見出し画像

胸の奥にある魂の鍵

ある時、目を閉じて地中の奥深くに
潜り込んだことがあった。

虹色のトンネルを抜けると
複数の扉が目の前に広がっていた。

どれなんだろう?と思って見ていると、
その内の1つの扉が光を放ち出した。

まるで「ここだよ」と言っているように
眩い光を放つ扉を開けて中に入って行くと、

小さな空間に人の形をした虹色の靄のような
ひとが1人そこには佇んで待っていた。

「きみはだれ?」

と一瞬思ったけど、その直後に
なんだかとても懐かしい気持ちに
誘われた。

「ずっと探していた」
ぼくはそう思い、

「ずっと待っていたわ」
と虹色のひともそう答えた。

そしたらとても涙が溢れてきて、
「一緒に行こう!」と言いたかったけど
言えなかった。

「これを持って行って」

その人が両手を差し出すと、
鍵が出てきて、ぼくはその鍵を受け取ると
鍵はぼくの胸の中にしまい込まれた。

「タイミングが来たらその鍵を使って扉を開けてね。」

と伝えられ、ぼくはその場を後にした。

…目を開けるとぼくは泣いていた。

鍵はきみと出会う時のために
用意されていたのかもしれない。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?