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雑記1085「おまえなんかよりもっと細部に入ってる人がいるよとハッキリたしなめられた感」

オレん中では昨日すごいことが起こった。

昨日書いた記事でも、その前にどっかの記事でもちょっと書いたんだけど、「発達障害 なりたい」or「なる方法」なんてことをググって、それは絶対に失礼ではないんだけど、さすがのオレも俗世が多分にコピーされててなんとなく失礼な気がする、なんて話をした。
で、わかったんだよ。やっぱり失礼じゃなかったです。ま、当のお前が言うなよって話なんだけど。


昨日も出て来たサッポロ一番の女性。
あ、「やまなみ工房」っていう障がい者支援施設の酒井美穂子さんって方なんだけどね。昨日の記事書いてからまたYoutubeで「やまなみ工房」って打ってみたんだよ。

そしたら、新たに見る酒井さんの姿があってさ。
案の定…っていうか、想像以上に「サッポロ一番しょうゆ味」の袋を触ってたんだ。前見た時に比べて「え、こんなんだったっけ?」って思った。より顕著になってたんだ、触り方が。それはオレがその動画で初めて気づいたってだけのことかもしれないけど。

これほどのものか、と思った。
これはまったく比喩ではなく、サッポロ一番の袋が酸素ボンベと同じレベルにある。
酒井さんはおそらく身体のほうに障害は抱えてないと思われる。が、ひとたび袋注視&袋触りをはじめると…というか起きてる間じゅうほとんどなんだけど(たまに片手で持って普通に歩いている)、ちょっとした溝や段差などの移動に施設スタッフの介助が必要になる。車の助手席に乗せる時も、袋を両手で触った形で固まるんで、それは難儀してた。

オレはこの人を最初に見た時に、魂の底から救い上げられたことがある。数年間まともに患った「何者にもなれないのか病」のほぼすべてが、この人を見ただけで吹き飛んだ。こんなことがあるのか、と思った。
これはなかなかに筆舌に尽くしにくいんだけど、吹き飛んだものはしょうがない。なぜかオレが、ヨシヨシされたんだな。

で、久々に昨日彼女の魂の仕事を見て、またアホみたいに泣いた。眼鏡がどんどんとばしりで汚れていく。
上にも書いたけど、スタッフの介助が必要なほど彼女がサッポロ一番と絡み切ってる時ほど、意味がわからんほど止め処なく涙が出る。

僭越ながら、若い時からヒロトが見ていた境地に辿り着いたのかもしれん。彼が「ドブネズミみたいに美しくなりたい」って言ってたのは、カッコつけじゃなかったんだと初めて心底からわかった気がした。

オレ自身の言葉で言えば、美しいってほど美しくはないかもしれん。が、あまりに彼女がまぶしすぎるってのはたしかにあった。最初見た時にはそこまで想ってなかった気もする。今回はハッキリわかる。どうやらまぶしすぎてオレは泣いてるらしい。
たまに「これは、まぶしくて悔しくて、だな?」ってのもあるんだけど、昨日のは明らかに、自分の手には負えない感じで、こうなりたいって思ったわりに悔しいって感じはまったくない。

あ~クソ。まっっっっったく言語化できない。伝わらなすぎる。
そりゃそうだ。こうなる前の自分では想像もつかなかったほど、とにかく「すごい」でしかないんだから、筆舌を持って置き変えられようはずがないじゃないか。

で、それも十分に事件なんだけど、そのあと本震が起こる。
うんざりするような鍵盤基礎練で、それはそれはエベレストの頂を仰ぐような心持ちでいっっっつもやってる基礎練で、まったくイライラしなくなってたんだ。
これは明らかに、彼女のおかげだ。また泣きながら地味な基礎練を続けた。


イライラが絶頂にくると、指を切り落としたくなってきて、そのイメージが何度も何度も続くと、「本当に指を切り落としてしまうんじゃないのか?」という要らん不安が本物になってくる。
「いよいよ病院に行きたいぞ?」と思ったこともある(夜中にそのことを真剣に考えた時なんかにね)。
だけど彼女のおかげで、もう二度とそんなことは思わないだろう。たぶん。

