01 スキルをつけるための道のり

近道はなく手を動かして時間を使うことが1番の近道
具体的な内容を書き始める前に、どういう筋道をたどっていけばスキルが身につくのか自分の経験ベースで書いていこうと思います。
スキルまでの道のりを箇条書きにすると以下のような形になります。

① Sketchを買う(¥1万)
② 好きなサービス/Webサイトを完コピしてツールの使い方とUIの所感を覚える
③ Apple、Googleが出しているOSのガイドラインを読み設計の基本的な考え方を知る
④ ゼロからデザインをすることに挑戦する
⑤ 採用の準備をする
⑥ 面接に挑む

1は決断です。Macを持っていれば1万円からUIデザイナーライフが始められます。
飲み会3回分ぐらいの値段ですね。Adobeでも良いんですが、値段とか軽さ(Adobeのソフトは重い)を考えるとSketchかなあと。
大事なのは2-3-4のフローですね。ここを繰り返しやっていくことでスキルがつきます。(ここは僕も負けじと今もやっております)

①〜②完コピしてツールの使い方とUIの所感を覚える

これが上達の道のりとして近道だし現場感覚に近いなあと思います。
スクールに行ったり(行ったことないので分かりませんっ!が)教則本と「Photoshopの使い方」のようなテクニックを教えられる気がするんですが、身につけた後に「で、どうしたらいいの?」って思うことが多いんじゃないかと思ってて。次にやることが実際見えてはないというか。
この辺は僕がバンドをやってて練習するときと同じ感覚です。教則本で練習するより、「これめっちゃかっこええ〜いい曲や〜」っていうのをコピーして行くほうが楽しいし上達するんですよね。

そんな経験もあって、僕はいきなり「好きなサービスを完コピしてみる」練習をお勧めします。
デザインツールを使って、「丸/視覚/色」を書き出すツールを使って画面に見えている形を描画してみます。分からないことはGoogleでググります。ツールの使い方は大体ネットに書いてあったりします。
それか失敗前提でツールを使い倒すのが早いかもしれません。「このボタン、なんだ?」みたいなのって結構未だに僕もあるんですが、時間を使って未開の森を歩くほうが結果的に勉強になったりすると思います。(近道はないって偉い人が言ってるように)

めちゃくちゃ時間がかかるとは思うんですが、1つサービスを決めたらそれを完コピすることでメキメキ力がつくと思います。

③OSのガイドラインを読む

意外と現場にいるデザイナーも通ってなかったりするんですが、AppleのiOSとGoogleのMaterial Designのガイドラインは読み込んだほうが良いです。
UI業界は彼らが世界を作っていて、その上で僕らは踊っていると言ってしまっても過言ではないので、プラットフォームのルールは知っておくべきです。

「そういう風にこのUIは設定されているのか〜!」という発見があります。し、自分でゼロからUIを作るときの考え方の助けにもなります。
英語しかなかったりするんですが、Google翻訳を駆使して時間をかけて読み込む価値があります。

”OSに縛られるから自由にできない”という考えもありますが、守破離という言葉もある通りまずはルールを知り、思想を身に付ける方が伸びが早いと思います。
知らずにデザインしているUIは見ればわかるのですが、ベースの考え方がずれていると使いにくいものになります。

そして1番のメリットははエンジニアさんとの会話がしやすくなります。コンポーネント(UIのパーツ化)の考え方を知ったり、OS標準のUIを知ることで、エンジニアリングコストを最小限にして効果が最大のUIを作る話がやりやすくなる。なんだかんだここが1番読むべき理由かもしれません。

と、いうわけで騙されたと思っても読むべきだと思っています。



▽Apple Human Interface Guidelines

・公式
https://developer.apple.com/ios/human-interface-guidelines/overview/design-principles/

▽Material Design (Google系のOSやサービスのデザイン思想)

・公式(英語) https://material.io/guidelines/
・日本語公式 https://material.io/jp/guidelines/


