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九州新幹線「チョイ乗り」と、香椎線電化の「最適解」

博多から
つばめ315号|熊本
822-103

今回乗るのは右の800系

博多駅の待合室で朝飯代わりの駅弁を堪能。食べ終わっておもむろにホームへ上がると、「つばめ315号」は入線していた。
しかし、車内清掃のためドアには「立入禁止」の立て札があって、すぐには乗れなかった。
東京駅でよくある光景だが、博多駅では初めてだ。

これで「普通車」なのだから驚き

8時48分、ドア開放。
何回か800系には乗っているが、グリーン車か?と思うくらい豪華な雰囲気のシートだ。もちろん普通車だ。
51分、発車。

博多南線を分ける

博多総合車両所への分岐を見届け、いよいよ九州新幹線へ。

那珂川付近。まあまあの空か・・・

朝、部屋を出た時はパラついてた空だったが、今こうして見るとさほど悪くもない。梅雨時分だし、天気もどう変わるか判らないが。
デッキ上のLED表示器が、肥薩線の運休を伝えている。最近になって八代〜人吉は復旧するような報道を聞いたが、その先吉松までは何のアナウンスもない。青春時代は何度となく乗った肥薩線。昨今の肥薩線を取り巻く環境を鑑みると、復旧されるだけでも良しとしなきゃならないが、さて…どうなるか。

新鳥栖着。ガランとしている

長いトンネルを抜けて、9時4分、新鳥栖着。
博多方面のホームを見たがガラガラだ。こちらにはビジネスマンと思しき数人の団体が乗車。

筑後川の上だけ晴れているようだ

「ちっごがわ」、もとい筑後川を渡り、新鳥栖から4分で久留米着。ホントに近い。全国の新幹線で一番短い駅間ではなかろうか。
しかし、本当に加速が良い。新幹線路線でも屈指の急勾配がある九州新幹線向けなので、トルクの強さを求めた結果だから当然なのだが、駅からの「立ち上がり」がまるで阪神電車の普通列車のようでもある。

筑後船小屋着

あっという間に、目的地の筑後船小屋に到着。「つばめ315号」を見送る。
30分ほどの乗車だったが、「有明」時代から比べると明らかに時短は達成しており、ネット予約等で乗車へのハードルは思ったよりも高くないので、通勤利用としてもコスパはかなり良い方だと感じた。

筑後船小屋から
普通|鳥栖
クモハ814-23

SBHの「二軍」拠点最寄り

大きな駅名板があるな…と思ったら、ソフトバンクホークスのファーム本拠地がある、というPR看板だった

この電車も特徴的だ

やってきた列車は815系。熊本エリアのローカル向け電車だ。すっかり福岡乗り入れが板に付いてきた。

ずっと九州新幹線が貼り付く

それにしても、筑後船小屋あたりはまだ離れていたが羽犬塚から北側は全くもって新幹線と在来線が並走している。並行在来線問題、というのがあるが一定数客がいればJRのままやっていくパターンはこういうケースの事を言うのだなと再認識。

久留米から
普通|福間
クモハ812-2202
久留米ラーメンで昼食を済ませ、福間行きに乗車。

いつもの福岡近郊の風景

813系9両。長いな…と思ったら3両を3セット繋げていた。データイムは3両にするのかな…と思ったけど、今まさにデータイム。こんなこともあるんだな。
12時6分、発車。

ドア付近に固まる利用者への「ささやかな」サービス・・・?