これは笑われる話だろうけど、昨日たまたま読み進めた漫画版のナウシカに、こんなセリフがあった。
「私たちはナウシカにはなれない」(ナウシカのように全体を視る者にはなれず、どうしたって血気によって敵方を作り上げ、その相手に暴挙に出てしまう、というような文脈)
と嘆く味方側の女戦士がいて、それに対してある男が、
「それでも抑えなきゃいけない。ナウシカにはなれなくても同じ道はゆける」
と諭すんだ。それを見てね、まぁ単純だからまた小さな雷落ちたんだよ。

生きづらい人たちと同じになりたいなんてしゃらくさいことをわざわざ思わんでも、酒井さんと同じことをすればいいだけじゃないかと。もうただただ愚直に、鍵盤なのか自分の声なのか音楽なのかに、触れ続けるだけじゃないかと。昨日のタイトル画にしたジンベエのセリフも手伝ってさ。

そう思った瞬間に、驚くべきことが起こった。
いや、もうこの書き方自分でもクサくてイヤなんだけどさ、ホントにそうなんだからこう書くしかないんだよ。

それがね、「ドレミファソもいつまで経ってもまともに弾けないのか」という思いが指落としをいつも想起させてきたくせに、酒井さんを見たあとはもしかしたら「ド」の一合目にもまだ来てないんじゃないか(比喩表現ではない)と前よりもずり落ちたわりに、イライラが無い状態になったんだ。

いや、これ文章で見たら些事だよ? でもこれ、実に驚くべきことだったんだよ。あー、こんなもん伝わらんからここにコピペ無しで「!」を1000字ぐらい打ちたいぐらいだ。嫌がらせにしかならんでやめとくけど。まぁそんぐらい驚いたんだよ。


地元のツレがね、そいつも音楽ちょっとやるんだけど、よくオレを羨むんだよ。「そりゃアンタはいいわさ。弾けるから」って。で、過去に何度も何度も説明したさ。ええ加減にせいよと。
キサマのその落胆の比にならんようなデカいのといつも向き合って(指落としの話も当然する)、やっとこさ練習するかぁと思うようなメンドーサだぞと。どんだけやってると(やろうとすることも含め)思ってんねんと。
オレの唯一のツレが、そのへんによくいる「あなたは良いわね」野郎にたまに見えて、ウンザリする時もある。実際こないだも「いつからそんな人糞製造機になったんだ」言うたったわ。

で、オレとツレの差が5ぐらいだとしたら、オレと酒井さんの差は80とかそんなのなんだろうなって漠然とイメージしたんだね。
それが、前よりもずり落ちたわりにイライラしない、むしろさわやか気分になった理由なんだろな。
つまり、ドレミファソファミレドーってゆーっくりやってるこの作業の中に、とんっっっでもねーもんが隠れてんじゃないの? って思えた…いや、思えたってか、実感したんだ。勘だけど実感だよ。「これは、確実に、こん中何か入ってるぞ!」っていうさ。
そりゃそうだよね、サッポロ一番の袋から永遠に何かを得続けてる人がいるんだから。凡人から見たら、1が1.0001にも進んでないように見える世界の中を30年も、寝る時間以外やってる人がいるんだから。鍵盤の地味な基礎練なんてのは、ディズニーとUSJが同時に来たような有難~い非日常だよ。
あぁ、まさに、うんざりだった基礎練が宝箱に思えた瞬間だったなぁ。

こんな果実をいったい、オレはどう返せばいいのか?
ま、いつか何かで工房に返せたらいいな。


うんざりをなくせるように、ちょっと前から鍵盤のにおい嗅いだり顔で弾いたりしてとにかく鍵盤に近づくようにしてたんだけど、彼女の生き様だけでだいぶ飛躍的に近づけてもらった。

いや~世界には、こんな方法があるんだねぇ~。




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【今週の過去分オリジナルソング】




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