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健康診断が嫌いだ。

健康維持のため、
大病から身を守るため、
自身の体を知るために、
大切なことだとは分かっている。

でも、やっぱり嫌いだ。

バリウムがキツいとか、
マンモグラフィーが痛すぎるとか、
待ち時間がしんどいとか、
それも、ある。

でも、一番嫌なのはそこではない。

体重についてあれこれ言われるのが
最高に嫌なのだ。

一年前の結果と比べて
「増えてますね」
「何かありましたか?」
と、来る。

「何かありましたか?」って、
特になんもねーよ。

運動量が減ったとか、
食べ過ぎたとか、
そんなとこなんじゃねーの?

本人にすら
これと言った決め手がないことを
なんで聞いてくるのか分からない。

増えたといっても、
いわゆる正常範囲内。
肥満ラインを超えたわけじゃない。

なのに、
いちいちうるさくね?

私は摂食障害を患って以来、
毎朝、
下着姿で体重計に乗っている。

そして、
体重と体脂肪率を
ノートに記録している。

体重には、100g単位で敏感なのだ。

こんな自分は、
まだ摂食障害の沼から抜け出せていないのではと
思うことだってあるくらいだ。

体重が一年前より増えてることも、
もちろん承知の上。
いろいろあった上での今の数値なんだ。

私にとって、
食べるということは
まだまだ普通のことではない。

日々が戦いなんだ。
器用に食と向き合えない自分を、
消したくなる気持ちとの戦いなんだ。

数値は、その戦いの結果だ。
日々の戦況を知らない人に
あれこれ言われたくない。

それに。

もし、私が
摂食障害経験者だと明かしていたら
同じようなことは聞かなかったんじゃないか?

もっと、
言葉を選んだんじゃないか?

腫れ物を扱うように。

人は、
都合の悪いことや
触れられたくないことは隠すものだ。

もし病が隠れているといたら、その奥。
意図的に隠した、その奥に
病が潜んでいるんだと思う。

私の摂食障害のように。

機械では測定できないところに
闇が潜んでいることを知ってほしい。

なんてことないひと言を
重く受け止めてしまう人がいること、
それで傷つく人がいることを
プロならば理解していてほしい。

表示された数値を記録するだけなら
誰でもできる。
機械では読めない部分を察して、
ケースごとに対応するのがプロなんじゃねーの?

機械みたいに機械を使うスタッフを見て
私はいつも、そう思う。

今年は9年ぶりに、
健康診断をブッチした。

来年もきっと、行かないな。

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