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よい問い、わるい問いについて

問いとは〈情報〉を認識をするために必要な手続き。この〈情報〉は一般的に「答え」と呼ばれ、問いとの〈関係〉によって示される。

・AとBはどのような関係か?
・Aが成り立つ条件は何か?(Aに対して必要条件の関係にある要素は何か)
・Aを解決するにはどうすればいいか?(解決の条件を満たす関係にある要素は何か)

問うことよって、それまで不明だった関係を〈情報〉として新たに認識することができる。その不明な関係を探す試行錯誤を〈考える〉と呼ぶ。

疑問形は構文としては問いの形を構成するが、問いとして機能するかどうかは保証されない。このため、〈よい問い〉〈わるい問い〉の定義を試みる。

■〈よい問い〉とは

新たな〈情報〉を認識するためには建設的な試行錯誤ができなければならない。よって、建設的な試行錯誤ができる〈手がかり〉を持つ問いを〈よい問い〉と定義する。

〈よい問い〉は以下の要素を持つ。

・文脈(何についての話か、観点、目的)
・答え方の制約(答えとして認められる条件)
・問いの時点でわかっていること(前提、データ)

これらすべてが明確であり、かつ、検証可能な事柄を求める問いを〈よい問い〉と呼ぶ。

これに対して〈わるい問い〉とは、答えがない、あるいは答えられたとしても正誤の確認の方法がない問いを〈わるい問い〉と定義する。多くは〈よい問い〉の要素の何かが不足している。

■不明なことがある場合の対処方法

単に要素が不足していることが〈わるい問い〉の原因であった場合、以下の方法で〈よい問い〉に変えることができる場合がある。

・文脈を限定して問い直す
・欲しい答えを具体的にして問い直す
・場合を仮定して問い直す

しかし、そもそも答えがなかったり、正誤の確認が不可能なことを問うている場合は、そのままでは〈よい問い〉に変えることができない。その場合には、問えることは何かを確認し、問うべき事柄から考え直す必要がある。

■問いと質問(発問)の違い

単なる疑問文は問いの形をしているが答える者を持たない。疑問を自身に向けたとき、試行錯誤が必要な〈問い〉になり、疑問を他者に向けたとき、答えを要求する〈質問〉になる。また、教育的場面では問いを発することから〈発問〉とも呼ぶ。

問いは自身に向けられたものであるから他者に対して答える責任がないが、質問は〈質問者に対して答える責任〉とともに投げられるという違いがある。一方的な責任の押しつけになりうるため、〈よい質問〉の定義は〈よい問い〉の定義とは異なる。〈よい問い〉の条件を満たしているからといって〈よい質問〉になることは保証されない。

■考えの途中

書いてはみたが、まだまだ甘い。もう少し考えてみようと思う。

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