【浮雲式】ハイパーカジュアルゲームのゲームデザイン
ところで、私がこのnoteで【#ハイつま】をやろうと思ったのは、「ハイパーカジュアルゲーム、けっこう面白いことになってるよ!?」というのを伝えたいというのが目的なんですが。
既に紹介サイトやレビューサイトがある中で、後発の私がやる意味って【ゲームデザイナー視点】で紹介することかなと思ってます。
となると、前段として私自身が【ハイパーカジュアルゲームのゲームデザイン】をどのように捉えているか、についても簡単に触れておく必要があるなと思い至ったので、しばしお付き合いください。
そもそも【ゲームデザイン】とは
文字通り【ゲーム】を【デザイン】することなんですが――。
個人的に勘違いされがちだと思っているのは、【ゲーム(のルール)】や【ゲーム(のコアメカニクス)】みたいに限定的な部分、もっと言えば【ゲームの面白そうな部分】を考えることだと思われがちだなと。
もちろん、ルールやメカニクスはゲームの要なんですが、それらを含めた【ひとつの作品(商品)としてのゲームをデザインする】というのが正しい捉え方だと思います。
なので、個人開発されてる方は皆【ゲームデザイナー】でもありますね。
【浮雲式】ゲームデザイン
【ゲームデザインのお作法】的なことは、すでにいろんな方が書籍や良記事にまとめていらっしゃるのでそちらにお任せするとして。
あくまで「浮雲がどんな考え方でゲームを組み立てているか」のケーススタディとしてざっくりまとめてしまうと、大きくは以下の5つのタスクになります。
1.コンセプトの設定
2.コンセプトを実現するためのテーマ/モチーフの設定
3.テーマ/モチーフに沿った(活かした)ゲームサイクルの設計
4.ゲームサイクルの要となるコアループの設計
5.コアループを回すためのコアメカニクスの設計
1に近いほど抽象度が高く、5に近いほど具体的なものになります。
他にも「セカンダリーメカニクスがー」とか「メタゲームがー」とか「マネタイズがー」とか考えることはたくさんあるのですが、柱になるのはこの5つだと考えています。
ちなみに、ステップではなくタスクとしているように、上記は必ずしも1から決める必要はありません。
アイデアなんてものはいつなんどき、どこから降ってくるか分からないものなので、何をキッカケにデザインし始めるかは自由です。
大切なのは、1から5にむけてブレイクダウンされていくように、「一本筋の通ったデザインになっていること」です。
そしてこれは、コンソールのような【売り切りモデル】でも、ソーシャルゲームのような【IAP(ゲーム内課金)モデル】でも、ハイパーカジュアルゲームのような【IAA(ゲーム内広告)モデル】でも、基本的には同じです。
同じ、なんですが。
ことハイパーカジュアルゲームのゲームデザインに関しては、ひとつだけ意識していることがあります。
【浮雲式】ハイパーカジュアル・ゲームデザイン
私がハイパーカジュアルゲームのゲームデザインをするにあたり、意識していること。
それは、「コンセプトではなく、テーマ/モチーフを軸にブレイクダウンする」ということです。
こう書いちゃうとハイパーカジュアルゲームにコンセプトは不要なのかと勘違いされそうですが、決してそういうわけではなく。
ハイパーカジュアルゲームのコンセプトは、すべて【ハイパーカジュアルゲームであること】に集約されるというのが私の考え方です。
(本当はもうひとつ【データドリブン】という重要な考え方もあるんですが、今回の本筋から外れるのでここでは割愛)
なんだか禅問答みたいになってますが、これは言い換えればビジネスとして成立するゲームであること、すなわち「広告収益で利益を出せるゲームであること」となります。
これは、ハイパーカジュアルゲームのビジネスにおいてゲームが果たすべき最も重要な役割は、言葉を選ばずに言うと「課金してもらうこと」でも「面白いと思ってもらうこと」でもなく、「プレイを通して、一定回数以上広告を視聴してもらうこと」にあるからです。
ここを、ちゃんと理解しておくことが大切。
逆に言えば、「一定以上の広告視聴さえしてもらえれば、課金要素があろうが、面白かろうが、なんでもアリ」ということです!
これがわかっていれば、あとはそのコンセプトを実現するための達成要件さえ定義しておけばよいだけです。
例えばこんな感じ。
1.2秒でコアメカニクスが理解できる
2.5秒でコアループを体験できる
3.15~30秒で1ゲームサイクル終了できる
4.1~3を通じて、繰り返し or 長時間遊びたくなる
秒数に関しては参考値ですが、この4が達成されれば、結果としてユーザーに多くの広告を視聴してもらうことができます。
テーマ/モチーフが大切!
以上の考え方に基づき、浮雲式のハイパーカジュアル・ゲームデザインにおいては、【テーマ/モチーフ】を最も重要なものとして捉えています。
このコンセプトを実現するためには、【わかりやすい】かつ【魅力的】なテーマやモチーフが不可欠だからです。
そして、そういったテーマ/モチーフが見つかれば、自ずとそれに適したコアループやメカニクスも見えてきます。
そんなこんなで、これからゲームデザイナー視点でいろんなハイパーカジュアルゲームを読み解いていこうと思います。
【#ハイつま】はじまるよ。
※何か質問や聞いてみたいテーマがあれば、以下の質問箱からどうぞ!
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