ガウディとサグラダファミリア展
2026年に完成予定。
何がガウディの心を駆り立てたのか。
展示による=旅
「私たちが作ったものを見に、世界中から人々がやってくるだろう」
サン=テグジュペリ「物事を正しく見ることができるのは心だけ」
鳥居徳敏
「猿真似の国日本」と卑下していた自分に「なぜ最先端の日本からスペインに来たのか」と問うスペイン人。
人は最も未熟に生まれる生き物とされるから、その最大の特徴のひとつは成長する事にあろう。ガウディも成長し、その建築も学習時代の作品から独創の域に達した作品へと発展・成長した。
ガウディは建築作品を未だ手掛けていない31歳から他界するまでの43年間をこの聖堂に捧げているからだ。
完成不可能な聖堂の建設に全生涯を捧げるロマンが、この聖堂を有名にしている要員の一つ。
ガウディは二代目の建築家。
民間団体の月々の献金システム
1893年の巨額献金を財源に完成に向かう、のではなく豪壮で複雑な降誕の正面を着工させた。
家族もなく、果たす義務もない。世話になった施主たちの仕事も断り、新たな仕事も断った。聖堂からの報酬はもちろん受けていない。
裕福層の個別訪問の献金請い。完成よりも継続の保証を優先させ高額献金を備蓄基金として温存。スペイン内戦後の建設続行を可能にして唯一の財源となった。
建築家は40歳になるまでは学習時代と言われる。
「人は創造しない、発見し、それから出発する」
ガウディを含め当時の建築家たちは、建築はその時代と場所にふさわしいものでなければならないと考え、それを重要な理念の一つにしていた
「私たちの世界とは、環境が人を作り、人が環境を作る、作られたものから作るものへと進み行く歴史的世界だ」西田幾太郎ー哲学者
破砕タイル手法の発見
「生命ある造形的ヴィジョンを作品に与えなければならない」
ヒューマニティ:使い手に寄り添った優しいデザイン
オーガニック・フォーム
植物の様な形
プラタナスの木
森の中にいるような光溢れる空間
自然界から学んだ幾何学的法則
ガウディは建物を設計する際、周囲の自然との連続性や、
建物内部と外部自然との関係を確保する様な工夫を装飾に凝らした。
自然を丹念に観察し、そこから装飾のモチーフを引き出す。
手に触れる部分への精巧な拘り
「すべては大自然の偉大な本から生まれる」
大地の侵食造形
古代から建築装飾に取り入れられていた動植物に注目
建築家は洞窟好き
古代から庭園には人口の洞窟が作られた
生と死を象徴する洞窟の神秘性から様々な宗教が
その起源において洞窟との関係を持っている。
飛行機は昆虫の模倣、潜水艦は魚の模倣であり
「自然の法則に合致しないものは成功しない」
「自然洞窟はパラボラ断面」
逆さ吊り実験
建築家は幾何学者
ナイルデルタの鳩舎群
「正しく古いものは、永遠に新しい」建築家池原義郎
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