暖かくなるような赤である。
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