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デザインスキル上げたいけど、どう手を動かせばいいのかわかりません〈#デザイナーのお悩み相談〉No.007

こんにちはこんばんは、スズキアユミです。今回お手紙をくださったのは、Web業界に入って10年ほど経ち、お子さんもいるというWebデザイナーさんです。会社からの求めでコーディングの業務が多かったそうでデザインが弱く、フィードバックで「デザインが古い」と言われてしまい、スキルを上げていきたいけど、どう手を動かしていけばよいかわからず悩んでいらっしゃるとのことでした。

私も相談者さんと同じくこの業界に入って10年目なのですが、ほんと気づけばあっという間に置いてけぼりになるので、焦る気持ちすごくわかります・・!最近は「このデザイン古くないかな?」と、決して相談者さんに話を合わせている訳ではなく、私も本気で心配になります。

あと、相談者さんは「この業界で生きていくなら好きじゃないと続けられない」という言葉をもらったことがあり、自分には無理かもしれないという不安や焦りに苛まれているそうで・・私は声を大にして言いましょう。

そんなことないわよ!!!!

その言葉を言った人を尊敬されていたら、ほんと失礼でごめんなさいですが、私がそんなこと言われたらこう思います。「誰かに私の生き方を決められてたまるか!」と。おっと、お口がヒートアップしてきてしまいましたが、これだけはハッキリと私の考えとして言っておきたかったのです。

ですがそんなことを言っておきながら、じつはこの言葉。解釈を変えると、今回の相談者さんのヒントになりそうなのですよ。違う角度で物事をみるのは面白いものです。

好きだと勝手にセンサーが働く

「好きじゃないと続けられない」のなら、好きだとなぜ続けられるのでしょう?理由の一つとして、好きなことだと「勝手に自分のセンサーが働くから」なのではと、私は思います。

街中でもネットでも、自分が気になっている物事がより目に尽きやすくなることは、どなたにも経験があるのではないでしょうか。そう、好きだと気になるので、まるで自分が引き寄せているかのように、情報が入ってきます。

とはいえ、相談者さんは新しいモノをみたり、情報のキャッチアップはしてるけど、手を動かせないことでお悩みなので、ここまでの話だとうーん・・かもしれません!
もう少し続きがありまして、お付き合い頂ければと思います。

時間がないからこそ、センサーの活かしどころ

この“勝手にセンサー”は、活かしどころも大事だと思うのです。

今回の相談者さんは、年齢的にも新しいことを覚えることに時間がかかるので、とおっしゃっていました。
たしかに年齢的な記憶力というものも存在するとは思うのですが、私はきっとそれだけでなく、年齢が上がるにつれ、やることや役割が増えて、何かの特定のことに時間をかけられなかったり、集中できなくなっていくのではと感じています。

だからこそ、何かを始めるなら、範囲をぐっと狭めて、時間をかけないようにするのも、新しい物事をやる時の良い戦略だと思うのです。

例えば、デザインスキルを上げたいとして、週に1時間しか取れないとしましょう。手を動かすためには、準備である情報収集に時間がかかるのはデザイナーさんなら既知かと思います。ここで、先程の“勝手にセンサー”の話が出てきます。

あなたが日頃から猫に興味があったとしましょう。
あなたは猫を飼っていて猫が好きなので、特別に時間を取らなくても、たくさん情報を持っていますし、日々センサーが働いているので新しいことも入ってきます。知り合いがあなたが猫を好きなことを知っていれば、知り合いからもどんどん情報が入ってくることでしょう。
なので、そこまで情報収集に時間を取られません。

そして使えるのが1時間だけだとしたら、デザインとして作業できるのはロゴデザインとかでしょうか。なので、「私は猫のロゴデザインだけやる」とまずは最初に決めてしまうのです。

◯◯ジャンルの◯◯デザインだけやる、と決めてしまうのも手

自分の好きなもの、興味があるものと絡むデザインは楽しいし、自分も欲しいと感じてモチベもあがるかと思います。
また、それだけでなく、誰かからあなたが仕事を受ける時も、あなたが「猫のロゴデザインに特化している」としたら、依頼する側もわかりやすいし、紹介してくれる人も思い出しやすくなります。

そして、そのデザインが古いかどうかも、自分の好きなジャンルや物事なら、自分でもかなり判断しやすくなるのではとも思います。

もちろん、最初に絞り込んだことが慣れてきたら、どんどん派生させて増やしていけます。ジャンルを猫→小動物に広げてもいいでしょうし、ロゴデザイン→グッズデザインに広げてもいいでしょう。

漠然とした「デザイン好き!」じゃなくて、ちゃんと自分の好きをしっかりディテールまで浸透させた「〇〇の〇〇デザイン好き!」にしちゃうのです。

デザインの全部が好きじゃないと続かないのか?続けちゃいけないのか?そんなことないはず。

会社員でも自分の好き・嫌いはちゃんと伝えたい

一方で、会社員で仕事を受けると、必ずしも自分の好きなことや得意なことだけとは限りません。私は敢えていうのですが、時間が限られてるこそ、断る勇気も必要だと思うのです。

相談者さんの場合はすでにコーディングでしっかり貢献できていると思いますし、相談者さんがデザインをやらなかったとしても、今の時代なら外注したりとかできますし、得意なことを得意な人にやってもらった方がクオリティもあがります。(いろいろ事情があるのは承知の上で好き勝手に言ってしまっていますが許してね)

そして、「私はそれは苦手なんです」って言いたくないかもしれませんが、それと同時に、何かに自分が特化してれば、「でもこれが得意です」と伝えられます。もしかしたら、そのうち会社側も考えて得意な方の依頼をよく持ってきてくれるようになるかもしれません。

ここでお話ししていること、全然もちろん保証はできませんが・・可能性としては十分あると思うのです。

時間は限られているからこそ

そうじゃなくても、相談者さんのようにコーディングだったり他の業務もメインにやっているなら、そちらのキャッチアップも必要で、かつ家族もいるなら、とてもじゃないけど現実的に時間がないと思います。時間は増やせないので、自分が上手く時間を使えるように削ったり工夫する必要が出てきます。

これは私がよくやるのですが、何か新しいことを始めたいなら、今やっている中で同等の時間を使うものをやめることにしてます。やめることがないなら、厳しい言い方ですが新しいことをやるのはまず無理でしょう・・。
どうしても難しいなら、思い切って何かしら環境を変えてみる必要があるかもしれません。もし、そこまででもないなら、それぐらいのことだったのだとポジティブに割り切っちゃいましょ!人生はあまりにも長い!

あと、決して休息時間やダラダラする時間から捻出するのはNGですよ!絶対続かないです!(経験談)

最後に、まわりに自分の好き・嫌いを伝えること

時間が限られているからこそ、まわりに自分の好き・嫌いを伝えて、時間を奪わせないようにする、自分の好きなことにちゃんと時間を使うのも、とても大事だなと私もいろいろ失敗してきて最近思うようになりました。

かくいう私は、オールマイティーのなんでも屋さんをやってきてしまいました。頼まれたら断れないし頑張っちゃう。だからこそ、ここに書いたことは自分へのメッセージだったりもします!私も自分の好き・嫌い探しツアー真っ最中です!

あなたも私も、ディテールまで好きで溢れた自分らしい時間になりますように!

Special thanks:
今回お手紙を下さった とも様
(※お名前フルネームで頂いていたので一部伏せさせて頂きました)

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