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パン屋さんを一旦閉める理由

11月に次男が1歳になり、育休がおわります。
副業で始めたばかりのパン屋さんを一旦閉めることにしました。

▶︎これまでのこと

これまでの経過を振り返ります。
次男がまだ無事に産まれるかもわからない昨年夏前に
今の物件を見つけたことをきっかけにパン屋さんのプランを思いつき、夫に引っ越しを持ちかけました。

▶︎産休〜出産まで

11月に産休に入り、翌日に引越し(くれぐれも真似しないでください…)
予定日だった12月前に営業許可取得まで漕ぎ着けたかったですが、次男は予定日より3週間早く11月に産まれましたのでここで一旦すべてストップしました。(37週で産まれたのに3200gあったので予定日まで待ったら巨大児だったかも)

▶︎産後〜営業許可取得

育児が少し落ち着いてきた2月ごろから保健所へのやりとりとパン試作を再開して、厨房は少しの手直しを経て営業許可を取得しました。これが4月。

▶︎停滞期

そこから2-3ヶ月はひたすら家でパン試作…
正直なところこの時期は何を作っても美味しく感じられず、どこで売る、何を売る、どうやって?をひたすらぐるぐると悩み始めて迷走していました。
最初はネット販売を考えていたのですが、やはり何か違うよなぁという気持ちが強く断念。お菓子と違ってパンの通販は、作り手としても残念に思う点が多く自分の届けたいスタイルじゃないなぁと感じました。

あっという間に3ヶ月たち、この間にすっかり自信を失っておりました。育児しながらは大変だし、夫にも迷惑かけてるし、パン試作は迷走してるし、焼いても家族も飽きて食べてくれないし…ついでに冷凍庫もパンでいっぱいだし…。

引越しする!営業許可とるぞー!と息巻いていた勢いはどこかへ消え失せ、もういいかな…、、と思い始めていた頃に、長男の保育園のママさんで唯一お話しできる方に、焼いて食べきれないパンをお渡しするようになります。

▶︎販売開始へ

このママさんが、パン美味しい!と言ってくださり、またにわかに自信を持つようになります。やっぱりせっかく営業許可まで取ったんだし、ネット販売は一旦考えるのをやめて、シンプルに対面販売させてくれる場所を見つけてやってみよう!と思いなおします。
そこで販売を受け入れてくださったのが、長男が生後4ヶ月から通っている習い事のリトミック教室の先生でした。

▶︎今後の話

ここで周囲を混乱させてしまうのは、このDe temps en tempsというパン屋がどこを目指してるのかはっきりしないという点です。今は移動販売の店舗だけど、いずれお金が貯まったら店舗を持って本業の会社員も辞めて「普通の」パン屋さんになることを目指しています、ということであればわかりやすい。周囲もそういうつもりで応援してくれるかもしれない。

でも自分の場合、現時点ではこれじゃないと感じています。経済的な事情が大きいのですが、今私が会社員を辞めることは家族も巻き込み、リスクが大きい。
訪日外国人を相手にフリーランスで観光の業務をしていた夫の収入がコロナで不安定になってしまったので、息子2人のための貯蓄や今後の住宅ローン、夫が外国人であることなども考えるとやはり会社員でいることを安易に辞められないと思ってます。夢がなくて恐縮ですが…。

会社員でいながらにして、会社員では経験できない経験を積むための副業という位置付けで、パン販売で得た経験や知識は会社員としての仕事の方に活かしたいと思っています。もちろん分野違いでも還元できることはあるはずですが、わたしの場合は本業と副業の分野がかなり近しいので相互にメリットは大きい。

以前の記事に書いたようにリスクヘッジの側面もあるし、もし会社員を辞めてもやっていけるのかという試験的な側面もある。ただこれらの要素はすべて、わたしの個人的な立場からのポイントなので、お客様にとってはどうでもいいな話ですよね。個人的な理由ばかりでお客様への誠実さに欠けるし、素直に申し訳なく思います。

