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ワタシハナニモノ?(1)

大好きな先輩の誕生日。
朝の通勤電車で、誕生日メッセージを打とうと思っていたけれど打ち始められなかった。

なんとなくこんな感じになる予感はあった。
だから予め文章を用意しておいてもよかったのだけど
その日の天気とか気分とか自分の心とか移り変わりの激しいものをあえて言語化したかった。

仕事中はもちろんそんな時間はなかったので、帰り道に最近お気に入りのコメダ珈琲店へ駆け込んだ。
空腹では思考が短絡的になりがちなので、まずはきちんとお腹を満たしてから。

私がしんどくて逃げ出したかった2年間を一緒に過ごしてくれた4つ上のシゴデキの先輩。
お仕事がきめ細やかで、誰よりも優しくて、いつも味方でいてくれた。
仕事の質問は答えを与えるのではなく、筋道を立ててくれた。
お誕生日の文章を連ねながら、しんどかった仕事を思い出すよりも、いつも彼女がそばにいてくれたことを思い出す。

私は今年社会人4年目。
私が最初に彼女に出会った時、彼女は5年目だった。
つまり、次の春には私は彼女と同じ5年目で社歴は同じラインに並ぶ。
何か得点があるわけでは無いから可視化や比較は難しいけれど、到底同じレベルに辿り着けるとは思えないし、越えようなんて夢のまた夢だ。違うベクトルなら越えられるのか?とも考えたが、彼女を越えようとすること自体が烏滸がましいのだ。

じゃあ私は、何者にならなれる?

そんなクエスチョンが浮かんだが、何も答えは出ない。
肩書きが欲しいとか、「女性初」とか「畑違いでもこんなことやってます!」とか正直そんなのどうでもいい。
職場が変わってこの年になって自己紹介する機会が増えた。
自分が発した言葉のどこを拾うかによって、受け手が私に与える印象は変わる。
今の私を説明する上で必要な情報かもしれないけど、それらの単語によって自動的にカテゴライズされるくらいなら
そんな前情報関係なく「わたし」として向き合ってくれる人と一緒にいたいと思う。

枠に収まったら収まったで都合が良かったり
とやかくいろんなことを考えなくて済んだり
ある意味「楽ちん」なんだけど。
何もかもを白黒はっきりさせる必要があるのだろうか。
グレーじゃダメですか。
現時点で何者かにならなきゃダメですか。

有名な画家だって活動してた当時は無名でも、命が絶えてから評価されてるんだし。
今進んでる道を何が何でも自分の中で正解にするから、何者かはあとで考えてもらえませんかねえ。

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