【事例(2)】グラフィックで、ビジネスモデルづくり。
2つ目の事例は、ビジネスモデルづくりです。
さまざまな企業や各種団体の、新規ビジネス立ち上げや新サービスの企画に、グラフィック・ストラクチャーを活用いただいている例です。
シークレット性が高いものが多いので具体的な事例は差し控えさせていただきますが、経営者や担当者が集まるプロジェクトに参入させてもらいながら進めています。
最近のビジネスの傾向として肌で実感することは、消費者ニーズが「潜在的な社会不安」を背景にしているケースが多いので、きわめて「収益・利益」が作りにくく一般企業が手を出しにくいものも少なくありません。
それでも助成金や補助金に頼ると、事業の持続性に問題がある。なんとか自前で事業運営の資金を調達するモデルを作らなければならない。…となると従来のような「サプライ・チェーン」の構築だけでなく、もっと複雑な「ステークホルダーのエコシステムづくり」の発想が必要になってきます。
ゆえに一人の経営者の事業構想だけでは限界があり、さまざまなスペシャリスト(金融、IT、SEから、契約、広報など)の専門知識と発想を、有機的につないでいかなければなりません。
たいてい経営者やプロジェクトリーダーは、悶々としています。
どこから手をつけてどう進めていけばいいのか分からない。
そして何よりも、参加メンバーとの理念共有を強めていかなければならない。そんな状況からグラフィック・ストラクチャーは始まります。
グラフィック・ストラクチャーには決まった進め方はありません。まずは今、頭にあることを全て吐き出し可視化することから始まります。
もちろん「ビジネス・フレーム・ワーク」などを使うことも考えられますが、かえってその「枠組み」が発想や可能性を狭めてしまうことがよくあるので、それは頭の片隅で参照しながら、議論はフリースタイルで進めます。
想像どおり、議論はカオス状態になります。
一つの考えに固執して深掘りしすぎたり、考えが広がりすぎて「軸」を見失ったり、決めたことが二転三転したり、アイデアと課題が同時に出てきてトーンダウンしたり。
そういった意見やアイデアをできるだけ一つ一つ拾いながら、利害関係やビジネスフローなどの関係性をつなぐ、エコシステム(生態系)を構成していきます。
可視化していくとどうしても「描けない」部分が出てくるのですが、
そこがビジネスモデルのバグとして、みんなの「考えドコロ」となるのです。
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