20210419 リュープロレリン注射 1回目
※これは、20㎝の巨大子宮筋腫を持ったアラフォー女子が手術を終えるまでのエッセイです。
子宮筋腫よ、いよいよお前と真剣に向き合う時がやって来たのだ、と下を見ると、ポッコリと臨月のように丸いおなかが無言を貫いている。3か月後にはこれが消えているのか……。
今日は、第一関門、筋腫を小さくするための注射:リュープロレリンを打つ。量は香水のサンプル瓶約4本分の3.75ml。これが私の女性ホルモンの活動を抑えるために体内に入れられる。もちろん筋腫を小さくするのが目的だが、副作用として更年期のような症状が現れる場合があると聞いて、実はちょっとビビっていた。何なら手術よりもビビっていた。だったら「もし副作用がやって来たら」と仮定して、「ご褒美を与えられて甘やかされた私」をイメージしてみた。まずはニールズヤードのアロマ焚いたり、ディプティックのキャンドル買ったりして、嗅覚からストレスを取り除こう。それから心置きなくグータラしよう、平日の昼間から漫画とか雑誌読んじゃって、ため込んでいたDVDとかも見て、あれもこれもやりたいこと全部やって……すると、不安どころか、ついうっとりしてしまっていた。サンタクロースを待ち望む子供か! 多分副作用は起きない。私はそういう種類の人間だ。
閑話休題。痛みに弱い私はとにかく「痛い」から遠い世界で暮らしている。遠くても「痛くない歯医者」でヒットするところに通うくらいだ。我慢も嫌いだから、健康診断の胃カメラさえも鎮痛剤で寝てる間に済ませた。病院へのトラウマを植え付けたくないのだ。
しかし、今日の注射は我慢しなくてはならない。私は子供の頃に習得した「痛さ紛らわせ作戦」を遂行すべく、注射と反対の方向を向き、モモをつねる準備をしていたのに、気づいたら終わっていた。はり灸をしたことがある人ならば「へ?」で終わる。そのくらいあっけなかった。こうして私の中に女性ホルモン低下要素投入が完了した。
帰りがけ、自分に甘い私はご褒美においしいビールカクテルを煽って帰ってきた。注射してから8時間。特に何の変化もない。強いて言えば眠いけどこれは今日に限ったことじゃない。
金額:21,520円
※これは保険の切り替えに間に合わず、全額負担だったため。のちに7割返金予定
ご褒美代:3000円
晴れ 薄手のトレンチ羽織るくらいの陽気