▶︎いま、考える理想の二軸

個人的に今の自分の目指す次のお店の形は下記のようなものです。
◯数年以内にどこかに家を買う。自宅に工房と、可能であれば売り場を併設する。場所は千葉〜埼玉〜広範囲で検討してます。本業がテレワーク主体にシフトしているのであまり場所は狭めず検討できます。
◯平日の数日、食パンなどに限定して朝に焼き立てを出す。パンを焼いたら本業開始。販売は無人販売?自動販売機?
◯週末の1日だけ菓子パンや惣菜パンも含めてフルラインでパン販売する。

2人の男の子を育てながらフルタイム勤務しながら、こんなことが可能なのか?1人目の産後でさえ毎日残業で子と一緒に夕飯も食べられてなかったのに?
自分でもかなり夢物語だなぁと思いつつも、まぁ口に出していうことは大事かなと思いますし、それができるような働き方に自分でシフトしていけばいいですね。

▶︎「できる無理」はしたい

子育てがもっと落ち着く頃まで待てばいいような気もしますが、そうするとわたしもそれだけ歳をとっているわけです。体力の問題でなく、気力の問題がある。今はまだ失敗してもやり直せるし、フットワークもそこそこ軽くいられるし、今始めれば子育てが落ち着く頃にはもっと新しいことにチャレンジできたり楽できたりする可能性もあるのだから。
基本的には「できる無理はしよう」とは思っています。できない無理はダメなんですが、わたしは根性ないのでできない時はあっさり辞めるタイプです。大丈夫。

▶︎パン屋さんを一旦閉める理由

そこで、冒頭の話に戻るのですが、以上のように2足の草鞋でやっていくにあたり、育休という、会社員としてはある種の「仮の姿」の状態でパン屋さんの商売を落ち着かせてしまっては、会社員に戻った途端に立ち行かなくなる。これは長い目で見ると好ましいことではない。
であれば、どんな形態であれば両立できそうなのかを早めに探るために、育休を延長せずに会社に戻ろうと考えました。ありがたいことに保育ママさんに空きがありそうで次男の預け先も見つかりそうでしたし、経済的にも家の購入を見据えるなら早く復職するに越したことはないと思います。

現実的な話やはり2人の子育てと復職という両立はかなり大変そうだと思います。一旦パン屋さんはやめて取り組む必要があるでしょうということで一時休店です。

▶︎第1章トライアル期間の終わり

これからというところで一旦閉めてしまう心残りはありますが、第1章の幕引きというイメージです。トライアル期間が一旦終わります。
次のステップは、復職後本当に副業としてパン屋さんを続けられるのかを探る

そしてその次として、自宅購入と続きます。自宅の購入に関しては全く知見もなく、わからないことだらけなのですが、いずれにせよ大事なことは家族、子育てのための環境を第一の軸に選ぶことだと思います。商売的に良さそうかどうかは一旦置いておき、住居としての環境が良さそうで、地域のコミュニティでも歓迎されるようであれば徐々に工房併設、売り場併設…と段階的に進めていくのがいいのかなと思います。

なんにせよ育休の間だけでも、パン屋さんになるという小さい頃からの夢を叶えられたわけですから、もう十分でしょうという気持ちもあります。

復帰後は忙しくなりそうです。正直想像できない。
部署も勤務地も産前とは変わり、はじめての業務に従事することになりました。どうなるかは分かりませんがこれも自分次第ではより働きやすくもできるでしょうし、パン屋さんで学んだことも大いに活かせるかもしれないと思っています。

また追って書いていこうと思います。

このnoteという場は、本当に皆さんの記事はすらすらと読みやすく、気づきも多くて面白いのですが、私の記事に関しては長い読みづらい独り言を延々と垂れ流してるだけのようで申し訳ないです。
ではまた!



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