思っているよりずっと遠くに行ける

進学で地元を離れて、就職でもいわゆる地方の都会へ出たので、車を持っていなかった。
車がなくても公共の交通機関で日常行きたいと思った場所は行けたし、遠出するときは電車を駆使して行けばなんとかなった。
みんなで出かけるときには、車を持っている人に乗せてもらったりしていた。
つまり、車がなくてもたいして困らなかった。

けれど。
昨年Uターンしてきてから「田舎には車が必要なのだ……！」と身をもって実感し、こつこつ練習してきた。
まずは近くの河原で。
それから近所周辺を運転。
隣に家族に乗ってもらって練習してきて、このほどようやく一人でも車の運転が出来るようになった。

先週末は一人で運転して出かけた。
用事があって海岸に出かけたのだけれど、行きも帰りも思いのほか運転が楽しくて。
10年位前までは少しは乗っていたのだけれど、その時の感覚ともまた違う感じがして。

あぁ、車ってこんなに自由なんだな。
歩くよりも走るよりも速く、自分を違う空間に連れていってくれる。
自分が行きたいと思えば、どこへでも行けるんだな、と早くも魅力にはまってしまいそうだ。

そんなことを考えていたら、今年の私の中のヒットドラマ『逃げ恥』（はまるのが遅い）の百合ちゃんのセリフを思い出した。
「あなたが思ってるよりずっと遠くに行けるのよ」
風見さんとドライブしていた時の百合ちゃんのセリフ。
「車無くてもどこでもいけます」という風見さんに百合ちゃんが言った言葉。
なんとなく腹落ちした気がした。