そして物議を醸した、ドア近くの座席撤去箇所。まあ確かにドア付近って客が溜まりやすいけどな…

九州新幹線とようやく離れる

肥前旭の先で九州新幹線と分かれてしばらく走ると鳥栖。

長崎線の普通列車と「同着」

長崎本線の普通列車とランデブーしながら…
田代、弥生が丘とドアが開くたびに風が入るが、湿気を大量に含んだもの。また閉まって冷気が乾かしてくれるのに一息かかる。この時期の鉄道旅はひたすら我慢を強いられる。

軽やかな音をたてて「かもめ」が抜き去る

ウツラウツラしてる間に南福岡。後続の「かもめ」が追い抜いていった。

博多で客がごっそり入れ替わった

またもウツラウツラし13時、博多着。車掌が変わった。

香椎から
普通|宇美
クハBEC818-5311
ボーっとした頭で香椎のホームをうろついていたら
宇美行きが到着。

何回目かの「DENCHA」

蓄電池車で「DENCHA」という愛称が付けられている。

いわゆる「蓄電池車」だ

ただ、名前は幼稚っぽいが、中身はなかなかのハイテクで非電化区間でも数メートル架線があればそこで給電。あとはパンタグラフを下げて蓄電池で走る。
ここ香椎線以外にも、昨日乗った筑豊線の折尾〜若松でも走っている。
発車20分前から入線したので、乗り込んだあと時間を持て余した。50分、発車。ドアチャイムがJR東日本を思わせる3点チャイムだった。
舞松原付近はちょっとした森の中で、なかなか趣き深い。

駅直上を山陽新幹線が交差する

土井。
昨日乗った山陽新幹線がすぐ近くを走る。

足元に篠栗線を見る

篠栗線と交差して長者原着。その篠栗線との接続のためか5分ほど停まる。さあどれだけの客が乗ってくるかな…と見ていたら程なく篠栗方面行きの列車が到着。ドヤドヤと学生が乗り込んできた。
酒殿で2回目のすれ違いをして、
14時16分、須恵中央着。

片面1線の小さな駅だが、規模に似合わず町は大きい

何回目かの蓄電池車だったが、非電化区間にもっと入ればいいのに…と思うのだがなかなか広がりを見せない。
多分地上側の設備をある程度拵えないと、その性能を発揮できないからだろう。
このあたりがもう少し「こなれた」ならば、気動車を駆逐する可能性もある、ということなのかもしれない。

篠栗から
普通|直方
クハ813-119

ひと駅だけ帰り道とは逆行する

博多行きまで時間があるので、ひと駅戻ってみた。
813系3連。冷房がありがたい事この上ない。

ここに降り立つのも久しぶり

あっという間に筑前山手着。

筑前山手から
普通|博多
クモハ817-1604
そのまま数分で折り返せたけど、何か離れるのが辛くなって一本落としでホーム階段で座り込む。
誰もいないし、風通しもいいし、座ってて気持ちがいい。

宇津井駅(旧三江線)に似たシチュエーションだ

筑前山手って「バリアフリー?ナニソレ?オイシイノ?」状態な高架駅で、廃止された三江線の宇津井駅と似たような駅だ。

上り博多行きが到着

16時14分、やってきたのは817系4連。2連や3連ばかりの福北ゆたか線では4連は比較的長い部類だ。
ガラガラだった車内も篠栗で少し埋まる。

福岡市郊外とは思えない、青々とした田園地帯

外は今にも泣きそうな空だが、まだ降ってはこない。先程から風が強いのだがそれも関係しているのか?
23分、長者原着。先程乗った香椎線との乗り換え駅だ。客が増えたのも香椎線絡みか…
柚須で下り列車と行き違い。行き違い可能駅で毎回すれ違いをやってるので、ラッシュが近づいている事を実感。

吉塚着。ここからひと駅だけ鹿児島本線を進む

32分、吉塚着。ここからは鹿児島本線だが博多まではひと駅。
篠栗線専用の線路が、鹿児島本線の隣に敷いてあって「自主性」は保たれている。

博多的の一番端だが、篠栗線専用ホームがある

35分、終点・博多着。
【令和6年7月10日乗車】

【完乗】なし

JR九州 山陽新幹線 博多~筑後船小屋 51.5km
    鹿児島本線 筑後船小屋~香椎 59.9km
    香椎線 香椎~須恵中央 10.2km
    篠栗線 筑前山手~吉塚 13.4km

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