ITO派経済学8 ~竹中平蔵の緊縮財政~

中間層あっての富裕層と言いますか。結局いくら一部の超富裕層が富んでも、全体が貧しくなるとテロや凶悪犯罪といった社会不安となって富裕層にも返ってきます。ルフィによる一連の強盗殺人事件。安倍晋三暗殺事件、岸田首相暗殺未遂事件と(´・ω・`)。

中間層の没落は、消費増税や社会保険料増といった逆進性の強い増税を繰り返してきた、この「失われた30年」の名ばかり新自由主義。大企業、富裕層には減税を繰り返してきました。格差が拡大するのは当たり前です(´・ω・`)。一方で高齢者のせいにするような世代間対立を煽る保守論客のミスリード。

せっかくSNSがある時代なのですから、われわれは本当のことを言い続けたい。いくらメディアや御用聞き学者がデタラメを垂れ流そうが、正しいことは正しいと言い続ける(´・ω・`)。

富というのは資源と資源を富に転化する労働の2種類しかないとマルクスは言っている。従ってマネーストックを増やせば確かに名目賃金名目GDPは増えるんですが、実質賃金や実質GDPは増えないかむしろ減る。ただ名目賃金が増えるだけで民間経済は間違いなく活性化する。

それは高橋是清の積極財政を見れば分かる。名目賃金名目GDPが増えるだけでイノベーションが起こり文化学芸は興隆。人類は繁栄期を迎えることでしょう(´・ω・`)

剰余価値説。労働こそが単なる紙切れである貨幣に魂を吹き込むのだと。緊縮財政派はおそらくそういう根拠でモノを考えてる(´・ω・`)。

それがあながち間違いではないのは、積極財政をやったところで、実質では賃金もGDPも伸びないという所からも分かる。これは格差是正が本質的に不可能であることの証左でもあり、「実質GDPの謎(仮)」とでも呼ぶべきか(´・ω・`)。

また、松方正義の緊縮財政、いわゆる松方デフレを研究すると、緊縮財政というのはデフレ恐慌と共に「資本主義の促進」を促すことが分かります。デフレ不況下で没落した自営農民が寄生地主の小作となったり、無産市民として都市労働者階級へと転落するのです(´・ω・`)。

これは「失われた30年」。緊縮財政によって資本主義化が加速し、拝金主義の蔓延、中間層の没落、そして社会不安を招いた。「竹中デフレ」とでも呼ぶべきもの。新自由主義というのはTPOを弁えないと、とんでもない絶望の時代を招いてしまうという教訓が得られます(´・ω・`)。

「失われた30年」の緊縮財政の正体は「竹中財政」です。彼は2008年の世界金融危機の際にも、金融危機には金融緩和で対処すべきで、財政は絞るべきだという主張をしていました。「竹中財政」についてはまだ研究の余地がありますが。戦前の松方財政、井上準之助の緊縮財政と対比できます(´・ω・`)。

われわれが目指すべきは、高橋是清の積極財政であり、フランクリン・ルーズベルトのニューディール政策、そこから続くパクス・アメリカーナ(´・ω・`)。

別に竹中平蔵氏を個人攻撃する訳ではない。彼が登場した1990年代の世界のトレンドは確かに小さな政府、新自由主義であった。ただ、あれから30年。時代も大きく転換し、現代の実情に即した経済政策に思考をアップデートする必要もあるのではないか。現代の世界のトレンドに合わせなければ(´・ω・`)。

今後、拙著「Second Account ~坂本竜馬第二の人生~」でも折に触れて分析、詳述して行きたい(´・ω・`)。

私の創作研究は基本的に無料ですが、経済的に余裕のある大人にはサポートして頂けると大変ありがたいですm(_ _)m。