④ ゼロからデザインをすることに挑戦する

ある程度のUIグラフィックの作成スキルと、UI構築の考えを知ったら、次はいよいよオリジナルでデザインを作っていきましょう。
オリジナルといっても何も一から全てを作らなくても大丈夫です。好きなアプリの「ここのデザインを〇〇風に変えてみたいなあ」とか「この画面使いにくいからどうにかできないかなあ」とか「サービスの価値を考えるとこのデザインじゃないんじゃないかなあ」とか、あるアプリやサイトの一部の画面からでも独自にデザインし直してみましょう。

今まではトレースをしていて、ある種作るときにはあまり考えなくてよかったことを考えねばならなくなります。
自分の頭で考えたことと、自分の手が作ったものの乖離を楽しみましょう。そうして、幾つものアイデアを考えて具現化していくことがものすごいトレーニングになります。
スキルアップだけ考えると、作るもの1対象に付きできるだけ多くのパターンを出して作るのがオススメです。これは現場でも求められる思考能力と作業なので現場で強くなるスキルに直結します。

このチャレンジで作ったものは、そのまま採用の面接などで自分をPRをする材料になります。おすすめはインスタグラムでもブログでもtwitterでも、なんでも良いので成長日記と題して発信することです。
最初は誰も呼んでくれなかったとしても成長するにつれてファンが増えると思いますし、情報を貯めることでそれをそのまま見せれば自分のアピールになります。
思考を言語化することも、コミュニケーションを設計するデザイナーにとって重要な武器になるので、そういう観点でもおすすめです。

自分1人でデザインを作っていくのもよしですが、できれば1度ぐらいは外部の人とお仕事できると良いですね。
週末インターンやお手伝いとして誰かの手伝いをするのはおすすめです。人が足りていないベンチャーなどはUIの改善案を作ってくれたりする人はめちゃくちゃ求められてるはずです(肌感)。
知り合いと何かサイトやアプリを作るでもなんでも良いです。1度他の職種のメンバーと仕事する機会を探してみるのはおすすめです。

こうして作ったUIはそのまま”ポートフォリオ”になります。
作ったものだけじゃなくて、作った時の思考も残すと、ポートフォリオの質が高まり強いポートフォリオになります。

□ゼロから作る成果物の参考
世界的に有名なデザイナーコミュニティサービスのDribbleやBehanceで”xx redesign”と検索するといろんなリデザインの例が出てきます。
例えば “Facebook Redesign”はこういう感じ(https://dribbble.com/search?q=facebook+redesign)
この辺を調べてイメージを持って見ましょう。

⑤〜⑥ 採用に挑む

④までの過程で、ゼロから自分が作ったものが貯まり、スキル的にも向上してきたらそろそろ採用面接に挑みましょう。
面接に挑むまでの工程としては以下です。

1 : ポートフォリオを作る
2 : 本気で入りたい会社が求めるUIアイデアを1つ作る
3 : 1-2をプレゼンする形で採用に挑む

超有名なデザイン会社だとこれだけじゃ足りない可能性が高いですが、キャリアをスタートさせるために必要な材料かなあと思います。
特に2番目の項目が重要で、相当自分にバリューがない限りは会社がやっている事業を深く理解した上で改善案や新しい提案を持っていくことで採用される角度はかなり上がると思います。
なぜなら、「この人ちゃんと会社に興味があるんだ」ことが伝わるのが1つ。もう1つは一般的には提案できる人材の方が会社にとっては重宝される可能性が高いからです。(そうじゃないパターンもありますが逆にオススメしない採用かもしれません。個人的には)

大まかにこの工程がスキルをつけて採用まで至る道なのかなあと思います。
全て書いて思ったのですが、最大のポイントは自分の成長を可視化し続けることかもしれません。つまり、①-⑥までの成長過程をブログなどにまとめ続けることです。
デザイナーは表現するスキルがわかりやすい武器になります。それに付け加えて、言語化して誰でも制作物の背景を理解できるようにしておくと理解されるやすいかなあと思いました。

詳しくは他のノート内の記事にもあります。
この記事を羅針盤にして、デザインの世界に深く入る人が増えると嬉しいです。

めちゃくちゃありがとうございます😭