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ホン雑記 Vol.170「オマエもズブズブやないかい」

今さら感はあるんだけど、やっぱり備忘録として書いておこう。
スマホ依存の弊害についてである。

おととい、とある大学客員教授兼ITジャーナリストなる人物がその弊害についての記事を寄稿していた。大きく分ければ3つの弊害があるという。


集中力・認知能力の低下

仙台市が行った小学3~4年生を対象にした調査では、スマホの保有率は63.3%に及ぶという。

スマホを持っていない&持っていてもまったく使わない、および、1日の使用時間が1時間未満の児童の多くは、平均点より高い成績を収めている。
これを受けて「1時間以上使用している児童は勉強自体をおろそかにしているとか、睡眠時間が少ないのでは」という考え方もあるが、1時間以上使用している児童は長時間勉強して睡眠時間を確保していても、やはり平均点より低い傾向が見られる。
理由は、スマホがそばにただ存在するだけで気が散って、集中力や認知能力の低下を招くというのだ。

アメリカの心理学者がおこなった800人の被験者に問題を解かせる実験があった。
テスト中にスマホを机の上に下向きに置く、ポケットやバッグの中に入れる、別の部屋に置いてくるというパターンを無作為に指示したが、別の部屋に置いた者が最も高い点数を取ったという。
次いで、ポケットやバッグにしまった者、机の上に置いた者の順であった。電源のオンオフには点数との相関関係は見られなかったという。
つまり、スマホが近くにあると認識しているだけで能力が下がるわけだ。


視力の低下

令和元年度の学校保健統計によると、裸眼視力が1.0未満の小中高生は過去最多になっているという。
ロート製薬の調査では、コロナ流行前の2020年と比較して、視力が悪くなっていると診断されたり、自分でそう感じると回答した者が18.6%に上った。小学生以上の子供に限ると、24.4%に上る。

近視は、「近業」と呼ばれる30cm以内の近距離のものを見る時間が増えると進行するといわれる。
これに対しては、20分間継続して近くを見たあとは、6メートル以上離れたものを20秒間眺めるというルールが効果的であるらしい。
試しに自分でもやってみたけど、遠くを数秒見たあとに元の画面を見ると、目がスッと安らぐような感覚があった。
3回やって3回安らぎを感じている。安らぎとしか言いようがない。「ふぅ~」と楽になる感じだ。


睡眠障害・うつ症状などの心身の不調

デジタルモニタのブルーライトは眼精疲労、頭痛などの症状を引き起こすという。
このブルーライトはメラトニンというホルモンの十分な分泌を阻害し、睡眠障害に陥ることが分かっている。睡眠の質が落ちれば、食欲を司るホルモンの分泌にも影響を及ぼして、肥満などの生活習慣病のリスクを高めるという指摘もある。
スマホを見ることによる運動不足のみならず、オツムがやられているわけだ。引きこもりのオタクのデブを「ピザ」と呼ぶが、なるほどと思う。
ピザを呼ぶのならいいが、ピザと呼ばれたら終わりだ。

アメリカの医師会が発行する医学誌によると、SNS・テレビ・ネットサーフィンを問わず、スクリーンタイムが伸びるごとに、孤独感、寂しさ、絶望感といったうつ症状のレベルが高まるという。


この記事の寄稿者が言うには、スクリーンタイム機能などを使って、スマホの利用時間の長さを把握すること、アプリの整理や通知機能のオフ設定、スマホ以外に夢中になれることを見つけるなど、スマホと距離を取ることがだいじだという。

自分の場合はもうひとつ、開発者の思惑に思いを寄せれば心理的にだいぶ距離を置けるなぁと思っている。

GAFAMやTwitterやLINEやYouTubeもそうだが、タダでものを使わせてくれるありがたーい存在ではもちろんない。
こっそりとデジタルインフラという基盤を我々の生活のもとに敷き、それがなくては生きていけないように仕向けているわけだ。いわば「転ばぬ先の杖貸し出し、及び、杖がないと立てなくなる脚力の提供サービス」だ。だいぶ悪意を持って書いたが、もちろん悪とか騙しとかまでは思わない。
コンビニのレイアウトがどこもほぼ同じになっているのも、客が無意識に…つまり、あまり脳を使わせないようにさせて買ってもらえればこれ幸いという理由からだ。
店舗ビジネスやネットビジネスのアナログorデジタルの如何を問わず「熱」を演出して見せるのが目的で、コンビニの書籍コーナーが窓側にあるのも、立ち読みを怒られないのもそのためだ。
商売はそういうもの、とも言えるんだけど、デジタルのほうはそれがより複雑で、しかも短時間におこなわれる麻薬である。

客の無意識の「なんだろう?」に働きかけておびき寄せる、誘蛾灯のようだ。個人的にはこれを意識するのが一番興ざめさせてくれる。

上に挙げた企業は、「いいね」が付いたことによって脳内に起こっていることが、アルコール依存症、ギャンブル依存症患者の脳の状態と酷似しているということを知っててやってるわけだからねぇ。腹立たない?
「いいねが付くかどうか分からない」というのは、付いた時にドーパミンがドバドバ出て中毒性の高さが懸念されているのだ。
そういえば、昔ラットを使った実験でもやってたなぁ。毎回エサにありつける装置よりも「どっちなんだい?」ってのは異常に夢中になってしまうんだな。
エラい人たちは下々の民の時間と精神がどう使われようが知ったこっちゃない。
いいように使われてることに気づいたことには腹立つんだけど、彼らがそれをやってること自体はあまりそうでもなかったりする。
どっちかというと「まぁ、確かにはめ込むわなぁ、勉強になるなぁ」という感覚だ。

タダより高いものはないって、ホントよく言ったもんだと思う。


という記事を、オレはスマホを見ながらPCで打っている。
あぁ、目疲れた。




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